確実に教育資金や老後資金を貯めるために、今すぐ始められることは？

子育て世代は子どもを育てていくためにお金がかかりますね。少し先の教育資金を貯めるために必死で働き、自分たちの老後資金を貯めるなんて考える余裕もないというママもいるかもしれません。そんな中、年金だけでは老後の生活資金が2000万円不足するという気になる報告も以前ありました。子育て世代の私たちは、これからどのようにお金を貯めていけばいいのでしょうか。生活コスト削減コンサルタントの生方正さんにお話を伺いました。

2000万円貯めるのは本当に不可能なの？

以前ニュースで、老後に生活するのに2000万円では足りないという話題がありました。しかし子育てをしている家庭では「自分達の老後のために貯蓄する余裕はない」という方も多いと思います。でも、これはあくまでも「今のままの生活をしていたら貯められない」ということではないでしょうか。もし、お金の流れを変えることができたら、老後資金ばかりでなく多くの資産を築くこともできるかもしれません。その方法をお伝えしたいと思います。

「減らす」、「貯める」、「増やす」のサイクルを作るのがコツ

まずやるべきことは、支出を減らすことです。仮に、今あなたのご家庭の手取り年収が400万円で毎月25万円を支出していたら、年間に貯蓄できる金額は100万円。月の支出を24万円に減らすことができたら、さらに年間12万円貯金できるようになります。

それと同時に、収入を増やすことを考えます。旦那さんにもっと高い給料がもらえる会社に転職してもらう、専業主婦の方ならばご自分が働きに出ることで世帯収入を高くすることを考えます。旦那さんやご自身の会社的に問題がなければ副業を始めるのも手です。

毎月の収入を1カ月に3万円増やすことができたら、年間に貯蓄できる金額は36万円。

増えた収入年36万円＋削った支出年12万円＝年48万円。これを30年続けることで1440万円の資産が増えることになります。とはいえ、これは同じ給料をもらい続けながら、増える出費を考えていないシミュレーションです。子どもの教育費に一番お金がかかる時期に同じ金額を貯め続けることは難しいかと思いますが、始めは貯蓄を増やす決意をすることが大切です。

貯めた資産を年利10％で運用したら……

生活コストを下げて、収入を増やすことができたなら、次に始めたいのが投資です。月3万円収入を増やし、月1万円の支出を削ることを30年続けて得られる金額は、先ほど計算したとおり1440万円。

このお金を仮に不動産や外貨定期預金などで運用し、1年あたり10％ずつ増やすことができたら、30年後に貯まっている金額は約6924万円にもなります。もし5％であっても約3098万円です。

投資をすれば効率よくお金を増やすことも不可能ではありません。しかしご存じの通り元本保証がない限り、当然失うリスクもあります。いきなり投資を始めるのではなく、まずは知識をつけてから少額ずつ始めることが大切です。今は主婦の方でも投資で成功されている方もいます。株式投資でも不動産投資でも身近で上手く行っている人から学ぶことが、成功する一番の近道です。最低限必要な用語やノウハウについては、まずは書籍やYouTubeなどで学び、事前に知識を付けておくといいですね。

貯めるだけでなく運用していくことも視野に入れながら、効率的な資産運用をすることが充分な老後資金を作るカギとなります。まずは入門的な書籍などから読んでみてはいかがでしょうか。

取材、文・山内ウェンディ　編集・井伊テレ子