<進路の問題>【後編】子どもが希望しているのは親の私と同じ職業!辛い仕事なので応援できない
前回からの続き。高校3年生のお子さんが希望する進路と、母親である相談者さんが子どもに希望している進路が合致せず、話が平行線だと話す今回の相談者さん。前編では、「子どもの進路を把握しつつ、見守ることが大事なのでは?」というアドバイスが届きましたが、後編ではもう少し詳しい相談者さんのお子さんの将来の詳細も見ていきましょう。
『子どもが希望している進学先は、私が長く働いていた職業を専門的に学ぶ学校です。よく知っている世界なので、子どもが目指していても正直素直に応援できない気持ちがあります』
なんと、お子さんが希望しているのは、お母さんである相談者さんが歩んだのと同じ道。お母さんの背中を見て、その頑張りを認めてくれたようでとても感動的な話ですよね。しかしその一方で、お母さんはその職業の過酷さも身に染みて実感しています。だからこそ、素直に応援してあげることができないようですね。
子どもの性格や状況を見ることも大切
相談者さんがどのような思いで仕事をしているのか、しっかりと子どもに話してみるのはいかがでしょうか? 良い面だけでなく、辛いところもあることを具体的に伝えられるのは、その職業の人にしかできません。
『同じ年代の子がいる。去年からオープンキャンパスに行ったり、PCやパンフレットで調べているのを見て、本人の希望する進路にいかせる予定。ただこっちの道もあるよ、と別の選択肢は伝えた。それでも通ったり将来を考えるのは本人だから。やっぱり最終的には子どもに任せる』
きっとお子さんには、ただただ「お母さんがやっているから」と安易な気持ちで将来を決めた可能性もあるでしょう。自分なりにたくさんのことを調べてその道を選択したことも考えられます。お子さんがどんな気持ちでその道を選んだのか把握して、真剣ならば応援する。安易な気持ちでいるようならば、他の選択肢をアドバイスする。そうすることが双方にとって良い結果となりそうですよね。
『「子どもの意思を尊重する」っていう育児が主流で正義みたいになっているけれど、子どもに選択を委ねられるのってしっかりしている子だけじゃない? 世間を知らない子が選択すると、取り返しのつかない失敗進路だったりする』
きっとやりがいや充実感があったからこそ、相談者さんもずっとその道で生きているのではないでしょうか。大変な思いをした仕事だからこそ手放しで喜べない親の気持ちもあるでしょうが、お母さんとお子さんは違う人間です。同じ職種についたとしても、もしかしたら働き方は違ってくるのかもしれません。お子さんが安易な気持ちでないのなら、応援することも子どもの成長につながるはずです。
反対をするのなら、反対の理由やデメリットを話し合ってみよう
将来を反対するだけならば誰にでもできます。けれどそれがどんな仕事で、どんなメリットとデメリットがあって、他にどんな似た仕事があるのか。わが子の将来を親身に考えられる親ならアドバイスできるのではないでしょうか。
『それは率直に伝えてもいいのでは。合わせて、他に近い職業はないかとか、相談者さんがデメリットと感じている点をカバーする方法はないかとか、調べたり話し合ったりしてみたら? その上で最終的には子どもが決めると思うよ』
『よく知っているのなら、それこそその分野の大変さを教えてあげられるかも? もしかしたら相談者さんの背中を見てその道を選んだのかもしれないし』
その職業を知っているからこそ、相談者さんならきっと、誰よりもいいお子さんのアドバイザーになれるはず。反対をする理由も、その道を選んでよかった気持ちも、いろいろなことを話しあってみてくださいね。
文・物江窓香 編集・古川純奈 イラスト・きたがわなつみ
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