まんが【PTA役員を決める4話】役員3回目の私「しぶしぶやってるだけなのに…」【役員の麻生編】
前回からの続き。
役員に選ばれた田中さんが精神疾患を理由に辞退を申し出ました。でも、会長は厳しい態度で「免除の前例は作れない」ときっぱり拒否しました。田中さんと会長のやりとりをその場で見ていた私(麻生)は……。
「決まってから言う人、いるんだよね~……」 思わず出てしまったこの言葉。言ってしまったあとに「しまった……」と思ったけれど、後悔はしていません。こう何度も役員をやっていると見えない方がよいものも見えてきてしまうんです……。
実は、去年も同じように決まってから「実は私……持病があって……」というママさんがいました。会議中に泣き出し、とても辛そうだったからしぶしぶ私が代わりに務めることにしました。しかし、学校行事や運動会、祭りなどには積極的に参加しているママさん。保護者の打ち上げにも参加して、積極的にお酒も飲んで盛り上がっている姿を見て「あれ? 持病は……?」と思ってしまった自分がいました。そんな自分はとても嫌いだけど……そのモヤモヤをぬぐい切れないのです。
わたしのように時間の融通が利く「役員ができる人」がPTAをやれば良いと割り切っていたつもりですが……。
人のプライベートなことに立ち入るなんて……我ながら情けない。それでも、やっぱり働いている人たちがブランドバッグなどを持ち、身なりをキレイにしている姿を見ると、私は安いバッグを持って、安物を身にまとう身なり……。自分のお金があれば、気兼ねなく自分のものが買えるのにな……と感じてしまいます。
パートに出ようと思っても、今期はPTA役員の仕事があって難しいし、また来期にしようかな……とか思っているうちに、また役員をやってしまい数年経ってしまいました……。別に役員の仕事が嫌いなわけじゃないのに、たまにむなしくなるときがあります。
そんなグチを旦那にすると……。
旦那は「できる人がやればいいんだから、そんな器の小さいこと言うなよ」 と強い口調で言います。器が小さい……。私は器が小さいの? できない人に妬みを持ってしまう私は、器が小さいのでしょうか……? できる人がやればいい……。じゃあできない人はずっとやらなくていいの……? モヤモヤします。
でも、去年持病を抱えたママさんの代わりに私がやらなかったらあの場はどうなっていたでしょう? それこそくじ引きでまた、忙しい人に回って、その人が大変な思いをしてしまう。だったら少しでも手が空いている私がやった方が……という善意のつもりでした。
けれど、こうやって旦那にもグチグチ言う結果になってしまうのであれば、事情があって役員を引き受けられず困っているママがいる場面に出くわしても、黙って下を向いていた方が良かったのかも……と今では思っています。
「やれる人がやればいい」と、はじめはシンプルに考えられていたのに……今みたいに後ろ向きな感情でいっぱいになってしまうのなら来年は絶対に役員に立候補しない!! と固く心に誓うのでした。
【第5話:前任の会長編】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・ちょもす 編集・横内みか