投資用マンション販売の営業電話がかかってきてしつこい!撃退方法は?
先日、筆者の個人用の携帯に不動産販売会社から投資用マンション販売の電話がありました。全く考えていなかったのに、いったいどこから携帯番号を入手したのでしょうか。また、人によっては営業マンの質問に答えているうちに直接会って、買う予定のなかった物件の購入手続きをしてしまうことも。怪しい勧誘電話に騙されない方法について、『元営業部長だから知っている 不動産投資 騙しの手口』の著者である、不動産コンサルタントの前田浩司さんに伺いました。
たまたま出たら不動産販売会社からの営業電話。気をつけることは?
――先日、見知らぬ番号から電話があり、出たらある不動産販売会社からの勧誘の電話でした。普段、見知らぬ電話番号には出ないようにしていますが、そのときは予約してた本屋からの電話かと思い、出てしまったのです。いったいどうやって相手は電話番号を入手したのでしょうか?
どこかの名簿業者に電話番号が登録されて、それを不動産販売会社が購入しているか、090から始まる番号をランダムにかけていると思われます。
――営業電話がかかってきた場合、気をつけるべきことはありますか?
相手はこちらの名前を知らずにかけてきている場合もあります。家族の名前や職業など、個人が特定されるようなことは言わないほうがいいでしょう。
営業電話がかかってきたら抑えるべき5つのポイント
――逆に、相手に聞いておいた方がいいことはありますか?
トラブルに発展した場合のために、相手の会社名と住所、電話番号、担当者名、やり取りの詳細をメモしておいてください。また、会話を録音しておくのも1つの手です。
――いろいろな質問をしてきて、話を長引かせようとする場合は、どう伝えたらいいですか?
担当者が根堀り葉掘り質問してきてイヤだなと思ったら「個人情報保護の違法行為になりますよね」と伝えてください。そう伝えれば、相手はすぐに電話を切ると思います。ただし、別の担当から、また同じように勧誘電話がかかってくる可能性もあります。
何度もかかってくる勧誘電話を撃退したい!具体的な方法は?
――しつこい勧誘電話を撃退する方法はありますか?
同じ会社からかかってくるときは、番号そのものを着信拒否に設定してください。
――消費者庁や国民生活センターで取り締まってもらうことはできませんか?
こちらから情報提供することはできますが、直接勧誘元の会社に電話するなどの対応は難しいです。もし、何度もしつこい勧誘電話がかかってくるようであれば、宅地建物取引業者の免許行政庁に連絡するのも手です。勧誘元の会社名、電話番号、担当者名、回数などの詳細を伝えてください。以下に該当する事例を載せておきます。
・長時間にわたって電話を切らせてくれなかった
・深夜や早朝といった迷惑な時間に電話をかけられた
・脅迫めいた発言があった
・自宅に押しかけられ強引に契約を迫られた
・絶対に儲かるから心配ないと言われた……など
不動産販売会社に登録されているであろう個人情報を消したい
――登録されている携帯番号を消したいのですが、個人で直接できることはありますか?
不動産販売会社に情報開示を求めることはできます。ただしその場合、自分の名前、住所、電話番号などを相手の会社に伝える必要があります。仮に相手が電話番号だけを知っていた場合、自分の個人情報を相手に伝えることになりかねません。
「自分の携帯番号がどこかの名簿業者によって販売されているかもしれない」と思うと不安もあるかと思いますが、まずは知らない番号にでない、マネーセミナーなどでむやみやたらと自分の個人情報を明かさないことを心掛けてください。
不動産販売会社による電話勧誘には十分気をつけてください。普段からお金について相談できる人を見つけておくと、いざというときに心強いと思います。
絶対に大丈夫だとは言いきれない
今回、実際に筆者のもとにかかってきた1本の電話。不動産にまったく知識がない場合、もしかしたらトラブルに巻き込まれることもあるかもしれないと感じ、記事にしました。「自分は大丈夫」「そんな口車にはのらない」と思っていても、絶対に大丈夫だとは言いきれません。不審なこと、困ったことなどがあれば、国民生活センターなど信用できる機関に電話で相談してみてください。
取材・文、長瀬由利子 編集・山内ウェンディ