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子どもの不機嫌や体調不良は睡眠不足が原因かも?”脳を育てる”正しい睡眠とは

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風邪をひきやすかったり、いつも不機嫌でグズグズしていたり。我が子の抱える“困った”を、「そんな体質(性格)なんだろうな」と思っているママもいるかもしれません。でも、あきらめる前に振り返ってみてほしいのが子どもの生活習慣、とりわけ睡眠時間です。もしかしたら“困った”の原因は、睡眠不足にあるのかも?

睡眠不足がよくないことはわかる。ただ、睡眠の整え方がわからない

経済協力開発機構(OECD)の国際比較調査では、世界的にみても日本は「睡眠不足大国」といわれているのをご存知でしょうか。じつは、大人だけでなく子どももその例外ではないようです。厚生労働省が発表している「21世紀出世児縦断調査」では、2001年に生まれた4万人以上の子どもの睡眠習慣についての追跡調査を行っています。4歳6ヶ月時点でもっとも多い就寝時刻は21時台(50.1%)、次が22時台(21.9%)。21時前に就寝する子どもは5人にひとり以下だったそうです。

夜更かしからくる睡眠不足は、子どもの心と身体の大きな弊害を引き起こすといわれています。とはいえ「そんなことはとっくに知っている」というママが大半かもしれませんね。ただ「知ってはいるけれど、どうすればよいのかわからない」こともあるのではないでしょうか。 そんなときに、ぜひ頼ってほしい本が先日発売されました。それが『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』です。

著者は子どもの脳の発達について研究している、小児科医で文教大学教授・成田奈緒子さん。子どもたちの社会性を育む実践的な支援を行っている臨床心理士・上岡勇二さんとの共著です。

本書では、子どもの睡眠が持つ重要な役割である「脳を育てる」ことを説いています。「脳を育てる」とは、たとえば昼行性のリズムを作ること、免疫力を高めること、学習能力を向上させること、安定した心を育むこと。睡眠を正しい形に整えることで、さまざまな子どもの”困った”がしぜんに改善されていくのだそうです。

春からの小学校生活。我が子の睡眠は、しっかり足りている?

この春小学校に上がったことで、生活リズムを崩してしまった子もいるのではないでしょうか? 小学校の登校時間は、朝8時過ぎが一般的。夜更かしがクセになっていたとしたら、どうしたって睡眠時間が短くなります。ゆっくり朝ごはんを食べるよゆうもないまま、不機嫌になって登校していく……。睡眠不足では学校で過ごす時間を楽しめそうにないですよね。

子どもの脳と心理についての専門家であるふたりの先生は、そんなときはまず週末を利用して生活リズムを整えることを提案しています。週末のお出かけや遊びなど、その子が楽しめる活動を午前中にまとめるようにして、早めに帰宅。午後は家でゆっくり過ごすようにすると、しぜんと夜も早い時間に眠れるようになるとのこと。朝はすっきりと目覚め、朝ごはんを食べるよゆうも生まれるといいます。
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図のように睡眠を中心に生活リズムを見直すことで、子どもの不機嫌や体調不良などを改善することができるそう。この実例以外にも幼児期から中高生までのケース別による睡眠の整え方、質のよい睡眠のために知りたいQ&Aなどの役立つコンテンツが紹介されています。
sub2「うちの子、いつも不機嫌で……」「すっかり夜更かしがクセになって困っている」など、子どもの睡眠についてなにかしら悩みを抱えているママ。一度手にとってみてはいかがでしょうか?

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『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』

著者:成田奈緒子、上岡勇二
発行:株式会社産業編集センター
定価:1,300円+税
発売日:2019年4月15日

文・鈴木麻子 編集・物江窓香

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