夫の友人の奥さんが苦手……。生まれてきた娘を馬鹿にしたことが許せません
これは私が初めて妊娠したころ、何年も昔の話です。私は夫の友人夫婦、特に奥さんのAさんが苦手でした。
夫とその友人は古くからの親友で、独身時代からよく遊ぶ仲でした。そのため、結婚してからも一緒に出かけたり、お互いの家に遊びに行くなど会う機会は多かったです。Aさんは偶然にも、私と職業も年齢も同じで共通項が多かったのもあり、すぐ友だちになることができました。
Aさんの第一印象は明るくて気さく。しかし時折、みんなで出かけている最中に突然不機嫌になったり、理由も話してくれないまま1人で帰ろうとしてしまうなど、自己中心的な面もありました。そんなAさんに困惑してしまうこともありましたが、友人夫婦とは大きなトラブルもなく交流していました。
……しかしこのころから、だんだんとAさんにモヤモヤすることが増えてきました。
以前から夫婦で頻繁に我が家に訪れては長く滞在して、帰るのは深夜になることはよくありました。夫たちがお酒を飲むの付き合いながら私たちはおしゃべりしていました。でも妊娠中の身ではお酒はもちろんのこと、夜遅くまで起きていることに抵抗がありました。それは妊娠中のAさんも同じはずですが……。
私は妊娠中つわりがひどく、一時は入院するほど。ですからできるだけ休みたいと思っていました。でも彼女はつわりなど不調が全くないそうで、「私は平気だからおかまいなく」と気がついてもえらえる様子はありませんでした。
それどころか、健診結果を聞いては、私の赤ちゃんの大きさや性別と比べて、自慢してくるような言動が目立っていました。張り合ってこられる理由は全く思い当たりありません……。
そうして、Aさんの行動や言動に不満を感じながらも妊娠中をすごし、出産を迎えました。
先に生まれたのはAさんの子どもでした。大きくて元気な男の子でした。私は、少し遅れて女の子を出産しました。娘が無事に生まれてくれて私はとても幸せな気持ちだったのにAさんは……。
まさか生まれてきた娘を見て開口一番に馬鹿にしてくるなんて! 私はショックを受けて、それ以来、彼女のことを友だちだと思うことは止めました。しかし、夫同士の付き合いはあるので絶縁することはできず、当たり障りのない対応を続けました。
そのうち、子育てに忙しくなってきて顔を合わせる頻度が減り、そのまま距離を取っていきました。
そうして、疎遠になってから数年後。
夫からAさん夫婦が離婚したと知らされました。離婚は残念なことと思いますが、「これでもうAさんに会わなくて済むんだ」とホッとしたことは、夫に言えません……。
脚本・たかおぎ なる 作画・Ponko