【前編】「PTA未加入の保護者に身勝手なお願いをされた」と怒るママ!しかし気をつけるべき意外な落とし穴も
みなさんはわが子の通う学校で、PTAに加入をしていますか? もし加入をしていたならば、子どもたちのためになにかしらの活動をしていることでしょう。なかには「大変だけどわが子のため……」とこなしているママさんもいるのではないでしょうか。日々PTA活動を行っている側からすると、“PTA非加入の保護者”とは、いったいどのようにうつっているのでしょうか? 今回はそんな「PTA非加入の保護者への対応」について相談が寄せられました。
『PTAに入ってないお母さんから「卒業式のコサージュのお金を払うから一緒に注文してほしい」と言われた。「なんで役員が部外者のために仕事をしないといけないの?」と思ったので「注文した花屋を教えるのでご自分でやってください」と言いました。なんかブツブツ言っていたけれど、花屋を教える労力に感謝してもらいたいぐらい。みなさんならこういう頼まれごとをしたらどうしますか?』
相談文から予測するに、“卒業式のコサージュ”とは卒業生に送られるコサージュのことでしょう。相談者さんの学校では、PTAでその手配をし、会費からコサージュ代が賄われるという流れなのだと思います。そのためきっとPTAに加入していない卒業生は、コサージュがもらえないのではないでしょうか。そこでPTAに加入していない保護者が、同じコサージュを揃えようと実費の提案をしたようですが……相談者さんは「良いところどりをしようとしている!」と納得がいかないようです。
『本当に納得いかなくて。自分の子どもに関わる会議には全部出るべきだと思う』
そもそも「PTA」とは?
今回の相談について考える前に、そもそも「PTAとはいったい何なのか」をおさらいしていきましょう。
『そもそもPTAが何なのかってことよね』
PTAは英語で 「Parent-Teacher Association」の略。保護者と教職員による団体ということです。保護者と教職員は会員になれる「資格」はあるけれど、任意加入のため強制ではありません。PTAはすべての子どもたちのためのボランティア活動を本来の目的としています。
PTA会員はその活動を担ったり、それにかかる費用の負担をします。今回のように卒業生にコサージュを用意することもありますし、登園・登校時の見守りや地域パトロールをするなど、子どもたちの学業や暮らしのサポートをしています。
PTAへ加入していないのに「平等」を謳う保護者にこんな本音も……
ママスタコミュニティでは、“PTA非加入の保護者”に対して、相談者さんと同じように否定的な意見が多く寄せられました。
『こういう細かいことをフォローしているのがPTAなのに、面倒だからと脱会しておいて、「子どもは平等に」って建前で、良いとこ取りしようとする親の神経を疑う』
『役員から逃げて、必要なときだけ頼みに来て、お金で解決なんて嫌だよね。代わりに手伝います、っていうなら入れてあげたかな』
『子どものことはしっかり恩恵を受けるのに、親は会費払わない。いくら子どものための組織で、子どもは平等であるべきとはいえ、人間的にどうなんだろうって思う』
PTAに加入をすると会費がかかりますし、ボランティアでさまざまな活動を行わなければなりません。PTA総会への参加だったり、朝の旗当番だったり、各行事の手伝いだったり……。働いているママさんは、都合をつけるために有休を使っていることもあります。幼子を抱えて行事へ参加しているママさんだっています。「正直面倒だ」と思っていても、「わが子のためになる」と参加しているママさんも多いのではないでしょうか。だからこそ今回の保護者の行動に対し、「恩恵だけ受けようとしている」と腹立たしさを感じてしまう意見が多かったのかもしれませんね。
しかし先述したように、PTAとは本来「子どもたちの学業や暮らしのサポートをする」団体です。その“子どもたち”とは、PTAに加入している子どもだけではなく、学校に通っているすべての子どもが当てはまります。これらを前提に考えると、相談者さんの今回の行動は、大きな問題になってしまう可能性もあるのです。