<厳しかった父の最期>気付けなかった、大嫌いな父の本当の愛情【後編】まんが
前回からの続き。父が白血病だったなんて、知りませんでした。
急いで実家に帰ると、私が出て行ったときから何も変わっていない実家の風景がありました。ただそこに、いつも縁側でタバコを吸っていた父の姿がないだけ。
父とは3年以上会っていませんでした。いったい、父はいつから病気だったのか……。
「元気にしとるか? お前が戻ってくる気があるならいつでも帰ってこい。お前と光(私の息子)の面倒くらい俺が見てやる。つらいと思っとるなら戻ってこい。あと、今まで嫌な思いばかりさせてスマンかったな』と書いてありました。
すると母が……。
母:「お父さん、あなたには特に厳しかったわよね。でもね、それはあなたがいずれ“母親”になるって思っていたからなのよ。あなたにしっかりとした知識や教養を身に付けさせておくことは、あなたのためにもなるし、いつかあなたが母親になったとき、子どもにもいろいろ教えてあげられたり、何かあったときに、ひとりで子どもを支えていけるだけのチカラにもなるでしょ?だからなのよ」
結局、旦那と離婚してしまっても、いま私はひとりで息子を育てることができている。そう、それは厳しい父からの愛情だったのだ。
仕事で毎日遅くまで働いて疲れているのに、深夜まで私に勉強を教えたり、休みの日もずっと付き合ってくれた父。それがどんなに大変だったか。
今になって、その愛情がひしひしと伝わってきて、厳しくて嫌で嫌でたまらなかったけど、でも……でも……本当は大好きだった父が、もうこの世にいないことを実感し、涙がボロボロ溢れてきてしまいました。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・んぎまむ
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