まんが【後編】婚活中の友人「誰か紹介して」キャリアと結婚と出産 本当の理想はどこに? 揺れる心
前回からの続き。旦那のツテで友人のレイコに男性を紹介しました。
AさんもBさんも真剣に婚活中で真面目な方。2人ともレイコを紹介されて「会ってみたい」ということで、この話は進みました。AさんBさんと夫の間にはそれぞれ紹介者がいて、どの情報までレイコに伝えるかなど細かく調整してもらいました。(会社名はまだNGだけど、最終学歴はOK、などです)レイコは顔写真と趣味だけなら事前に共有OKということで、双方にレイコの情報も送りました。
こんな言い方はしたくないけど、結構な人を巻き込んで、労力を割いての紹介でした。
「それなのに会ってもいないなんて……」少し腹が立ちました。
レイコ:「私わかるの。たくさん婚活してたから、AさんもBさんも客観的に見て申し分ない男性だってことが。それでも会いたいって気持ちにならなかったんだ……」
レイコは一気に気持ちを吐き出し、こう続けます。
たしかにレイコが今の生活スタイルを維持したいなら、結婚どころか誰かと暮らすのさえ難しいかもしれません。他人と暮らして自分のペースだけで生活することは厳しいでしょう。もし子どもができたら当面は子どもを中心に生活は動きます。それが喜びでもあるのだけれど、楽しいことばかりではありません。ときには諦めなければならないことだってでてきます。
レイコは仕事をバリバリしていて、たくさんの人に頼られる存在。それだってすばらしい生き方なのはいうまでもありません。
その後、お詫びもかねて、AさんBさんや紹介者、共通の知人を交えてBBQをしました。AさんBさんは本当に結婚願望が強く、誰かれ構わず「どなたか良い方がいらっしゃいましたら、ご紹介お願いします!!」と言って回っていました。なりふり構わぬ様子と強い結婚願望に少し驚くくらいです。
レイコとは本気度がまったく違いました。本当に結婚したい人ってこういう人のことをいうのだろうとも思いました。しばらくして2人とも良い出会いがあってご結婚されました。
今回、レイコに振り回されてしまったけど、結果的にはレイコにとっては自分の正直な気持ちに気づけてよかったのかなと思います。だれしもが結婚をしたい訳ではありません。「結婚=絶対的に素晴らしいもの」とも言い切れません。
しかし「大人になれば結婚して子どもを持つものだ」という価値観を持つ人もまだ多くいる気がします。その価値観がある限り、レイコはつらい思いをすることもあるかもしれません。
でも人は何を選択しても「得るもの」と「背負うもの」があるはずです。私は彼女の生き方を尊重したいなと思っています。
脚本・rollingdell 作画・イチエ 編集・秋澄乃
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