子どもから「子育てを間違えた」と言われたママ。子どもが暴言を吐いたとき、どう対処していけばいいの?
子どものために毎日食事の用意をしたり、洗濯や掃除など必死に頑張るママたち。でもそんなママの気持ちをわかろうとしない子どもから、冷たい言葉をぶつけられたり、反抗的な態度を取られてしまい、落ち込んでしまった、やる気を失った……そんな経験はありませんか?
『小学5年の息子から「(僕の)育て方を間違った」「(ママの)子育ては失敗」「手抜きじゃないまともな料理作れよ」などと言われた。完璧ではないし素晴らしい親でもないかもしれけれど、四六時中子どものことを心配してできることをやってきたのに。なんなの? もうやっていられない』
子どものことを第一に考えてできる限りのことをしてきたママにしてみれば暴言とも取れる言葉の数々。これはママスタコミュニティに投稿されたあるママのコメントです。これはショックですし、戸惑いますね。
皆さんは子どもにこんな発言をされたら、どう感じますか?
そんなことを言われて、ママは辛かったよね
筆者にも似たような経験があります。高校生の子どもが、せっかく作ったお弁当に一切手をつけずに持ち帰ってきたことがありました。そのときは「せっかく作ったのに」と悲しくなりました。制服のボタンが取れかかっていたので付け直したところ、「ちゃんと綺麗につけて」と言われたこともあります。こちらが裁縫が得意ではないことを知っているはずなのに、「どうしてそんなことを言うのだろう? だったら自分でつけなさいよ」と思ったこともありました。
子どもがある程度大きくなると、その都度、言葉で伝えることは少なくなりますが、ママはいつだって愛情たっぷりなのに。にもかかわらず、そんなママに対して子どもが「ママは子育てに失敗しているよ」と言いたくなるというのは、一体どんなときなのでしょう?
ママの愛情は感じていたはず。なぜ子どもはそんなことを言ったのだろう
親の愛情をウザがる時期に突入したのでは?
『反抗期に入っただけさ』
小学校高学年ならそろそろ思春期に入るころ。親に反抗的な態度を取るようになる子もちらほら出始めるのでは? 子どもによっては、本心では親の子育ての仕方云々はどうでもよく、ただただ悪態をついているだけということがあるかもしれません。むしろ構われるのが嫌、「愛情? それこそがウザいんですけど……」、そんな風に感じていて、暴言を吐いているとか。それならば、今の反抗的な様子も、子どもが成長していく中での1つのステップと考えられますね。もしママが違う接し方をしてきていたとしても、結局お子さんは同じような態度を取っていたでしょう。
自己肯定感が低い
『お子さんは自分に自信がないんじゃないの? アレもできない、コレもできない、毎日注意ばかりされて完璧にできない自分は失敗作なんだ と思ってしまったとか』
『単にいつも誰かと自分を比べているのかもしれない』
子どものためとついつい口うるさくなってしまっていたりしませんか? こちらはちょっとした注意のつもりが、それがあまりに頻繁だと子どもは「また注意をされてしまった」と自信をなくしかねません。その自信のなさが「自分は何もできない」「自分は失敗作」という考えにつながってしまうことも考えられます。あるいは「あの子はちゃんとやっているのに」「〇〇君は塾でもトップだったんだって」などお友達との比較を口にしたりはしていませんか? これも同様に子どもの自信喪失に繋がってしまいます。常に周りの評価を気にしたり、近くの誰かと自身を比べたりするクセがついてしまい、自分のできない点ばかりに目が行ってしまうなんてことにも。できない自分、自信が持てない自分にどうしようもないイライラを感じて、それをママのせいにしているのではないでしょうか?
子どもにどう接するようにしたらいいだろう?
