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子どものマグネットボール誤飲で開腹手術。37個を飲み込んだ事例も!?

magunetto「丸いボールをくっつけて遊ぶマグネットボールを誤飲したことにより、腸に穴があき手術」。ドキッとするニュースがママたちの間で話題になっています。

医療機関ネットワークによると、マグネットボールの事例を含め、子どもが磁石などを誤飲した、または誤飲したと思われる事故が124件(2010年12月以降2018年3月末日までの伝送分)寄せられています。具体的な事例についてお知らせします。

37個のマグネットボールを誤飲

子どもたちに大人気のマグネットボール。くっつけてあそぶアイテムとして小学生を中心に人気です。ところが、国民生活センターによると幼児が複数のマグネットボールを飲み込んでしまい、手術にまで至る事故が起きています。

『クリスマスプレゼントとしてインターネットで2種類の磁石商品を購入。マグネットボールを5個誤飲したところを保護者が気づいて受診。レントゲンで消化管内に5個連なっていることを確認し経過観察。2日後に手術を実施した。磁石は2個が胃壁から、3個が空腸から壁を穿通(せんつう/穴があくこと)していた。摘出し空腸穿孔部を縫合した(事故発生年月 2017年12月 男児 3歳)』

『患児が磁石を口の中に含んでいることがあったため、保護者は手の届かないところに保管していた。患児が嘔吐(おうと)を繰り返したのでかかりつけ医を受診すると胃腸炎の疑いで薬を処方された。しかし、その翌日も嘔吐が続いたため、レントゲン検査をしたところ、腸内に異物が見つかった。その後当院で開腹手術を行ったところ、小腸内の3カ所にあった磁石が磁力で引き合い、小腸を結着し、圧迫壊死(えし)を起こして穿通しており、直径3ミリの磁石計37個を摘出した(受診年月 2018年1月 女児 1歳9カ月)』

マグネットボールの大きさは直径3ミリ~5ミリ

マグネット

※画像は、国民生活センターより引用

事例で気になるのが、マグネットボールを37個のみ込んだという男の子の事故。「1歳9カ月の子がマグネットボールを37個も飲み込めるものなの?」と疑問に思うママもいるかもしれません。飲み込んだマグネットボールの直径は約3ミリ。大きさとしては、待ち針の丸い部分くらいの小ささです。簡単に飲み込めてしまうサイズというのが、怖いですね。

「37個もなくなれば、さすがにわかるのでは?」と思うかもしれませんが、小さいがゆえに1000個ほどあれば、多少なくなってもわからない可能性もあります。

マグネットボールを誤って飲み込んでしまった、もしくは飲み込んだ可能性がある場合は、すぐに最寄りの病院を受診してください。事例にあるように、腸に穴が空いてしまう可能性があります。

兄弟のいる家庭では「おもちゃの保管」に要注意

「マグネットボールみたいな小さなおもちゃを家に置くなんて」と思うママもいるかもしれません。しかし、小学生の兄弟などがいる場合は、上の子のおもちゃとして持っている場合も。

事例でもあるように、保護者が手の届かないところに置いても、兄弟が出しっぱなしにしてしまい忘れた場合、幼児が口に入れて飲み込んでしまうこともあります。もし「上の子が遊びたがる」というときは、「誤って飲み込んでしまった場合は、おなかに穴が空いてしまう可能性があること」を話して、子どもたち自身も使ったらすぐに片づけるということを徹底させましょう。

プラスマイナスがあるボタン電池も要注意

今回紹介したのは、マグネットボールの事故事例ですが、同じく気をつけなければいけないのが、おもちゃなどに使われることが多いボタン電池。ボタン電池の場合、プラスマイナスがあるため、放っておくと体の中で通電し、胃に穴が空いてしまうこともあります。マグネットボールとともに、ボタン電池を使ったおもちゃなどにも注意が必要です。

小さな子がいる家庭では、マグネットボールなどのおもちゃを持たないことがベストですが、上記のように上の子が欲しがる場合もあります。マグネットボールを買う場合は、家族みんなで危険性について話し合うこと、子どもの手が届かないところに保管するなどのことを徹底してください。

文・長瀬由利子

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