<ママの働き方・フリーランス編>仕事が好きな人も家庭優先の人も自分のペースで働けるのが魅力!
「子育てをしながら、自分の好きなことでお金を稼ぎたい」と思うママたちから注目を集める、フリーランスという働き方。働く時間や仕事の量を自分で調整できるため、フレキシブルに働けることも魅力のひとつです。今回は、会社員(正社員)を経験したのち、フリーランスになったママにお話を聞きました。フリーランスのメリット・デメリットや、正社員と比較したフリーランスの魅力について教えていただきます!
会社員からフリーランスへ転向。そのワケは?
――妊娠前から、妊娠中、出産、産後までどのような仕事をしてきたか、経緯を教えてください。
大学卒業後に出版関係の仕事に就き、正社員として2年間働きました。そのあとフリーランスライターとして活動をスタートして、現在で7年目になります。
大学卒業後にすぐフリーランスとして活動することも考えていたのですが、それだと社会人経験がまったくないままになってしまいます。最低限のビジネスマナーを身に着けるためにも、一度就職をしたほうがいいんじゃないかと思い、出版関係会社で正社員として働くことにしました。
――正社員を辞めてフリーランスになったのはなぜですか?
付き合っていた彼と結婚の話になったとき、彼も私も正社員で働いていると忙しすぎて、家庭がうまくまわらないんじゃないかということになったんです。話し合いの結果、なるべく私がストレスのない状態でいたほうが家庭はうまくいくんじゃないかということで、私がフリーランスとして働くことに。その後、1年半ほどして結婚しましたが、お互いこれでよかったと思っています。
フリーランスに産休育休はなし!どう仕事復帰した?
――現在お子さんはいらっしゃいますか?
保育園児が2人います。2人とも、フリーランスになってから産まれました。
――フリーランスの場合は、産休や育休がないですよね。出産のとき仕事はどうしましたか?
フリーランスには産休育休がないので、1人目の出産のときは出産予定日ギリギリまで仕事をして、産後は1カ月くらい休み、少しずつ仕事を再開しました。2人目は、出産して数時間後には仕事のメールを送るなど、すぐに活動を再開していましたね。
――フリーランスだと、「一度仕事を止めてしまうと次に依頼が来ないかも、という不安がある」と聞きますが、いかがですか?
1人目の出産のときにはそういう焦りもありましたね。2人目の出産に関しては、子どもの行動パターンがある程度把握できていたので、仕事も再開しやすかったです。というのも、子どもの生活リズムがある程度整ってくると、お昼寝のタイミングなどもわかってきます。今では子どもが2時間昼寝をしたら、その間に仕事ができるようになっています。振り返ってみると、2人目を産んでからは、以前と変わらない量の仕事をやっていました。
在宅での仕事、1日の流れや集中力の保ち方は?
――働く日の、1日の過ごし方を教えてください。
朝7時くらいに起きて、子どもたちに朝ご飯を食べさせながら、保育園の準備をします。9時前に保育園に送っていき、9時過ぎから仕事を開始。12時過ぎに自分のお昼ご飯を用意し、そのタイミングで夕食の支度をして、それが終わったら掃除機をかけるなど家事をします。14時くらいに仕事を再開して、17時半くらいに子どもを保育園に迎えに行きます。子どもたちを寝かしつけたあと、まだ仕事が残っていたり、もう少しやりたいなといったりするときは、夜中も仕事をやることがあります。
――ある程度1日のスケジュールを決めておき、状況に応じて追加で働いているのですね。
そうですね。状況に応じて自分のペースで働けています。フリーランスを始めたときは、仕事を引き受けすぎて大変なときもありましたが、今はコントロールできています。
フリーランスのメリット・デメリットは?
――フリーランスの働き方で良いところは何ですか?
仕事の裁量をすべて自分で決められるところですね。会社員だと上司から指示された仕事をやることが多いと思います。フリーランスだと仕事を自分で選べるので、どんなに仕事が忙しくても、自分が好きでやっている仕事なので頑張れます。それに、フリーランスの場合は働いた分だけ収入に直結するので、それもやりがいにつながります。
休みの日も土日に限らず自分で調整できるのもフリーランスならではの働き方だと思います。仕事が忙しくなければ平日休むこともできますよ。今は月に2、3回くらい、子どもたちを連れて一緒におでかけしています。どこにでかけても平日の方が空いているし、子どもたちものびのび遊ぶことができるので、とても助かります。
――先ほどもありましたが、自分のペースで働けるというのもメリットなのですね。
そうですね。子どもが小さくて手がかかるときは仕事の量を減らし育児優先にして、子どもが保育園や小学校に入るタイミングで仕事の量を増やすなど、家族のライフスタイルに合わせて仕事の量を調整できるのも魅力の1つだと思います。
――逆に、フリーランスで働く上でのデメリットは何ですか?
子どもを保育園に預ける「保活」は、もしかしたら会社員よりも大変かもしれません。というのもフリーランスの場合、働いている時間や日数がわかりづらいことから、会社員に比べて総合評価、いわゆる「点数」が低くなることがあります。実際上の子のときは、保育園に入れることができたものの、会社員との評価の差はありました。ただあくまで私の場合ですが、2022年に下の子を入れたときは、正社員と、自営業やフリーランスとの評価差がなくなっていました。もしかしたら自治体によっては、同等に評価されるようになってきているのかもしれませんね。
――子どもがいると働きにくいことはないですか?
私の場合、いろいろ試行錯誤した末に、子どもを見ながら働くのは難しいとわかりました。仕事を中断して子どもと遊ぶときに、仕事のことが頭にちらついて何とも落ち着かないんですよね。今は保育園やベビーシッターさんに子どもを預けている間に、仕事をするようにしています。
フリーランスに向いている人、会社員に向いている人は?
――会社員、フリーランスに向いているのは、それぞれどういう人と考えますか?
会社員の場合、産休、育休など福利厚生がしっかりしています。また毎月一定の給料がもらえるため、将来の貯蓄計画なども立てやすいと思います。それでもやりたいことがある場合や、家事、育児を優先したいといったような場合は、フリーランスという働き方もいいと思いますよ。自分のペースで思いっきり働きたい人には、フリーランスはおすすめです。
取材、文・長瀬由利子