【第5話】夫が不倫!?問題を解決させるため奮闘した結果、残ったものは……?――夫婦の決着
【第4話】からの続き。
不倫していた夫と不倫相手Aのいずれもから謝罪を受け、慰謝料も支払われることになりました。不倫問題は解決し、これから晴れて家族で再スタートを切ることになったものの……。
Aも含めて3人での話し合いの後、夫とはほとんど会話をしていません。
夫は会社から帰ってきても私が用意した食事には手をつけず、毎晩「疲れたから寝るわ」と言って、寝室に直行します。
心ここにあらずと言った様子です。夫であること、父であることをボイコットしているようにも見えます。息子と遊ぶこともなくなりました。
せっかく不倫問題を解決したというのに、このままではいけないと思い……。
親も義母も私たちのことを心配してくれて、たびたび連絡があります。
どちらにも、息子(孫)のことを考え、「離婚だけはやめてほしい」「男の子には父親がいた方がいい」と繰り返し言われました。
私も「息子には父親が必要だ」そう信じてきましたが本当にそうでしょうか。
暗い毎日が続き、いつも家はよどんだ雰囲気です。
夫と私でどちらが「離婚したい」と先に言うかという我慢比べをしているようでもありました。
こんな状況、息子にとっていいはずがありません。
夫に歩み寄りの姿勢がないのに、不倫された側の私だけが頑張り続けることにも疲れました。
夫にも不倫相手にも謝罪をさせ、慰謝料も支払わせています。夫の愛車も売らせました。
目的はすべて果たし不倫問題は精算し解決できたはずです。
「解決さえすれば、元の夫婦と家族に戻れる」そう思っていました。
夫の不倫によって開けられた心の穴も塞がると思っていたけれど、残ったのは大きな喪失感や虚しさでした。
「夫の裏切りや失った夫婦間の愛情、壊れた家庭……」と何重にも傷ついた心は、一人でがんばっても癒えることはなく、悲しくて辛くてたまりません。
考えるうち、「こんな毎日、もう嫌だ」と気持ちがプツンと切れました。
元の家族に戻るため、懸命に不倫問題を解決したのは徒労だったのか……と虚しくもありますが、自分の気持ちを整理するため、夫と別れると結論づけるために必要だった時間と割り切りました。
その晩、夫に「息子と家を出たい」というと、「あぁ」としか返事はありませんでした。
もうとっくの昔に私たち夫婦は終わっていたのかもしれません。
翌日には、私の勤め先に電話して育休明けを早めてもらい、両親に頭を下げてしばらく実家に置いてもらうことにしました。今は離婚の準備を進めています――
―終―
原案・ママスタコミュニティ 脚本・rollingdell 作画・Ponko
【つぎ】の記事:<決められない男>旦那の不倫相手が「既婚と知らずに騙された」と主張してきて【第1話】まんが