<両親へのお金は?>金銭の援助、他人事だと思っている姉にイラつく……【第4話まんが:兄の気持ち】
前回からの続き。これは最近のお話です。俺は2児の父のサトル。3きょうだいの真ん中で育ち、姉(アユミ)と、妹(コハル)がいる。母が「生活が苦しい」と言っているため、妹の提案で実家に仕送りをすることになった。しかし姉だけが「考えさせて」と難色を示している。俺は納得いかないまま、ひとまず実家へ話を聞きに行った。
「仕送りしてもらえないと生活できないくらい大変なの?」「いや……その……あれば嬉しいけどなかったらなかったで」「本当に?」
「アユミのところはまだ子どもがいないし、金銭的に余裕があるはずでしょ? 少しは助けてくれたらありがたいな、とは思ってはいたわよ」
優しい母は姉の冷たい態度を責めることなく、むしろかばって「気にしないで、大丈夫」と言った。「なんだよ! やっぱり姉ちゃんが原因じゃないか!」。親への感謝の気持ち……それは子どもができて初めて生まれるものなのだろうか? まぁ確かに俺も子どもができてからわかったし、姉ちゃんのところはまだいないから、だから親に対して「本当の感謝」が芽生えていないのかもしれない。
そして俺は、妹のコハルに今後のことを相談することにした。きょうだい3人で親のために出来ることはあるはずだ。
「いざというときのために、みんなでそれぞれ月2万ずつ。両親の老後に備えて積み立てをするのはどうだろうか?」
妹のコハルはすぐ賛成してくれた。毎月ちゃんと3人全員が振り込んだ確認をして、きょうだいが平等にお金を貯めるんだ。子どもがいる俺だって2万も出すんだし、働いている姉ちゃんなら大した金額じゃないだろう。
「既読スルー」かよ……。姉ちゃんが俺からのメッセージを確認したのは間違いない。今回ばかりは姉ちゃんの、自分勝手な態度で逃げることを俺は許すつもりはない。だいたい月2万くらいなんて、姉ちゃんの給料なら余裕じゃないか……。コハルと俺の2人じゃない、俺たち3人の「きょうだい」でしっかりと両親を支えていくんだ。
そうこう考えていたら姉ちゃんから返信がきた。
「ごめん……無理」たった一言。
一体どこまで他人事なんだよ……。俺は姉ちゃんの態度には腹が立って仕方がなかった。別に裕福な親に仕送りをしろと言っているわけじゃない。実際にお金に困っている両親が、あえて俺たちに心配をかけまいと無理をして「大丈夫」とまで言っているんだ。そんな大変な状況だからこそ子どもたちが、育ててもらった感謝の気持ちを表すべきなんじゃないのか? 俺は姉ちゃんにもしっかりと「親孝行」をしてもらうため、近々きょうだいで話し合いたいと思っている。
【第5話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子