いざとなったときでも慌てない!家の財産を守るお金の管理術
地震や台風など自然災害のニュースを聞く機会も多く、決して他人事ではありません。防災対策というと、非常用持ち出しセットや備蓄品の準備をすることを考えがちですが、「忘れてならないのはお金の管理です」というのは生活コスト削減コンサルタントの生方正さん。詳しくお話を伺いました。
普段から1カ月分の日用品のストックを
防災対策はすでにしっかりしているという方も多いと思いますが、皆さんはどんなものを備蓄しているでしょうか?
大きな台風や地震などが起こると物流が止まる可能性が高いので、私はトイレットペーパーや歯ブラシ、浄水フィルターなどを1年分ストックしています。家族が多くて、家に物を増やしたくないのでしたら、1カ月分でもいいと思います。トイレットペーパーなどのかさばる物は、突っ張り棒を利用するなどしてデッドスペースに収納すれば場所をとりません。腐るものでなく、いずれ使うものなら特売日にまとめ買いしておけば、節約にもなります。
現金や通帳の管理法は?
そして忘れてならないのが、お金の管理です。停電による影響でクレジットカードが使えない、ATMでお金が下ろせないときのために、小銭を含む現金は金庫に保管しておくことが大切です。
「金庫?」と驚く方もいるかもしれません。金庫がないというご家庭も多いと思いますが、防災対策にも金庫は必要だと私は思います。ホームセンターやオンラインショップなどでは多くの金庫が売られています。私はその中に不動産の権利証、通帳、現金、生命保険や火災保険の証書、その他貴金属などを入れています。金庫があれば万一火事になったときも大切な書類は守られるのです。
また、東日本大震災のときには、津波で押し流された5,700個の金庫が持ち主の元に帰ってきたという話もありました。金庫にはテプラで名前や連絡先などを書き、側面に貼っておくことも忘れないようにしたいものです。
金庫の盗難防止対策は?
万が一、泥棒が入って金庫を持っていかれたらどうしようと思う方もいるかもしれません。持ち出しづらい重い金庫を選ぶという手もありますが、それだと金庫が高額になるうえ、金庫自体の重さで床が抜ける可能性もあります。私の場合は、金庫内に100円硬貨を約10キロ分敷き詰めることで、持ち出されづらくしてあります。
小銭を敷き詰めておくメリットは、金庫を重くすることだけではありません。地震後の混乱したお店に行って、おつりが用意されていないなどの不測事態に備えて、お札とともに100円玉は用意しておいたほうがいいでしょう。
災害時など、もしもの事態に備えて、自分や家族の身を守るために普段から準備を怠らず、できることから着手してみてください。
取材、文・山内ウェンディ 編集・横内みか