【後編】「PTA未加入の保護者に身勝手なお願いをされた」と怒るママ!しかし気をつけるべき意外な落とし穴も
PTA非加入の保護者の行動に怒り心頭の相談者さん。しかしPTA本来の活動をおさらいした結果、相談者さんの行動のほうが問題になってしまう可能性があることが分かりました。
他にもあったPTAをめぐるトラブル
PTAをめぐり問題になった事例は他にもあるようです。今回の相談文と同じく卒業式でコサージュをもらえなかったことから、裁判にまで発展してしまったケースもありました。
『大阪の学校であった話だよね。裁判になったやつ。あれに関してはPTAのある学校なのだから、「嫌ならその学校に入れなければ良かったのに」と思った』
『卒業式ってさ、子どものお祝いだよね。PTAってさ、親のボランティアだよね。なんかさ、そういうのを忘れているなって、大阪のニュースを見たときすごく感じた。
本来は、学校が仕事の一環としてやるべき仕事を、厚意で手伝うのがPTAの役割なのにね』
『いじめに繋がるね。もうなくなればいいのに』
PTAへの加入は任意なのだから、加入しなくても非難されるいわれはないはず。なおかつすべての子どもが恩恵を受けるはずの事柄において、わが子だけ除外されてしまったのでは親として納得できないところもあるでしょう。PTAへ加入している側としていない側。それぞれの立場においての主張があるとはいえ、相談者さんもこのように発展してしまう可能性があることは考慮しておかなければなりませんね。
しかし1人を特別扱いできないのが現実……「相談します」が妥当では?
しかし実際問題として、「PTAに加入していないのに恩恵を受けるのはずるい!」と感じている保護者が多くいることも事実です。ですがPTA非加入の保護者の言い分も間違ってはいません。このような状況を相談者さん1人で変えることは難しいでしょうし、責任問題にも関わってきます。自分の手に負える案件ではないと判断し、「相談します」の応答するのがベストな判断なのではないでしょうか。
『今度また言ってきたら「私の一存では決められないので役員のみんなに相談します」って言いなよ!』
『今年PTA役員をしています。全く同じ状況でしたが、園長先生より「皆さん同じものを手配して差し上げたい」という意向があり、加入していない方の分もご用意することになりました。PTA役員としては、園の意向ですので、なんとも思っていません』
『まぁ、頼んでもいいけど、一人それやっちゃうと、他の非加入の人がずるいって騒ぎ出して、非加入の方でコサージュ購入希望の方は代金を添えて……とかまた余計な仕事が増えるような気がするね』
PTA会長や副会長、学校側などに今回の件を相談をするのもいいでしょう。直接PTA非加入の保護者に、「私ではわからないので、この人たちに相談をしてみてください」と教えてあげるのも、今できる親切のひとつだと思います。
相談者さんが「PTAに加入していないのに!」と憤慨する気持ちは十分理解できます。ただ、自分が加入している団体はどういう目的で作られたものなのか、どういう組織なのかをきちんと知らないと、大きなトラブルを招くこともあります。人間同士なのだから最低限の親切を行ったほうがモヤモヤも減らせる、そう思い譲っていくことも大切なのではないでしょうか。