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【第十二夜】<鏡に映ったのは?>3日後にくるはずの幽霊が1日早く……? #身の毛もよだつ恐怖の体験

前回からの続き。中学生の頃、クラスで怪談が流行りました。放課後に何人かで集まり怖い体験談やどこかで仕入れた怪談を語り合っていたのですが、友達が予言めいた話を始めました。
1日早い幽霊1何事もなく2日目も終わり、3日目の朝、クラスに小さな人だかりができていました。「どうしたの?」と近づくとAちゃんが涙を潤ませ真っ赤な目で俯いています。Aちゃんは例の怪談を聞いた1人で、クラスで1番霊感が強い子でした。

前日、学校から帰宅したAちゃんが自室で制服から私服に着替えようとしたときのことでした。
1日早い幽霊2
ふと部屋の隅にある鏡に変なものが映った気がしました。鏡に映っていたのは血まみれの男性の首でした……! Aちゃんは慌てて後ろを振り返りましたが、そこにはもうなにもありませんでした。

Aちゃんは真っ赤な目ですすり泣いています。
「やっぱりあの話を聞いたから幽霊が出たんだよ」
「でも女の子の霊が出るんじゃなかった?」
「違う霊を呼んじゃったのかも?」
みんなでAちゃんを慰めながらそんな話をしました。さて、これは「幽霊が出る」と言われた3日目の朝……はじめに少女の幽霊が出ると予言していた3日目はまだ終わっていないのです。
1日早い幽霊3
Aちゃんの実際の恐怖体験を聞いた3日目の夜。怖かったこと、怖かったこと。
電気をつけっぱなしだと眠れないので仕方なく消すのですが、女の子の霊が出ると言われた怪談とAちゃんの見た生首の男性を思い出し……。女の子の霊以外に、霊がくるかもしれないと思うとさらに怖くなり、夏なのに頭まですっぽり布団に入り「なんで1日早く来ちゃったの!」と男性の霊に逆恨みまでする始末でした。結局いつの間にか寝てしまい何事もなく朝を迎えたのですが、人生で1番怖い思いをした夜だったと、ときどき思い出すのでした。

文、作画・水戸さゆこ 編集・横内みか

※この漫画は友人の話を元に作成しています。

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