もしもの災害対策に!「トイレットペーパー備蓄」のススメ
震災時に備えて日用品はしっかり備蓄していますか? すでに準備しているご家庭も多いと思いますが、その中にトイレットペーパーも入っているでしょうか? 「トイレットペーパーの備蓄は必須」と話すのは、生活コスト削減コンサルタントの生方正さんです。一体どれぐらいの量を備蓄しておけばいいのでしょうか? 詳しくお話を伺いました。
震災後に品薄になるトイレットペーパー
東日本大震災の直後に、東京に住む知人はトイレットペーパーが手に入らず、わざわざ埼玉方面にまで買いに行ったと聞きました。震災後は道路などのインフラが寸断されることもあり、日用品が手に入りづらくなります。経済産業省のホームページにも書かれていますが、東日本大震災では全国的にトイレットペーパー不足が発生しました。また、トイレットペーパーの国内生産の約4割が静岡県のため、万一東海地震が発生すると、トイレットペーパーが全国的な供給不足となる可能性もあります。
大量のトイレットペーパーを買って一度に持ち帰ることは大変です。また、被災後は道路が寸断され車が通行できなくなったり、ガソリンが入手困難になるため車を動かすことが難しくなります。こういった状況を想定して日頃からストックしておくことで、災害直後に当面必要となる食料品を集中して購入することに力を注げるのです。
収納場所はトイレ上部のデッドスペース
トイレットペーパーをストックするには収納スペースが必要になりますよね。多少お金はかかりますが、突っ張り棒や突っ張り棚を買ってトイレットペーパー用のスペースをトイレ上部のデッドスペースに設けると無駄がありません。
必要なストックは1カ月分=1人4ロール×人数
私は、年間に使う量以上を備蓄しています。大人数家族でも1カ月分はストックしておきたいものです。基本的には一人1カ月分で約4ロール使うと考えて、必要数を算出してください。
家族が多ければ多いほど使うトイレットペーパーの数は増えると思いますが、災害備蓄用の芯なしトイレットペーパーや、通常の何倍か長く巻かれているトイレットペーパーも販売されていますので、そういったものを購入するといいですね。
トイレットペーパーの使い方も検討を
また、この機会にトイレットペーパーを節約することを子どもに教えるのはどうでしょうか? 例えば5人家族の場合、家族が毎日使うトイレットペーパーを1回につき10cm節約すると、家族5人で50cm、1日5回トイレを使うとしたら1日250cm、1カ月75m、1年で900m節約できることになります。金額的には大いしたことはありませんが、お店で購入して運ぶ労力、保管するスペースのことを考えると取り組む価値は十分にあります。トイレットペーパーの備蓄をするとともに、この機会に使い方も考えてみてはいかがでしょうか。
取材、文・山内ウェンディ 編集・横内みか