妊娠?費用? ”結婚式やらない”派、それぞれの事情とは
結婚式は挙げましたか? ひと昔前まではごく当たり前に行われていたものですが、価値観が多様化している最近は挙げないカップルも珍しくはありません。とはいえ「挙げる」のほうが自然な流れ、という風潮はいまだにあるよう。なぜなら「結婚式をします」と言って「おめでとう!」と言われることもあっても、「どうして?」とたずねられることはまずないから。逆に「結婚式はしません」と言えば、ほぼ確実に「どうして?」とたずねられるのではないでしょうか。
先日発表されたのが、入籍はしたけれど結婚式をしていない=「ナシ婚」の実態調査。結婚式を挙げていないママ、ご自身にも当てはまる理由はありますか?
「結婚式より産まれてくる子どものために使いたい」プレママも
調査を実施したのは口コミサイト「みんなのウェディング」。入籍はしたのにどうして結婚式をしなかったのか、その理由をたずねています。
第1位になったのは、それぞれの事情を集めた「経済的事情(21.8%)」です。実際に結婚式場に行って費用を調べたカップルもいるものの、多くは最初から「お金がないから、できない!」とあきらめているよう。第2位は「セレモニー的な行為が苦手(19.6%)」。これはそれぞれの価値観ですから、納得せざるを得ませんね。続く第3位は「おめでた婚(19.0%)」です。妊娠中にマタニティウエディングを行う人もいますが、体調がすぐれなかったり準備の大変さを想像したりしてあきらめてしまう場合も。子どもが大きくなってから将来ファミリー婚を行うのも、素敵ですよね。
それぞれ個別の声を拾ってみると、
「お金も時間もかかるし、めんどうくさいと思ったから」(埼玉県30代女性)
「みんなに注目されたり写真を撮られたりすることに、お金をかけたくない」(香川県20代女性)
「挙式にお金を使うより、これから産まれる子どもにお金を費やすほうがいいと思った」(東京都20代女性)
「再婚で、なおかつ高齢だったため」(愛媛県30代女性)
といったところ。みなさん理由は違っても、どこか現実的な考え方というのは共通していますよね。よく女性は結婚式を夢みるものといわれますが、実際のところはそうでもないのかも? あるいは内心はやりたいけれど、現実を考えるとそうもいかないとあきらめているのか……女心は複雑です。
お金を回したいのは旅行と貯金、そして子どもの養育費!
とはいえ結婚式を挙げていないカップルも、それなりのケジメとして何かを行う場合が多いようです。入籍だけではちょっと物足りないと思うのかも? 「ナシ婚」夫婦が結婚をきっかけにやったことは、以下のとおりです。
回答として多かったのは第1位「結婚指輪の購入(65.5%)」、第2位「身内だけの食事会(61.7%)」、第3位「SNSで結婚報告(52.8%)」、第4位「メールで結婚報告(50.9%)」です。複数回答なのでこの4項項目は、半数以上のカップルが行っていることになるわけです。たしかにこのうちどれかはやっておかないと、まったく結婚した実感がわいてこないかもしれません(笑)。
さて結婚式をやらなかった理由のトップは「経済的事情」だったわけですが、それでは結婚式以外のどこにお金を使いたいと考えているのでしょう? お金の使いみちについても尋ねています。
「経済的な事情で結婚式をしていない」と聞けば「結婚式もできないほど、経済的なよゆうがないのだな」と考える人もいそうですが、いちばん多かった回答は意外にも「新婚旅行(20.8%)」です! 結婚式用の費用をプラスしても、優雅な新婚旅行をしたいと考えるカップルが多いのですね。続く第2位は「貯金(18.8%)」、第3位は「子どもの養育費(15.6%)」。おめでたが結婚につながる大きな理由になったママであれば、より現実的になって「この子のためにお金をためておこう!」と考えるのはよくわかります。早くも”パパとの思い出”以上に、”我が子の将来”への比重が大きくなっているわけですね。
「親や親戚からのプレッシャーが大きく、結婚式をやらざるを得なかった」というカップルもいるでしょうが、今や多くはそのふたりの考え方しだいである結婚式。やるのか、やらないのか? やらないなら、何をするのか? と、それぞれの選択肢からカップルの価値観が見えてきて興味深いですね。
■アンケート方法:インターネット調査
■アンケート期間:2018年6月8日(金)~6月9日(土)
■対象者:既婚女性(全国/入籍して3年以内)入籍しているが挙式・披露宴とも行っておらず、現時点でその予定はない20〜39歳の女性
■有効回答数:316
文・鈴木麻子 編集・しらたまよ