【前編】愛犬が亡くなって落ち込む私に「犬が死んだくらいで」と言った義母。それ以来絶縁していたのに最近謝罪をしてきたけれど……
動物が大好きな人にとってペットとは、家族の一員ともいえる大切な存在です。そんな最愛のペットを失ったときの悲しみや寂しさは、想像を絶するものなのに、その気持ちを踏みにじるようなことを言われたとしたらみなさんならどうしますか？
『4年前の年末に愛犬が亡くなりました。私はとても落ち込み、何も手がつかないような状態だったため、その年の義実家へ年始の挨拶を断ったら、「犬が死んだぐらいでだらしない」と義母に言われてしまいました。あまりにも酷いのではないかとそれ以来義母とは絶縁にしています。旦那はそのとき私よりも先にキレて文句を言ってくれました。今も旦那はいい意味でこの絶縁関係を割り切ってくれており、私にはもう義母と会わなくてもいいとまで言ってくれています。このことがあって以降は旦那と子どもだけが義実家に行っていましたが（子どもは6歳と4歳になりました）最近子どもが「ママが行かないなら行かない」と言うようになり、今年は子どもたちも義実家へは行っていません』
愛犬が亡くなって落ち込んでいるときに、義母から言われた心ない言葉。その言葉をきっかけに相談者さんは義母と絶縁関係にあります。旦那さんとお子さんたちは変わらず義実家へ行っていたものの、最近子どもたちの様子が変わってきたことで、ちょっと風向きが変わってきました。
『先日義母が私に4年前の失言について謝ってきました。こちらが大人になって「許そう」と思う反面、あのときのことを思い出すとどうしても激しい怒りが込み上げてきて、やはり「許せない」と思ってしまいます。しかしよく考えると、私と義母だけで済む問題ならまだしも、今の状況は子どもたちも巻き込んでしまっているのではないか？ ならば本音では許さずとも、せめて子どもたちの前だけでは仲直りしたような演技をするべきなのかとも考えてしまい、頭を抱えています。皆さんならどうしますか？』
4年も経った今になって、義母が自分の言ったことへの謝罪をしてきました。でも相談者さんはすんなりと義母を許すことができないと、心が揺れています。もう4年も経ったのだから……と考えることもできそうなものですが、相談者さんはなぜ今でも義母を許すことができないのでしょう。
どうしてそんなにも義母を「許せない」と思うの？
「いまさら、何？」と感じたから
『4年前に謝らなかった時点で私なら駄目だわ』
もし自分の発言が相手を傷つける言葉だったと分かったら、みなさんならその場ですぐに謝りませんか？ しかし義母からの謝罪は、4年も経ってからです。相談者さんでなくても「いまさらなんで？」と思ってしまいますね。さらには「今になっての謝罪なんて、4年もの間一体何を考えていたの？」と、半ば呆れてしまう気持ちもあったのかもしれません。
今でも愛犬のことが大好きだから……
相談者さんは愛犬のことを家族の一員として本当に大切にしていていました。そんな自分にかけられた義母の言葉は、傷ついた心をえぐるようなもの。相談者さんは4年間ずっと忘れられずにいました。謝罪を受けて義母を許せば、いつかまた同じようなことを言われて自分が傷つくのではないかと少し怖い気持ちもあるのではないでしょうか。
義母はなぜ今更謝ってきたのだろう？
自分が「失言」したことに気づいたから
『自分の発言が悪いと思ったから？』
当時は義母も相談者さんがそれほどペットの犬を可愛がっているとは分かっておらず、軽い気持ちで言ったのかもしれません。ある人にとって大切なものは、他の人にとってそうでないことが往々にしてあります。だからこそ、絶縁されるほど相談者さんを嫌な気持ちにさせるような言葉は言っていないのにと考えていたのでしょう。しかし4年経った今、義母が他の人に同じようなことを言われてとても傷つく経験をしたのかもしれません。それがきっかけで、自分は失言をしたのだとわかったのではないでしょうか。
孫に会えない寂しさから、とりあえず謝った？
『孫がこないから？』
『嫁がこないのは何とも思わないけれど、孫にまで会えないのは計算違い。孫会いたさに謝ってきたんだろうな』
最近になって相談者さんのお子さん（孫）たちも義実家へは行かないと言い出しました。どうにかして状況を変えないと自分は可愛い孫に会えなくなる！ と義母は焦ったのかもしれません。親（嫁）が義実家にくれば、孫もまた一緒に行くと言うだろうと思い、とりあえず謝ることにした……義母の急な謝罪という行動をそう捉えることもできますね。
ではなぜ子どもたちは最近になって「義実家には行かない」と言い出したのでしょうか？ 母親が一緒に行かないからというのが大きな理由のようですが、どうも他にも理由がありそうです。
子どもたちが行かないと言い出した理由とは？
義母が母親の悪口を言うので、それを聞きたくない
『多分義母は、ママの悪口を子どもに言っているんだろうね。だから行きたくなくなったんじゃない？』
「人の悪口は聞きたくない」年端も行かない子どもでも、そう思いますよね。もし義母が子どもたちの前で母親のことを悪く言っていたのなら、聞きたくないので、もう義実家には行きたくないと考えるのは当然のことでしょう。
義実家に行ってもつまらない
『赤ちゃんではない4歳と6歳の子どもでしょ？ これまでお父さんと一緒におばあちゃんの家に行っていた子どもたちが行きたくないと言い出したなら、連れて行っている父親と迎えている祖母の問題だよ。楽しかったら行くからね』
『ママが行かないなら行かないと言い出すなんて、義実家はどれだけつまらないの？ 旦那さんは子どもをほったらかしてスマホ、義母も子どもの相手がうまくできず、子どもたちも退屈しているとか？』
子どもは6歳と4歳とのことですから、義実家に行っても遊ぶものがなければ退屈してしまうでしょう。行ってもつまらない場所には、もう行きたくないと言い出すのは仕方のないことかもしれません。
義母が今になって謝ってきたのには、当然義母なりの理由があるのでしょう。子どもたちまでもが義実家に行かないと言い出し始めたことは、相談者さんにとっても悩みどころですね。4年越しとはいえ義母も謝っていることですし、やはりこれをきっかけに義母を許すべきなのでしょうか……。
文・こもも 編集・清見朱里 イラスト・Ponko
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