チュートリアル・福田充徳:第4回「日々、息子の言動に癒されています」
「毎日子どもの観察をするのがとても楽しいです」と語るのは、チュートリアル福田充徳さん。現在2歳になる息子さんの口から飛び出すおもしろエピソードや、コロナ禍での子どもとの過ごし方、パパのやる気がアップするほめ方などについてたっぷり語ってくれました。
ママと共有する情報が多い方が子育てを楽しめる
――パパも積極的に育児参加して欲しいなと感じているママも多いと思います。福田さんが子育てを楽しむために、何か意識されていることはありますか?
芸人の後輩でも、若いころに結婚したやつは「おむつを替えたことなんて2、3回しかないですよ」という人も多いですよ。昔はそんな感じでしたよね。絶対にやった方がいいよとは言わないけど、パパとママとの間で子どもについて共有する情報が多い方が楽しいと思うんですよね。
「最近こんなことが言えるようになったよね」「このおもちゃ、好きだよね」とか。「保育園ではこんな友達と遊んでいるよ」など、最近気づいた子どもの成長を話題にして話しかけるのはいいと思います。これまではママがパパに子どもの情報を伝える感じだったと思いますが、お互いに伝え合った方がいいですよね。子どもはママだけに見せる顔もあれば、パパだけに見せる顔もあります。
ほめられたらやる気倍増。コロナ禍でがんばったこととは?
――父親として、どんなところを褒められたらうれしいですか?
褒められたことあったかな? お互いに相手がやっていることに対して気づいていないことは多いと思うんですよね。例えば僕はコロナのとき、保育園も休みだし自分も仕事が休みだったこともあって、死ぬほど散歩に連れていきました!
――散歩にはどれくらいの頻度で行かれたんですか?
子どもを毎日2時間散歩に連れ出して、とにかくたくさん歩かせていました。そのときに子どもがバスにハマっていたので、1時間くらいかけてバスを見に行って、少し見たら、また1時間かけて家まで歩いてきました。
なかなかまっすぐは歩かないんですけど、修正しつつ、「抱っこして」と言われたら抱っこをしたり、また歩かせたりしながら。「歩くことが正解なんだ」と言い聞かせて、子どもを歩かせていました。その日の夜、奥さんに「な? 寝かしつけるの、早かったやろ?」と言ってみたり(笑)
ティラノサウルス対黒崎(半沢直樹)、強いのはどっち?
――土日も休まず散歩に連れていってたんですか?
土日も行ってましたよ。でも、そこはあまり奥さんからは評価されていなかったような(笑)。近くの公園も閉鎖されて、とにかく人気のないところを毎日ひたすら歩かせる。けっこう大変でした。でも楽しかったですよ。「息子は何に興味があるんだろう」とか「今日はどこに行こうかな」「消防署があるところに行ってみようかな」と、いろいろ考えました。
――お子さんを観察するのは楽しいですか?
楽しいですね。息子は水素バスを見ると、なぜかテンションが上がるんですよ。それをみて「普通のバスと水素バス、何が違うんだろう」って思ったり。息子はバスが好きになって、次にショベルカーで、今は恐竜にハマっています。
さらにYouTubeで恐竜の闘いを見るのにハマり「この恐竜はどっちが強い?」と、ずっと行ってくるんですよ。そこからなぜかドラマ「半沢直樹」に登場する、片岡愛之助さん演じる黒崎にハマり、今度は「黒崎とティラノサウルス、どっちが強い?」と聞くようになったんですよ(笑)。恐竜と黒崎を比べる感覚って、子どもならではだなって思ってみてました(笑)。
大好きな「はとバス」に乗ったものの即爆睡!
――やっぱりパパと息子だと趣味は合うんですか?
いや、そんなことないですよ(笑)。子どもはバスが大好きだけど、僕は正直そんなに興味があるわけじゃないんですね。でも息子は大好きなんです。だから自宅で「はとバス」のYouTube動画ばかりをずっと見ていました。あとちょっと遠かったものの「はとバス」の車庫にも、何回も行きました。
緊急事態宣言が解除されて「はとバス」が運行しだしたから、家族3人で乗りに行こうということになったんです。現場に到着して、乗る前はすごく機嫌よさそうにしていたんです。
せっかくだから記念写真を撮ろうと思ったら、「早く乗りたい」と言って撮らせてくれなくて。それでバスに乗った瞬間に寝ちゃったんですよ。ずっと寝ているから、せめてちょっとだけでも乗っている間に起こしてあげようと思って起こしたら、当然のことながら機嫌悪いしね(笑)。
あとで「バスに乗っているとき寝ていたけど、覚えてる?」と聞いたら「うん、覚えてる。バスに乗ったらパパが寝ちゃった」って。「なんでやねん! 話がすり替わっとるわ!」と思いながらも「そうか。そうやな」って(笑)。
ともに子育てを頑張るママに一言!
――福田さんが、とても楽しそうに育児に携わっていることが伝わってきました。現在、子育て中のママを頑張っているママたちに向けて、福田さんから一言お願いします。
旦那さんが育児を手伝っている家庭も多いですよね。ただどうしてもママと比べるとおいしいところ取りというか、子どもが喜ぶようなところばかりやっている感じになることもあるんじゃないかなと思います。僕が言うのもあれですが、パパもママに感謝しています。なかなか直接言われることはないかもしれないので、パパを代表して「ありがとう」と言いたいです!
――そして、パパのがんばりにも気づいてほしいんですよね!
そうですね! 「パパなりに頑張っているところはあるよ」と思っています。そこに気づいて、一言褒めてもらえたら嬉しいですね。ありがとうございます。
(編集後記)
全4回にわたって、チュートリアル福田さんにお話をお伺いしました。福田さんのお話を聞いていると、普段見逃しがちな子どもの成長について、改めて観察してみようという気持ちになれました。また育児中はどうしても子どものことを中心に見てしまいがちですが、パパの活躍にももっと注目してみるのもよさそうです。
取材、文・長瀬由利子 編集・荻野実紀子