まんが【前編】「女はダメ」!?後継者問題 一人娘の結婚相手に家業継いでもらう予定が「婿入りイヤ」
私の一人娘のミサコ。その婚約者・マサトくんが「婿に入るのは嫌だ。嫁に来てほしい」と突然言い出したことから、家業の後継者を巡る状況が変わってしまい悩んでいます。うちは曾祖父の代から商売をはじめ、会社を経営しています。
代々「うちの名前を継ぐ男性が会社を継ぐべき」という考え方があるのです。
現在の社長である父が「歳だし、そろそろ経営からは退きたいんだ。ヒロユキ(夫)くんかオサムくん(義弟)に社長の座をと考えている」と打ち明けました。
2人とも役員をやっていますが、てっきり婿に入ってくれた私の夫が社長を継ぐと思っていた私は驚き――。
父は言いにくそうに私に話しました。「あそこは、息子が2人だし、その後も安泰だろう。孫たちも賛成してくれているんだ」
妹の次男(甥)は来年うちの会社に入ることが決まっています。
次男は入社が決まったとき、「おばちゃんのとこはミサコちゃんだけだもんな。俺、社長になれるかもだよね。大学で経営勉強しといてよかったよ」と言われたのを思い出しました。
「名前を継いでくれるなら、社長の座はオサムくんがよいと思っている」父はそう続けます。
「話が違うじゃない!」かっとなった私はそう言ってしまいました。
私たち夫婦抜きで秘密裏にそんな話が進んでいたことも許せませんでした。また妹一家が虎視眈々と社長の座を狙っているような気もして嫌な気持ちになりました。
父は会社のこととなると、ときに冷徹な部分があります。もちろん婿に入ってくれた夫への感謝はあると思います。しかし娘の結婚のことを表向きの理由に、夫より優秀な義弟を後継者に継がせたいのだと思います。その気持ちは十分わかるけど、夫の立場を考えるとすぐに受け入れることはできません。
私は大学卒業後すぐにうちの会社に入りました。女性でも許されるなら私が継ぎたいという思いもあり、ガムシャラに働きました。
しかし30歳を目前に、女性が継ぐなんて考えが毛頭なかった祖父に「そろそろ結婚を……」と言われました。そのとき付き合っていた夫は当時の私の直属の部下でした。正直、仕事ができるタイプではありませんでしたが、「婿に入ってもいい」と言ってくれたことが結婚の大きな決め手になったのは事実です。
その晩、父からの話を夫にすると、「自分が社長になるはずだと思って今日までやってきたのに……」と意気消沈しました。
夫は「マサトくんが婿に来てくれたら状況は変わるかも、もう一度マサトくんは考え直してくれないだろうか」そう言って、マサトくんと話し合うことになりました。
中編へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・rollingdell 作画・Ponko 編集・秋澄乃