習い事は誰のため?ママと子どもの思いに距離ができたとき
スイミングやピアノなど昔からあるものからプログラミングなどの最近できたものまで、さまざまな種類がある習い事。習い始めたときはママも子どもも楽しいものですけれど、長く続けるうちにママと子どもの気持ちが離れてしまうこともあるようです。
『どれだけお金を子どもに注ぎ込んだかわからない。それなのに本人は、いつもヘラヘラしてできが悪い。私なんか親に「お金ない、お金ない」って言われながら、無理言って習い事をさせてもらって、必死に短期間で上達して習い事をやめてきたのに。ずっと親に気をつかって生きてきたのに。実親なのに、学用品買ってもらうのも気が引けて。ホッチキスも定規も買ってもらえなかった。友達からずっと見下されていた。私の持ち物がボロかったから。だから自分の子どもはお金に困らないように育てようと、節約して貯金してから結婚した。なのに、何をやらせても才能がない。なんか虚しくなってきた』
習い事でお子さんに実りある人生をと願った投稿者さん。でも当のお子さんは習い事にあまり一生懸命でなく、なかなか上達しない様子のお子さんにやきもきしているようです。
うちの子どもも熱意はいまいちみたい
習い事によっては子どもよりもママが夢中になってしまうこともあります。習い事の先に広がっていく夢の中を、翼をつけて飛んでいるのは子どもなのか、はたまたママなのかわからなくなってしまうことも。ママがお子さんの気持ちを置いてけぼりにすることもあるでしょう。
『うちも。お金のかかる習い事で、本人が楽しんでいるならと思っていたけれど、楽しんでいるだけでコンクールとかには出ないし。でも、長くやっているからイベントなどに出る機会や与えるものも多く、なんだかんだ年間70万ぐらいかかっている。だけれど成績や経歴として残るものはなく、楽しませる為だけに大金払うのに矛盾を感じるようになってきた。たまにやる気をなくすから「やめて別な習い事にしようか!」って言ってみると「やっぱやめない! 楽しいから」って。「じゃあコンクールに出ようよ」って言うと「嫌だ」って言うし。「小6で辞める」ってずっと言っていて今年小6なのに、中学生になっても続けるって話になってきた』
『自分で決めた道なのに、落ちこぼれで努力もしない。高いお金かけるのも労力使うのも、本当無理だと本人に言ってしまいたい。それをこらえて我慢しているのもストレス』
『高いお金出して習わせている意味は、しっかり教えなきゃ。言わなくてもわかる子はそれほど多くない』
『低予算で仕上げるプランに切り替えては? 塾も行かないでさ、最寄りの子ども広場とかで習えばいいよ。文房具など最低限は買ってあげてさ。うちも琴全く練習しない。毎月1万溝に捨てているようなもの』
『小学校二年生。幼稚園の時からサッカーやっているけれどたぶん上達していない。周りの子は学校の休み時間や練習のない日もサッカーやったりしてメキメキ上達している。でも「小学校バラバラになったお友達に会えるし練習楽しいし続けたい」って。継続は力なり。上達はしていなくとも体力はついているだろうなと信じている』
習い事の時間の中では子どもたちは楽しく過ごしているようです。でも上達するには自宅での練習時間が大切な習い事もあります。同じことを繰り返すだけなど、練習は根気がいるものも多いですよね。練習をしないで、ただお教室で楽しんでいるだけのお子さんの様子を見ていると、このままお金をかけてまで習い事をさせるべきか迷ってしまうのかもしれません。
子ども時代のママの習い事にまつわる話
自分が幼い頃、お金が掛かると習い事にいい顔をしなかった親御さんを見ながら、必死で練習して習得してきた投稿者さん。自分が頑張った経験があるからこそ、わが子の習い事への関わり方を理解することがむずかしいのかもしれません。同じようにお金の面で親御さんに気を使ってきたママたちからは、こんなコメントが届きました。
『同じ境遇。私は高校の授業料も自分で払っていたよ。だから子どもにはお金が無いって言えなくてね……』
『私も厳しく育てられて、親や周りに気を使い生きてきたから、投稿者さんの気持ちはすごくわかる。自分の子がワガママすぎてビックリするときすらある。お母さんが子どもの頃はね……って一番言いたくない話をしそうになるのも嫌で、必死にこらえている』
『私も厳しい環境で育ってきたけれど、子どもにはそれは関係ない。押しつけで習い事させても意味がないし、才能を開花させたいならそんな言い方せず子どもの意見を尊重しつつ見守ればいい』
『自分が学用品を買ってもらえなかった過去と、子育ての上手い下手は関係がない。そこをごちゃ混ぜにして、本質から外れている印象をうけたけれど』
『結局は自分の意思でやらないと全く意味ないと思います。私は子どもの頃、公文式とか塾に通わせてもらっていました。公文式では宿題がたくさん出ていましたけれど、やりたくなかったので、算数のプリントに適当に数字を書いて提出したりしていました。塾では、いかに先生に見つからずにお菓子を食べるかってことに命掛けていました。今思うとお金の無駄だったなって思います』
投稿者さんの気持ちに共感しつつも、自分の子ども時代と子どもの習い事には関係性を持たせないほうがいいのでは? と提案する声も寄せられました。親御さんのやる気と子どものやる気。バランスを取ることは難しいのは、今に始まったことではないのでしょう。
やる気がない場合の習い事の辞めどきとは?
