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「年々厳しくなる保活」は本当だった!「保育園落ちた」で離職した人も

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保育園の入園内定通知が来たり、来なかったり……。この春から子どもを預けて働きたいママたちにとって、1〜3月は落ち着かない時期ですよね。働きたいママたちが増加するのにともない、「希望する施設に入れない」という声は年を追うごとに増えているような気もします。
先日発表されたのが「保活」、つまり”子どもを保育園に入れるための活動”をテーマにしたアンケート調査の結果です。ママたちが保活に対して感じることとは?

「子どもを希望の施設に預けられた」30代ママは、半数以下!

ご紹介するのは、主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」が行ったアンケートの結果です。

働く主婦層に、まずは「保活に取り組んだ経験はありますか?」と聞いています。有効回答数650件のうち「ある」と回答した人は44.0%、「ない」と回答した人は56.0%。ほぼ半数ずつという結果でした。

この回答を年代別で比較してみたのが、以下のグラフです。
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50代以上が4人にひとりなのに対し、30代以下では約6割が「経験あり」です。

さらに保活をした結果、希望する園に預けることができたかを聞いています。
sub7「希望の施設に預けることができた」のは53.5%と、半数以上! 「希望の施設ではないが、預けることができた」の24.9%と合わせると、8割近い人が保育施設に預けることができたという結果になりました。
とはいえ「希望の施設ではないが……」という回答は、微妙ですよね。きょうだいが別々の施設に分かれて預けられたことも考えられますし、自宅や職場から遠く不便なところにある施設、保育料が高額な施設というケースだってありえます。
また回答の2割の「預けられなかった」の中には「育休延長した(5.2%)」、「仕事をやめた(5.2%)」という人もいます。子どもを預けられなかったがために、およそ20人にひとりのママが仕事をやめている……。これはかなり深刻な数字なのでは?

こちらの回答を年代別に分けたものもあります。
sub3「希望の施設に預けることができた」のは50代以上では66.0%、40代では55.4%、30代以下では46.6%です。世代が低いほど保活時期は最近だったと考えられるので、やはり今のほうが保育園に預けることが難しくなっているのがわかります。

保活する前に門前払い……。働きたくても働けないママたち

保活をしたことが「ある」人も「ない」人も、それぞれに思うことがあります。保活に対して寄せられた、フリーコメントを見てみましょう。

保活経験あり

「働きたいのに、働けない。無認可に入れて自分の給与以上に保育料を払い、割に合わないと感じていた。さらに小学1年になると、保育園以上に厳しい環境になった」(50代:今は働いていない)

「預けるところがないと職につけず、職がないと保育の点数が低くなり預けられなくなる。矛盾がありました」(50代:正社員)

「区役所に何度も足を運び『絶対に大丈夫』と言われ続け、結果は落選。「もっと恵まれてない方がいる。自助努力でなんとかして」と言われ、いきどおりを感じた」(40代:正社員)

「保活をしなければいけないことが、そもそも問題。希望すれば入れるような体制にすべき。無償化より先に、待機児童を解決しないと不公平感がさらに増す。子育て家庭の負担がとにかく大きく、二度と保活はやりたくない。だから子どもを複数持つことをあきらめました」(30代:正社員)

「行政がうまく機能していないため時間はひたすらかかるし、あわよくば預けない方向にもっていこうとする。そんな対応にいきどおりを感じる」(20代:派遣社員)

一度でも保活を経験したことのある人ならば、「わかる、わかる!」と感じる意見が多いのではないでしょうか?

保活経験なし

「友人は、子どもを保育園に入れるために籍を抜いた。それほど大変なんだと思う」(50代:パート/アルバイト)

「保育園に子どもを預けられなかったら、子育てを楽しむ経験もありかと思ってます」(50代:今は働いていない)

「子どもが小さいうちに働くのはどうかと思う」(40代:パート/アルバイト)

「預け先が決まらないと、求職すら門前払い。結局子どもが小学校に入学してから、パートで働きました。社会の風潮が変わり育休が取れて、保活できる人は幸せだと思う」(40代:パート/アルバイト)

「大変そうだなと思い、結局保活はしませんでした」(30代:パート/アルバイト)

「産後離職しました。また働きたくて市に相談したら「保育園に入るためには、まず働くこと」と。「そのあいだ、子どもはどうするの?」と思いました」(30代:今は働いていない)

それぞれの家庭で考え方は違うでしょうから、そもそも子どもを預けるつもりがなかった人がいるのは当然です。ただ一方で多かったのが、保活を「最初からあきらめていた」「できる状況にすら至らなかった」という声。それは可能であるのなら、子どもを預けて働きたかったということです。そうした家庭の子どもたちは自治体の「待機児童」にさえカウントされないのが現状です。政府は「女性の社会活躍」をうたっていますが、現実には年々ママたちが働くことが難しくなってきている印象さえありますよね。

我が子が保育園に通うような年齢を超えてしまうとつい”他人ごと”になってしまいがちなのが、保活です。ただアンケートに回答してくれた方々のように、保活をしていた当時を思い出すといまだに納得のいかない気持ちになるママは少なくないはず。仕事をしたいママたちが安心して子どもを預け働けるようになるためには、過去に保活で悩んだママたちも含めたさらに大きな声が必要なのかもしれません。

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【調査概要】
手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:650名
実施日:2019年1月30日~2月6日
対象者:ビースタイル登録者/求人媒体『しゅふJOBパート』登録者

文・鈴木麻子 編集・しらたまよ

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