乱暴ばかりするわが子。先生は問題ないと言うけれど、この先どうすればいい?
子どもが幼稚園で他の子に乱暴なことをしたり、キツイ言葉を言ったりすると、みんなから嫌われてしまわないかと心配になってしまいます。あるママも年長のお子さんのことで悩みを抱えているようです。ママスタコミュニティにこんな投稿をしてくれました。
『年長の子どもがいます。気が強く、言葉や動作も荒っぽいから、すぐに言い合いになったりトラブルを起こしてしまいます。私はそれが心配でなりません。担任の先生に相談したら、「性格が意地悪でないし、遊び方が上手くてリーダータイプだから男女問わず誰とでも仲良し。些細なトラブルがあってもその場で解決ができるし、みんなにとても好かれているから問題ない」と言われます。でも今日は誰々にキツイ言い方をした、動作が荒くてぶつかってしまったなどの報告を受ける度に肝を冷やす思いです。私も注意をしますが、聞く耳を持たなくて直りません。言葉も動作も直さないと友達とは遊べませんよね。罰を与えるためにも幼稚園を休ませようかと思っています』
年長のお子さんが他の子に乱暴なことをするなど、幼稚園での過ごし方が心配だというママ。先生からは問題ないと言われているものの、幼稚園からその日の出来事の報告を受ける度にヒヤヒヤしています。子どもの態度をあらためさせないと、クラスで孤立するなど子どもにとっても辛いことになりかねないとの心配もあるようです。とはいえ罰を与えることに関しては、あまり賛成できない部分もあるのではないでしょうか。
先生が問題ないと言うならば……
『幼稚園の先生が問題ないと言うなら、幼稚園での生活は心配しなくていいのでは?』
『罰を与える必要なんてないよー! 先生が見て大丈夫なら、ちゃんとやれているんだよ』
幼稚園の先生は、お子さんの言動を見て「問題ない」と言っています。これまでたくさんの子どもを見ている先生が「問題ない」と言うのですから、その言葉を信じてみるのもいいですよね。お子さんは少々乱暴に思える言動があるようですけれど、リーダーシップがとれたり、誰とでも仲良く過ごせているといいます。罰として幼稚園を休ませるというのは、ちょっと行き過ぎかもしれませんね。
子どもは成長に必要な絶対的安心感が失われたとき暴力的になりがち
乱暴的といっても、わざわざ誰かのところまで行っては暴力を振るう子、特定の子に近寄られたときにだけ攻撃する子、自分本位な言動をやめさせようとすると暴れ出す子……と様々います。それぞれに原因があって、性格が関係している場合や身体の状態が関係している場合、親子の問題が関係している場合、生活環境が関係している場合、何らかの障害が関係している場合もあります。
もちろん子どもがそれぞれに原因を抱えているのでしょうが、子どもは自身の成長過程で絶対的に必要な安心感が失われたときに他者に対して攻撃的になるようです。安心感とは自分の安全と成長欲求が満たされたときに生まれるものなのですが、それが失われると、心と身体の状態が不安定になってしまい、それをストレスと感じてしまうのです。
ママのお子さんの場合、先生いわく「意地悪ではない」「遊び方が上手い」「リーダータイプ」「誰とでも仲良し」……とのことですから、コミュニケーション能力はそう低くないお子さんのようです。それでも何かしらのきっかけで、保てていたバランスを崩してしまったり、気持ちを爆発させてしまったりしているということなのかもしれません。
ママからのダメ出しが多くない?
『家でのストレスを園で発散しているのかも』
『もうちょっと子どもと向き合った方がいいかも。親が思う以上にストレスが溜まっているかもよ』
例えば、家庭内でストレスを感じているというようなことはありませんか? 朝の準備をしているときに「早くしなさい」と言ってしまったり、食事のときに「好き嫌いしないで食べなさい」などと言ってしまっているなど……。ママとしては子どものためを思って言っている言葉でも、受け手である子どもからすれば、ストレスに感じてしまうこともあるでしょう。否定されてばかりで、子どもらしさを発揮できる場が失われているということです。
子どもの話に耳を傾けてあげている?
『親に問題があるんじゃない? 子どものことを頭ごなしに怒ってばかりとか』
例えば、子どもの話を最後まで聞かずに叱ってしまっていませんか? 何につけ、子どもの言い分を「言い訳」と思って叱ることが先になってしまうと、子どもは「話を聞いてもらえない」と自暴自棄になってしまうこともあるのではないでしょうか。
どうやって対処していく?
子どものいいところを見つけて褒める
『お子さん褒めたりしていますか?』
『家族で話し合って、小学生になる準備としてお手伝いを任せてみては? 褒めるきっかけにならないかな?』
子どもを叱ることも大切ですが、いいところを見つけてどんどん褒めてあげることも忘れてはいけませんね。もしかしたらずっとトラブルばかりで、ママもお子さんのことを褒めることを後回しにしているのかもしれません。もし褒めるきっかけが見つからないようならば、作るのも手です。お手伝いをしてもらって褒めるのもいいでしょう。また宿題をしたら褒める、朝早く起きられたら褒めるなど、毎日の生活の中の些細なことでも褒めるきっかけは見つかりそうです。
遊び的な活動を増やす
幼児から9歳くらいまでの子どもたちは遊びの中から成長に必要なものを吸収します。乱暴する子の多くは無意識的で、それが相手にどんな痛みを与えているかわかっていません。例えばボール遊びをしているつもりでも、加減がわからず相手にぶつけてしまっている、おもちゃを手渡しせずに放り投げて当ててしまっているというケースもあるでしょう。ママのお子さんもまわりから「荒い」「キツい」と言われてしまっているといいます。もしかすると原因はこういったことから生じる行き違いかもしれません。
そういう子どもとは、ママがキャッチボールをしてあげるといいですよ。ボールを投げる時には「投げるよ」と声をかけるようにし、受け取れる、受け止められる加減を体感させながら遊びましょう。これによってコミュニケーション能力がいっそう育てば、徐々に乱暴な言動も減っていくかもしれません。
生活環境の中にある刺激を減らしていく
できるだけ強い刺激を避けることも大切です。実は強い刺激は子どもにとって非常事態で、それを意識しすぎると安心して生活を送ることができなくなります。テレビやゲームを可能な範囲でなくすことも方法のひとつ。テレビやゲームは音や映像が子どもの感覚には刺激が強い場合が多いので、それがストレスになってしまうこともあるようです。
子どもが悪いことをしたら、第三者に協力してもらいながら話し合うことが大切
子どもが乱暴なことをしたり、何か悪いことをしてしまったら、子どもとしっかり話し合いましょう。またただ話し合うのではなくて、問いかけるようにしてみてください。すでに先生が叱っているのであれば「どうして先生は怒ったんだと思う?」と子どもに質問するのです。そうすることで、子どもは自分の言動を振り返ることができるようになります。それを繰り返すことで子どもは自分で考えるクセがつき、自分で問題を解決できるようになります。
また話し合いのときには、先生や年上のお兄ちゃんやお姉ちゃんなど、子どもにとって‟憧れの存在”に協力してもらいましょう。子どもは憧れの相手からの注意になら耳を貸すからです。残念なことにママは子どもにとって憧れの人にはなりません。ママは「ご飯の用意をしてくれたり、身の回りの世話をしてくれる人」でしかないからです。だからママの言うことは聞きません。冒頭のママに限らず、世のママも皆、「なぜうちの子は言うことを聞かないのかしら」と思って悩みがちですが、それは仕方がないこと……、というわけです。このようなことを知るだけでも、少し気持ちが楽になりませんか?
文・こもも 編集・blackcat
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