『何のための習い事? 皆がやっているからとかただやりたいってだけでやらせるのも限度あるよね。ダラダラ続けていても身にはならない。見切りつけるのも親の役目だと思う』
『子どもは投稿者さんとは別の人間だからね。本人がやりたいことを応援してあげればそれでいいじゃない? うちは習い事するなら真面目にやることがルールだから長女は3年目にして打ち切らせたよ。やる気ないし。大人になったら長女はどういう風に捉えるのかな? 次女は真面目にやっているから続けさせているし、差別と長女は思っていそう』
『いまさら急に変えると荒れちゃうかも。だからぬるっと変えな。ごまかしたりだましたり、親の威厳をつけたりして徐々にするしかないかも。でも、ちゃんと説明できるなら任せるよ。子どもを傷つけないことを第一に考えるといいんじゃない?』
惰性で続けていて、子どもも辞めどきがわからなくなっている場合もあるかもしれません。その場合はママが見極めて、お子さんを傷つけないように辞める方向へうながしてもいいのかもという意見もありました。
そもそも習い事ってどういう位置づけなの?
コミュニティのママたちは、子どもの習い事をどのように考えているのでしょうか?
『才能無いとお金出す価値が無いなんて、なんか悲しいね。私は本人がやる気無いのに親がやらせたいだけのことにお金出すのは価値無いと思うけれど、本人がやりたいことなら結果が伴わなくても価値あると思っている。やりたいことにチャレンジできるのなんて、大人になるほど難しくなるじゃん。だったら例え結果的に開花しなくても、無駄にしたとは思えない』
『習い事たくさんさせればいいってものじゃないのに、たくさん習わせて安心している親は多い』
『投稿者さんがどこまでを期待しているのかはわからないけれど、上達だけがゴールではないような。どんな習い事かわからないけれど、お友達との関わりや体力の向上や集中力など、いろんな面から見たら、全てが無駄なことはないよ。才能なんて、なにをやらせてもさほどない子もいるよ。ずば抜けていないとダメってことはない』
『投稿者さんは、自分が子どもの頃に習いたくても習えなかった過去があるから、そのせいで習い事と言うものに対する期待値が高くなっているってことはない? 実際、子どもの頃に数年間習ったからってその道のプロになんてなれない人が大半で、大多数の人は「趣味として嗜む」「同じ趣味の仲間と楽しい時間を過ごす」「教養の1つとして身につけることで、視野を広げる」ぐらいでいいのだと思う。うちも、子どもがやりたいというものはとりあえずやらせているけれど、別にプロになって欲しいとか全国レベルの大会で上位入賞して欲しいとか、そういう期待は特にしてないよ。まあそうなったら嬉しいけれどさ。正直、勉強さえちゃんとしていたら習い事はどうでもいいや。本人が楽しければ』
『タメになるから、役に立つからやらせるのか。才能の開花をみるためにやらせるのか。どうでもいいじゃないか。どの道、どれもこれも、100年も無しに消えていく生。子どもにいくばくかの楽しみ喜びを与えてやるだけでもいいじゃないか。瞬間瞬間の歓びにも無窮の価値がある。それで子どもが将来的な糧を得ればそれはそれ、もちろんいいことさ。あと、有効にお金を使おうね。もちろん教育にも。親が教えてやれることって案外と多いものです』
『最近、人様に迷惑をかけずに元気に生きていてくれりゃもう、それでいいのじゃないか? とすら思うようになってきたわ……』
月謝を払ったり送り迎えをしたり日程を調整したり、マネージャーのように黒子に徹するママ。実際に先生から技術を学び、練習をして習っている事を習得するお子さん。お互いに夢や思いがあることでしょう。ママが理想とする器量が子どもに足りないのではないかと感じたとき、このまま習わせてもいいものかと悩んでしまうこともありますよね。習い事の目的はご家庭によってそれぞれだと思いますが、上達だけを目的にするだけではなく、子どもにとって貴重な経験の一つだとも考えることもできそうです。もちろんその道のプロになることはあるでしょうし、また将来違う形でその経験が活かされることもあるかもしれません。
一方でお金の面やママの気力の部分も無視することはできません。子育ては長く、今、習い事に費やしているお金や気力を使いたいと思う他のチャンスが出てくるかもしれないのです。ママが習い事に望んでいること、お子さんが習い事に望んでいることが同じだとは限らないもの。一度、習い事への意識や目的をお子さんと話し合ってみるといいのかもしれませんね。