親の運転が心配。車の免許返納は、何歳になったら考えてもらいますか?
高齢ドライバーによる痛ましい事故や高速道路の逆走といったニュースを見たときに、自分の親や祖父母は「大丈夫かな」と気になったことはありませんか?
ことに事故を起こしたドライバーの年齢が親と近かったりすると「いつかは私の親も……」とより切実に感じるのではないでしょうか。
ママスタコミュニティに親の運転を心配するママから、こんな投稿が寄せられました。
『高齢者の交通事故が目立つようになり、自分の親が何歳まで運転してて平気なのか心配になってきた。みなさんは何歳になったら、運転を止めてもらいますか』
この投稿に多くのママが、それぞれの親御さんの様子をコメントしてくれました。
運転免許証を返す・返さないは年齢だけでは考えにくい
『64歳。車必須の地域だし、もう少し乗りたいからって安全機能が充実した車に買いかえたところ』
『65歳。両親ともまだ働いているから通勤で乗る。70歳になったら仕事を辞めるらしいから、そうなったら運転をやめてもらう』
『65歳。車がないと身動きできない地域。コンビニさえ歩いて行ける距離にない。一律に免許返納になったら暮らしが成り立たない』
『うちの父は67歳で止めたよ。実家は交通の弁もよく、月2回の母の通院に使うくらいだったから、必要なときはレンタカー。それもいずれ本人が考えていくと思う。車はなくても平気』
『70ちょっとだけど、まだ車乗っている。いい加減にやめてほしいと思っているけど言えない。実家には兄夫婦が同居している。私は近くに住んでいない。買い物のアシになったり手助けできないのにアレコレ言ったらダメかなと思ってる』
本人の運転への意識や、家庭の事情、環境などでも変わる高齢者の運転。住んでいる地域によっては、車なしでは日常生活にも支障が出てくる場合もあります。寄せられたコメントのなかには「隣の爺さんは80歳で免許更新した」と家族ではないけれど心配するママもいました。
親と運転について話し合うのは、いつ?
このほど東日本高速道路株式会社では高齢者の運転について「年末年始の家族が集う機会に話し合いませんか」と呼びかけをはじめました。
東日本高速道路が行ったアンケートによると、3割を超える高齢者が“車の運転や安全運転について家族で話し合うのに良いタイミング”として答えているのが“正月とお盆”でした。
安全運転できるかチェックする項目は?
また家族で確認する内容として、運転操作や運転時の判断力を確認するチェックリストを紹介しています。
また、皮膚感覚をキャッチする脳力をはかる“スマヌ法”というのもあるようです。
こちらの”スマヌ法”なら幼稚園に通う年齢のお子さんも、ゲーム感覚で祖父母と楽しめそうですね。
免許返納をするときが来たら、高齢者をどうやってサポートできる?
家族で話し合い、「うちの親や祖父母はまだ大丈夫」と確認できたら、ママも安心できます。でも不安に感じる事柄があったなら、家族が集まる機会だからこそ“免許返納後のサポート”も話し合ってみてはいかがでしょうか。
さきほどの投稿をしたママは寄せられたコメントに感謝しつつ、このように投稿を終えています。
『事故を起こしてからでは遅いし、家族の問題として考えていかないといけないですね』
高齢ドライバーによる交通事故は、本人の責任だけを問うても減らすことは難しいのではないでしょうか。地域によっては、公共交通機関の問題もあるとは思いますが、家族の協力も事故防止の大切な役割を担うと思います。
運転免許証という今まであった便利なものを手放す親や祖父母へのサポート体制も、ぜひ家族が集う機会に相談してみてはいかがでしょうか。
文・間宮陽子 編集・山内ウェンディ