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妊婦はマグロを食べてはいけないの?理由と対策を知って妊娠中も食事を楽しもう

※2020年7月時点の情報です。

pixta_27138605_M妊娠中に、ある食べ物を無性に食べたくなった経験のあるママはいませんか? ママスタコミュニティには妊娠中のプレママさんから食べ物についての投稿がありました。

『妊婦だけどマグロが食べたい~。食べられないってなると余計に食べたくなるのなぜ』

投稿者さんは妊娠中には避けたほうがいいとされるマグロを食べたくて仕方がない様子です。妊婦はマグロを食べないほうがいい、と耳にしたことのあるママは少なくないでしょう。では、なぜ妊婦さんはマグロを避けたほうがいいのか、明確な理由を知っている人はどれくらいいるのでしょうか。投稿を見たママスタコミュニティのママたちからは、妊婦がマグロを食べることについてのコメントが寄せられました。

マグロは妊婦さんにとって注意したい食材。でもなぜ?

『マグロ食べたらどんな悪影響があるの?』

『妊婦がマグロ食べたらダメなの?』

『大量に食べるのがダメなのであって、少しならいいのでは? マグロ食べられないっていうと、水銀の心配よね? 生もの全般の心配?』

投稿を見た人たちからは質問、疑問のコメントが寄せられました。妊娠中はマグロを避けるべき、と聞いたことはあるけれど、どのような理由からそう言われているのかをはっきり答えられる人はママでも少ないのかもしれません。

厚生労働省の妊婦さん向けの資料を見てみると、マグロに注意するべき理由は「水銀」にあることがわかります。

魚が体内に取り込んだ「水銀」は赤ちゃんに蓄積する可能性がある

魚は自然界に存在する水銀を、他の魚を捕食することによって体内に取り込んでいます。この水銀がお腹の中の赤ちゃんに影響を与える可能性があるのです。ママの身体を通して赤ちゃんが水銀を取り込むと、発育に影響が出る可能性があると言われています。

一般の人間なら代謝により水銀を体内から出すことができますが、お腹の中にいる赤ちゃんは取り込んだ水銀を体外に出すことができません。したがって、妊婦が魚を食べすぎないようにする必要があるのですね。

妊婦が食べる際に注意すべき魚はマグロだけ?

小さい動物がより大きな動物に捕食されていくことを食物連鎖といいます。魚それぞれが水銀を体内に取り込んでいるので、食物連鎖により、たくさんの小さな魚を捕食する大きな魚はより多くの水銀を体内に取り込んでいることになります。よって妊婦がクジラやイルカを含む、マグロなどの大型の魚を食べる際には注意が必要となるのです。サケやサンマ、サバなどの小型の魚を食べる際には特に注意は必要ありません。

妊婦はマグロを絶対に食べてはいけない?

投稿者さんのように妊娠中にマグロを食べたくなったとしても、まったく食べてはいけないわけではありません。1週間のうちで魚に含まれる水銀量を計算し、1週間で一定量に収めることができれば、マグロも食べることができるのです。例えばミナミマグロなら、刺身1人前(約80グラム)を1週間に2度食べることができます。1週間で食べすぎたら、次の1週間で量を控えるといったように調整も可能です。

妊娠中に注意が必要な魚についてほかにも知りたい人は、厚生労働省が発信している情報をチェックしましょう。

生ものを避けるべき理由は「食中毒」の危険性があるため

マグロは刺身やお寿司といったように、生でも食べられる食材です。妊娠さんがマグロに注意したい理由にはもうひとつ、生のマグロを食べることによる「食中毒」が挙げられます。

妊娠中に注意が必要な食中毒菌は、リステリア菌です。妊娠中は健康な成人に比べて、リステリア菌への感染率が20倍にもなります。妊婦さんがリステリア菌に感染すると赤ちゃんの命に関わる病気を引き起こす可能性があるのです。リステリア菌食中毒の主な原因食品として、ナチュラルチーズ、肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモンが挙げられます。主な原因食品の中にマグロは含まれていませんが、リステリア菌は冷蔵庫でも増殖するため、マグロの刺身やお寿司の鮮度には注意しておきたいところです。

妊娠中の食中毒を予防するためには

・食品は期限内に食べきるようにし、開封後は期限にかかわらず早めに食べる
・冷蔵庫を過信せず、冷凍庫やチルド室を利用する
・食べる前に十分加熱する
・生野菜や果物などは食べる前によく洗う

といったことを、マグロを含めすべての食材で意識しましょう。

参考:
厚生労働省|これからママになるあなたへ 食べ物について知っておいてほしいこと「リステリア」による食中毒に注意してください
埼玉県朝霞市公式ホームページ|妊婦さんとその家族の方へ「妊娠中注意すべき主な感染症」

ひと昔前と現在とでは妊婦が避けるべきとされるものがちがう

『私も食べていた。もう十数年前だけどね。当時は妊婦は生もの食べないほうがいいとはあまり言われていなかったような。ママ向けの雑誌には少量であればお酒も飲んでいいとか書いてあった時代よ』

『17年くらい前の私の妊婦時代そんなの知らなくて食べていた気がする。お酒とタバコがダメしか知らなかったよ……』

『もう子どもたち18歳と14歳だけど、マグロがダメとか言われたことないし食べていた。葉酸も言われていなかったし母子手帳にもまったく書いてないしサプリも摂ったことないけど健康』

『昔は今みたいに何を食べちゃダメとかなかったみたいですね』

『18年前に出産したけど毎日ネギトロを食べていたけど風邪ひとつひかない丈夫な子どもに育っているよ。今の時代は、なんかあれダメこれダメってすごいよね』

20年近く前に妊娠、出産を経験したママたちからは、妊娠中にマグロや生ものについては特に注意をしなかった、とのコメントが寄せられました。当時の妊婦指導や母子手帳でも危険性について触れられていなかった、とコメントしたママも。

研究が進むにつれ、妊婦さんや赤ちゃんに影響を及ぼすものが新たにわかってきているのでしょう。ママたちのコメントを見ると、ひと昔前と現在とでは、妊婦が避けるべきとされるものが変わってきているようですね。妊娠中に気になることがあれば産院に相談してみましょう。

妊娠中にストレスは禁物!量を控えめに食事を楽しんで

妊娠中は避けるべきとされている食べ物であっても、投稿者さんのように「どうしても食べたい!」と強く思うこともあるでしょう。我慢を強いられるとつらい気持ちにもなるものですが、妊娠中に注意が必要な食べ物を毎日のように食べたり、1度にたくさんの量を食べることはおすすめできません。

しかし種類と量、調理方法を工夫すれば、妊娠中であっても魚を食べることはできます。しっかり食べて出産に向けてできる限り体力をつけることも必要です。食べたいものを食べ、ときには食べても大丈夫なように工夫もしながら、ストレスフリーに出産を迎えられるといいですね。

文・子持ち鮎 編集・しらたまよ

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参考トピ (by ママスタコミュニティ
妊婦だけどマグロが食べたい~