小学2年生のういさんが書いた小学校に行く後輩へのメッセージ。『しょうがっこうがだいすき』が待望の絵本化!
子どもの成長は本当に早いもの。ついこの前産まれたばかりだと思っていた娘が、気がつけば来年の春にはもう小学生になります。噂に聞いてドキドキしていた“ラン活”も、入学1年前の4月に無事終了しました。小学校に行く娘の姿が全く想像できないうちにランドセルの購入も済み、娘はすでに「1年生になったら~」を歌っていたりします。幼稚園最後の1年を楽しむよりも先に、気持ちは小学校のことでいっぱいです。
小学校ってどんなところ?
たくさんのランドセルを背負ってみて、自分が一番欲しいと思ったランドセルを購入した日の夜、娘が聞きました。
「ママ? 小学校ってどんなところ? 楽しい? どんなことをするの?」
「お勉強をするところだよ」とか、「幼稚園のように、クラスのみんなと給食を食べるんだよ」と説明をしました。すると、その説明に娘はさらに質問をかぶせてきます。
「どんなお勉強をするの?」「給食には何がでるの?」
好奇心が爆発しているようで、きっと「小学校」という未知なる場所への期待と不安があるんだろうなと感じていたときに、小学校2年生のういさんが書いたという一冊の絵本に出会いました。
ういさんが伝える「しょうがっこうがだいすき」
まず、この本を手に取り文章を読んだ時に「これを本当に小学校2年生の女の子が書いたの?」と驚きました。この「しょうがっこうだいすき」という絵本は、小学校2年生(当時)のういさんが、自らの経験をもとに、小学校入学前後の子どもたちに向けたアドバイスを半年かけて書き上げた本が待望の絵本になったものです。
本書の中には「ゆうきをだして、おともだちにこえをかけてみよう」「さけばないように、れんしゅうしよう」など、現役小学生ならではの目線で書かれたアドバイスがたくさん書かれていて、まさに娘が感じていた“小学校生活への期待と不安”の気持ちに寄り添ってくれる内容になっています。
数年前きっとういさんもそんな思いを抱えながら小学校に入学したのでしょう。そして不安だった気持ちが小学校に通う中で消えていき「小学校は楽しいところだよ!」 ということを後輩たちに伝えたいという気持ちを絵本と言う形にして後輩たちに届けてくれたのだと思います。
「せんせいには、きんちょうしていることをつたえてみよう」といった、大人目線ではなかなか思いつかないアドバイスもあります。ういさん自身が困ったこと、経験したことだからこそ伝えたいという気持ちが溢れています。
小学校ってこういうところなんだ!
小学校入学前の子どもが読む絵本としては、1ページの文字数が多いかもしれません。ひらがなを読むことを覚えた娘と一緒に、まずは一度絵本を読み聞かせてみました。かわいいイラストを見ながら、耳に入ってくる言葉をしっかり聞きながら「小学校ってこういうところなんだぁ~!」と話す娘の目はキラキラしていました。
その後は娘が一人で絵本を開き、ゆっくりと声に出して絵本を読んでいることがあります。
小学校に行くと本格的な勉強が始まります。たくさんのお友だちとの出会いがあります。時には不安なことにぶつかることがあります。この絵本を読みながら小学校のことを知っていく娘。
「今、小学校に通っているういさんというお姉さんが「小学校に行くってどんなことだろう?」と思ってるみんなのために書いた本だよ」と伝えると「そうなんだ! このお姉さんは小学校が大好きなんだね!」と言いました。
ういさんの気持ちがしっかり伝わってくるこの絵本。小学校の入学を控えたお子さんがいるご家庭で、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
しょうがっこうがだいすき
うい (著), えがしらみちこ (イラスト)
出版社: 学研プラス
文・鈴木じゅん子 編集・しのむ