「男の子兄弟の育児って大変そう」という言葉に感じる、心がすり減る想いとは
男の子兄弟にどんなイメージを持っていますか? 筆者自身は2人の男の子を育てていますが、「やんちゃ」「大変そう」という言葉をかけられることも多く、男の子兄弟は敬遠されがちなように感じることもあります。今回は男の子兄弟の育児について考えてみたいと思います。
「走り回る・武器で戦う・ケンカをする」男の子兄弟の大変さ
次男を妊娠中、親戚から「将来のためにも男の子だけだと寂しいから、女の子だといいね」という言葉をかけられて、心がモヤモヤした覚えがあります。2人兄弟を育てる現在も、「男の子2人って大変だね」とか、「3人目頑張らなきゃ。1人は女の子ほしいでしょ?」と言われることがあります。最近は言われ慣れてきたこともあり、周りから言われそうになったら、「すごくやんちゃで手がかかって大変なんですよ~」と先に言うことも。そうすることで、「男の子兄弟は大変だ」という一般論で話がまとまるように感じます。ただ、子どもたちが聞いていたらどんな気持ちになるのかなと、申し訳ないような気持ちも入り交じり、心が少しすり減っているような気もします。
確かに我が家の男子たち、広いところに行けば走り回り、武器を作っては戦いごっこを行い、些細なことで競い合い、本当によくケンカします。子どもができる前には想像もできませんでしたが、1日に何度も叱るのが当たり前の日常で、仲介するのも、ケガがないように収めるのも、正直言って本当に大変です。
ママスタコミュニティにも男の子兄弟を育てるママから育児の大変さについての意見が寄せられていました。
『朝から晩までうるさい。仲良く遊んでいても喧嘩していてもうるさい。家の中でも外でもギャーギャー騒ぐ』
『公園とか室内の遊び場とか行っても2人とも違うとこ走って行くから見てられない』
確かにこれらの意見には一理あると納得できる気がします。
男の子兄弟の大変さは将来の介護のときに感じる!?
小さな男の子の場合、やんちゃだったりケンカが多かったりして、ママが目を離せず大変なのはわかりましたが、中には将来まで見据えて、男の子兄弟は大変だと考える人もいるようです。
『将来、介護でもめるのは男だけの兄弟が多い』
『結婚したら嫁につくし 男の子は味気ないし、女の子特有の優しさが良い。しかも嫁さん1番ってなったら、昔は可愛かったのにってなりそう。娘なら孫も抱きやすいし、将来仲良く買い物出かけたりもできる』
『男の子が可愛いのはわかるけど、将来的に嫁との関係がイヤだ』
ただ、これらの将来に関する意見は真偽があやふやで、男の子兄弟だから果たして本当にそうなるのか、疑問が生まれます。そもそも、男の子は親の介護をしてくれないとか、結婚したら嫁につくとかいうこと自体が、凝り固まった古い考えだと感じられます。
『娘だったら介護! 息子だったら孤独な老後! 嫁に取られる! って視野狭くない?』
この言葉こそ、「ごもっとも」と言えるかもしれません。
男の子兄弟の育児を楽しむママの幸せな声
男の子兄弟の育児を楽しむママから、幸せそうな声もたくさん集まっていました。
『男の子2人育てているけど、可愛いし、とにかく面白い! 毎日笑わない日がない。オモチャも服も経済的! 遊びに行く場所も偏りなくみんなで楽しめる! 旦那はスポーツ好きだから、野球させたりして楽しそうだし。私も野球好きだから家族で野球観戦とか最高に楽しい』
『男3人で取り合いされるとンフッとなる(笑)。ずっと紅一点』
『この女優さんきれいだよねー! って言うと、お母さんのほうが可愛いよ? って真顔で言われるから逆に申し訳なくなる』
『我が家も男子2人! ケンカするときもあるけど仲良く遊ぶし、2人が楽しそう』
男の子兄弟を持つ筆者としても、「そうそう」と思うことばかりでした。確かにケンカしたり2人が同時に大騒ぎしたりすると、「こらっ!!」としかることも少なくはありません。しかし、男の子兄弟はその良さがあり、楽しみ方次第なのかもしれませんね。
性別や人数によって、ほかと比べたり羨ましがったりするのはやめよう
実は筆者自身も、七五三で可愛い着物を着る女の子を見たり、衣料品店で可愛い洋服を見ると、「女の子いいなぁ~」と思うこともあります。自分自身が姉妹育ち、女子校育ちだったこともあって、2人目の性別が男の子だとわかったときは、「自分が男兄弟のママになるのか」と不安がよぎったこともありました。しかし、今2人が遊んでいる姿を見ると、この2人が生まれてきてよかったなと心から思います。きっと多くのママが同じ気持ちを抱いているのではないでしょうか?
性別や人数が違っていても、そもそも子どもが生まれてきて、元気に育っていること自体が素晴らしいことですよね。ママスタコミュニティにも、今いる子どもたちを大切にしようというママたちからの声が寄せられていました。
『病気で2人目が無理な私からしたら、男2人だろうが、女2人だろうが、男女だろうが素直に羨ましい限り。子ども大好きだから3人は欲しかったけど、どんなに欲しくても病気で無理。今いる子どもを大切に育てます』
子育てをしているとつい忘れがちになってしまいますが、いまいる子どもを大切にするということが基本だと再認識できる言葉でした。
子どもの数や性別によって、家族の生活にはさまざまな違いが出てきますが、そもそも授かりものである子どもの人数や性別に、希望を持つということ自体がおかしなことなのかもしれません。男の子も女の子も、兄弟がいてもいなくても、そもそも子どもがいてもいなくても。子どものことでいやな思いをするママがいなくなるように、みんなが思いやりのある言葉をかけていけるといいなと思います。
文・高村由佳 イラスト・んぎまむ
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