「育て方を間違えた」という発言の意図を問いただす
『どこが失敗なのか、間違いなのか聞いてみた? 苦手なこととか友達関係が上手くいってないとか把握してる?』
ママの「育て方」の「どこが間違いだと思うのか」、子どもに確かめてみましょう。話を聞くうち、本音が見えてくるはずです。実は友達付き合いがうまくできない、実は勉強が難しくなって授業についていけなくなりつつある、実は中学受験をする子が多い中、自分の将来が見えなくなっている……など、何かしら日常的に心配事や不安があって「ママの育て方が悪かったせいで、僕がこんな風になってしまった」と口にしているのかもしれません。あるいは、反抗期のあるあるだとわかれば、こちらの気持ちも少し軽くなりますね。いずれにしても、まずは子どもの本音を探ってから、具体的な対処法を考えていきましょう。子どもが抱える悩みがどんなものであっても、「悩みがあって辛いね」「ママも5年生の頃には悩んだことがあるよ」など共感する言葉がけをしてあげ、寄り添ってあげてくださいね。
許せない点についてはきちんと叱り、親の思いを伝えていく
『私なら絶対作らないけれど、旦那に何か買って来てもらうなり、手回しはしておく』
『手抜きじゃないまともな料理とやらを詳しく聞いてみる。意外とわかっていないかもしれないし、それを作る』
『手抜きだけどよかったら食べてねと笑顔で出すわ』
冒頭のママのコメントにあった、作った料理に対して「手抜き」という暴言。つまりこちらがきちんとやっていることに対する否定的な発言に対してはどう応じるのがいいのでしょう? 料理についてなら、いったんブチ切れてみて「作らない」宣言をしてみるのも一手でしょう。「カップ麺でも冷凍食品でも自分で作って食べなさい!」のひと言で家事を放棄(と言いつつ、カップ麺と冷凍食品があることをちゃんとと伝えている!)それもいいのでは? 料理の手間、手抜きと見える料理にもきちんと愛情がこもっていること、また大人は時に手抜きが必要なこと――、わかってほしいですよね。家事を放棄したら、後日、相手がたとえ聞く耳を持たなくても、それを言葉にし、「親に対してその言葉はない」ということだけは叱るべきだと思います。
ちなみに手抜き料理について、もし筆者なら「手抜きの日」を決めて先に宣言してしまうと思います。「今日はレトルトカレーだからね」と。先手を打つわけではありませんが、「お母さんが考える手抜きというのは、本当に温めるだけのこと」と子どもに伝えてしまうのです。そうすることで手作りの料理は「お母さんなりの愛情がこもったご飯」だと知ってもらえます。子どもが「手抜き」だと思うのは、友達の話を聞いたり、テレビなどを見て比較をしているからではないでしょうか。でも比較をする必要はありませんし、家庭ごとの基準で「手抜きではない料理」があるんです。それを子どもにも理解させます。
無言のプレッシャーを与えていない?ママの日頃の言動を振り返ってみて
『本当に子どもが満たされていたら、そんなことは言わないと思うよ。言われると言うことは、自分では気付かない何かがあるんだよ、きっと』
子どもがママに対して心ないことを言ったのは、もしかしたらこちらが気づかぬうちに取っていたふるまいが原因ではないかな? と思い当たることがあるので、記しておきますね。筆者の子どもが小学校高学年のときです。何度言っても宿題をなかなかやらない子で……。寝る時間が近づいてから慌てて片付けるようになっていたとき、筆者は無意識のうちにリビングに置かれてたままのランドセルを見たり、「もう8時になっちゃうね」と口にするなど、遠回しに子どもに「宿題しなさいアピール」をしていたことがありました。これに気付いたのは夫でした。「なんか遠回しにプレッシャー与えているよね」と指摘されました。幸い、わが子は暴言を吐くまでには至らなかったのですが、今思えば、なかなか宿題をしようとしなかったのは、筆者のプレッシャーへの抵抗だったのではないかな、と。
子どもの暴言や反抗的な態度の裏には、こちらが知らないうちに子どもに与えていたプレッシャーがあるという可能性についても考えてみてもいいかもしれません。一度生活を振り返り、旦那さんや実母など第三者に言動を見てもらいましょう。その上で改善した方がいいことが見つかれば、それを認めて直していくとお子さんの言動も変わってくるのではないでしょうか。
文・こもも 編集・blackcat イラスト・Ponko
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