「年収の壁」が見直されたら”もっと”働きたいママは約6割も!皆さんはどう思う?<ママのリアル調査>
配偶者の扶養に入り働く人たちは、年収が一定水準を超えてしまうと扶養から外され、自分で社会保険料や所得税を支払う可能性がでてきます。基準を超えて年収を増やそうとすると手取り額が減少するため、この基準を超えずに働きたいと考えることを年収の壁問題といわれることも……。
そこで今回ママスタセレクトでは「年収の壁が見直されたらもっと働きたいか」を問うアンケートを実施しました。「もちろん、もっと働きたい」「働きたいが子どもの預け先など不安がある」「これ以上、働く時間は増やしたくない」「その他」の4つの回答を設定したところ、1,600人を超えるママたちからコメントが寄せられました。
年収の壁が見直されたら働きたいと考えるママは6割も!
「もちろん、もっと働きたい」と答えたママは全体の26.9%。「働きたいが不安がある」と答えた32.8%と合わせると58.7%、じつに約6割ものママたちに働く意欲があることが分かります。
もっと働きたい!と積極的に考える人は
年収の壁が見直されたらもっと働きたい! と考えているママは432人。全体の26.9%にあたります。
『収入を増やして家計や子どものために使いたい』
『息子たちにお金がかかるようになり、貯蓄したいので』
ほかにも「教育費にお金がかかるから」「子育てにはお金が必要だから」と、収入を増やしたい理由は子育てにかかる費用を工面したいことにあるようです。
さらにはこんな本音も聞かれます。
『物価があがったのと、旦那の給料だけだと無理だと感じるから』
近年、電気・ガス・水道といった公共料金の値上げから食料品の値上がりと、家計にかかる負担が増えていると感じるママも少なくないのではないでしょうか。出費が増えたぶん、収入を増やしたいと考えるのはある意味当然のこと。共感を覚えるママもいるでしょう。
一方でこんな前向きな理由から「もっと働きたい!」と考えるママもいました。
『すごく楽しいパートを見つけて、時間数を気にせずにもっと働きたいから』
働く意志はあっても懸念材料を抱えるママたち
同じように働く意欲はありつつも、不安材料を抱えているママも多くいました。今回のアンケートではもっとも多い527人、全体の32.8%のママたちが「働きたいが子どもの預け先など不安がある」と答えます。
『下の子がまだ園児で行事前は延長保育がなかったり、土日は預けられないから』
『働きたいが子どもに心配ごとがあって、思いっきり働けない』
『うちの小学校の学童は18時まで。時間を増やすと子どもの帰宅時間に間に合わない』
未就学児であれば、子どもの預け先がないことへの不安、学齢期になっても子どもの帰宅時間に間に合わず、留守番をさせることへの不安がつきまといます。
『結局、自分が手一杯になるのが目に見える。夕飯や就寝時間もずれ込みそう』
『病児保育は割高な上に遠すぎて使えない』
また自身が働くことで、生活リズムが崩れるのでは? と心配するママや、子どもの体調不良時の心配が頭をよぎるママもいます。こうした心配や不安は数えあげればキリがないでしょう。働きたいと思いつつも一歩を踏み出せないと悩むママたちの姿が見えてきます。
「働く時間は増やしたくない」人は3割強
「これ以上、働く時間は増やしたくない」と答えた人も504人、31.4%いました。全体の3割強とこちらも少なくない数です。
『ワンオペ状態なので、私がもっと働くと家庭崩壊!』
「夫が忙しく、家事などを分担できないから自分の負担を増やしたくない」という声も。これ以上自分が自宅にいない時間が増えると、家の中がまわらなくなると危惧しています。
なかでも多かった理由は「子どもとの時間を確保したい」ことにありました。
『お金は必要だけれど、子どもとの時間を何より優先したいから』
『現在時短で働いているが、これ以上子どもとの時間を削るのは不安』
「子どもと過ごす時間が減るのはイヤ」「収入は増やしたいけれど、子どもと過ごす時間を減らすのもツラい」といったコメントもありました。現在働いてるママたちは、子どもとの時間も上手につくりながら、仕事や育児、家事を絶妙なバランスで取りながら、日々を過ごしているのですね。
勤務条件や職探しに困難を感じる人も
「その他」を選んだママも全体の8.9%いました。そこにはこんな理由があるようです。
『せめて常勤になりたい。勤務時間数は同じなのに、立場だけパートだから』
『たくさん働くより今のままで給料が上がるほうがいい』
勤務条件の変更を望んでいるママたちです。非正規雇用であるが故に賃金格差を感じているママもいるのでしょう。
『現在働いていないので仕事探し、子どもの預け先探しは難しいと感じている』
今回のアンケートではじつに6割近くのママたちが「年収の壁が見直されたら働きたい」と考えていることがわかりました。働く意志のある女性たちがこれだけ存在するのであれば、「子どもの預け先」問題や「年収の壁」問題など、ママたちが直面している懸念材料が取り払われるのであれば、女性の就労はもっと増えていくのではないでしょうか。
それぞれの事情にあわせて、誰もが働きたいときに、働きたいかたちで社会に参画できる世の中になっていくことを願います。
総回答数:1,604票
調査方法:インターネット
調査月:2023年2月
調査・分析:ママスタセレクト編集部
文・編集部