【後編】旦那さんはあなたを「嫁」と呼びますか?呼び方の疑問とママたちの考え
前編では「妻」を「嫁」と呼ぶことについてご紹介しましたが、「夫」にはどのような呼称があるのでしょうか。一般的に「主人」「旦那」「亭主」などが使われていますよね。そもそも「主人」とは「一家の主」「自分が仕える人」という意味があり、「亭主」にも「一家の主」という意味があります。「旦那」には配偶者の意味とは別に、僧侶が「お布施をしてくれる人」のことを言うときに使っていた言葉から、生活の面倒を見るいわゆるパトロンという用途もあります。みなさんはそれぞれの言葉についてどのように感じますか。
「夫」を「主人」と呼ぶことへのイメージ
あえて「一家の主」として表現したいママ
ママスタコミュニティには「主人」という言葉の意味を理解した上であえて使っているという意見が寄せられています。
『私は専業だし全く社会進出なんて望んでないし旦那には大黒柱でいてほしいから主人って言うわ。他の人はお好きなようにどうぞ』
妻である自分は外で仕事はせず家庭内のことを担いたいので、外で働き収入を得ている夫のことを「主人」と表現して夫を立てたいと考えているようですね。
『そういうご家庭のことは知らないけど、うちは専業で世帯主は旦那だから主人。契約時もお断りのときも主人と言うのが都合いい』
セールスなどで断りたいけれど断りにくい場面において、妻側には決定権がない(だから受け入れられない)と、遠回しに断る手段としてあえて「主人」を使うことが便利なようです。
『私は主人でいいや。家の中じゃ主従関係の主は私だから、せめて外では旦那を主にしてやる優しさ笑』
こちらのママは実際の夫婦関係が「主人」の意味とは正反対だからこそ、言葉だけでも夫に仕えていると表現して中立性を保っているのかもしれませんね。
特に深い意味はなく使っているママ
ママスタコミュニティに寄せられた意見では、多くのママたちが「主人」という言葉をただの呼称として使い、男女差別や主従関係を思い起こすような印象はないようです。
『ママスタは殆どの人が旦那って書いているから私もここではそうしていたけれど、「主人」の何が時代遅れでいけないのだろう? 旦那ってリアルで言っている人私は知らないのだけど。主人って言っているよ』
『私も稼いでいるだのって稼いでいたらやっぱり偉いって思っているのかな? まずそこが違うと思うけどね。目上の人や役所では主人って呼ぶけど、ママ友とかには旦那って言ったりして使い分けている。主人と呼んでも旦那を偉いとも思ったことはない。すごいとは思うけどね。世帯主は旦那じゃないのか?』
『そこまで考えたことなかった。ただの外での呼び方くらいにしか思ってなかったけど。対等さを求めるなら「夫」がいいってことかな』
本来の意味を考えると抵抗があるママ
ママスタコミュニティには自身の夫のことを第三者に「ご主人」と言われて、ただの呼称だと理解していても「一家の主」の印象を受けるために抵抗があるといった意見も寄せられています。
『まあわかる。元旦那無職だったから役所とかで「ご主人の……」とか言われるとイライラしていた(笑)別にそういう意味がないのはわかっているけど』
他にも夫婦は主従関係ではなく対等な関係であるため、「主人」という言葉に違和感があるママもいるようです。
『うん「夫」。主従関係じゃなくて対等だから』
自身の配偶者を示すときのみ「夫」呼びをすることも
ママスタコミュニティには自身の配偶者のことを示すときは「夫」と言うものの、「主人」や「旦那」も時と場合によって使い分けているという意見も多く寄せられています。
『自分の配偶者を外で表すときは妻か夫。他人の配偶者なら奥さん、奥様、ご主人、ご主人様。自営業、商いしている妻帯者は旦那さん(商店街のおっちゃんたち)みたいなイメージで使い分けている。自分の夫は主人とは言わないし、夫が私を奥さんって外で呼んでいたらなんか嫌だ。けど誰かが「うちの主人が」とか「奥さんが」と言っているのは気にならない』
『自分で呼ぶのは夫。でも他人が呼ぶ場合、妻のことは大概が奥様だよね。奥様の対義語は旦那様じゃないの。それなのになぜ夫は御主人様になるのだろうね。御主人様だと御令室か御夫人が正しい対義語だよね』
『「主人」はあまり言ったことないな。夫って言っている。友達の間は「旦那」。「旦那」も現代に相応しくないけどね』
夫婦仲が良ければ呼び方にこだわらない
ママスタコミュニティには「夫」のことをどのように呼ぼうが問題は実際の夫婦関係がどうであるのかが大切だとの意見も寄せられています。
『仲が良ければいい。いちいち気にしないし、気にしすぎ』
『こんなことにこだわっていることが時代遅れだと思う。ばかばかしい』
夫婦は対等な関係であり男女平等の意識が世の中にもっと浸透したら、配偶者の呼び方で差別的な意味とは捉えず、呼称のひとつとして好きなように表現できるようになるのかもしれません。
男尊女卑を感じているからこそ「嫁」「主人」「旦那」という言葉に抵抗があるのかも
夫婦の呼称に違和感を抱く人もいれば、「家に嫁ぐ」という感覚がなくなった若い世代は「嫁」や「主人」という言葉の意味を深く考えず、聞き慣れた日本語として使用しているのでしょう。男女平等が叫ばれているなかでも、男性優位の潜在意識が「嫁」「主人」「旦那」という呼び方を自然に受け入れているのかもしれません。以前はスチュワーデス、保母さん、看護婦さんと呼ばれていた職業が「客室乗務員」や「キャビンアテンダント」、「保育士」、「看護師」と変わったように、まずは夫婦の呼び方を言葉から意識的に変えていく時代がきているのかもしれませんね。
文・ゆかりんご 編集・横内みか
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