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いつもあげている食べ物で「子どもの窒息事故」誤嚥しやすい食べ物とは?【朝ごふんコラム】

※2018年2月時点の情報です。

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毎日あげている食べ物で、ある日突然、子どもがのどに詰まらせてしまったら……。考えただけでぞっとしますよね。マシュマロやゼリー、白玉団子などをはじめ、離乳食でもよく使われるリンゴものどに詰まらせる原因となっています。ピーナッツなどの豆類も気をつけたいところ。いったいどんな事故が起きているのでしょうか。国立研究開発法人 産業技術総合研究所の大野美喜子さんに、子どもの誤嚥や窒息事故についてお話を伺いました。誤飲とは、本来食べてはならないものを飲み込み、それが食道から胃に入ってしまうことをいいます。誤嚥とは、気管支に入ってしまうことをいいます。誤嚥したものが大きく、空気の通り道をふさいでしまうことを窒息といいます。細い気管支の中に物が入ってしまうことを気道異物、あるいは気管支異物といいます。

大野先生

マシュマロやゼリー、白玉団子など、丸い食べ物に注意

『保育所で2cm大の飴玉を食べた後、嗚咽と息苦しさがあり、保育士が背中を叩くなどしたが飴玉は出てこず、救急搬送した』

14歳以下の子どもの窒息死事故が5年間で623件起きています。そのうちの103件が食品による窒息死事故で、うち87件が6歳以下の子どもでした。なかでも多いのは、マシュマロやゼリー、白玉団子などのお菓子類です。
とくに兄弟姉妹がいる場合、上の子が食べているお菓子を下の子が欲しがって食べてしまうことがあります。ママも一人目のときと違って、慣れもあり「これくらい大丈夫かな?」という気持ちになりがちです。

こんなときは、下の子が見ていないところで上の子にお菓子をあげる、もしくは下の子が少し大きくなるまで上の子ともども別のお菓子をあげるなどして、対応しましょう。

参考:消費者庁|食品による子供の窒息事故に御注意ください

離乳食期から与えることの多い「リンゴ」にも要注意

実は、子どもが誤嚥で救急搬送される原因となった食品でもっとも多いのは「リンゴ」です。「リンゴで窒息事故」と聞くと、「いつもあげてるけど……」と思うかもしれませんね。リンゴは、乳幼児に与える機会が圧倒的に多いため詰まらせることが多く、特に事故につながりやすい果物というわけではありませんが、どんな食べ物でも誤嚥の原因となることを知っておくことが大切です。

窒息事故が多いといえ、野菜や果物などは、適切な大きさに切り、よく噛んで食べることで楽しく安全に食べられます。たとえば、リンゴの場合、0、1歳くらいまではすりおろしてあげましょう。2・3・4歳の子どもに食べさせるときは薄く切り、5歳くらいなら、普通にカットしたものでも大丈夫です。

ピーナッツのかけらが肺に入って誤嚥性肺炎に!?

『父親が食べていたアーモンドを8等分くらいに砕いて小さくし、子どもに食べさせていた。2人の兄と遊びながら食べていたら突然むせ込み、一部は吐き出した。その後からせき込み、しゃべる時にヒューヒューと音がした。左主気管支に異物が詰まった疑いがあり、気管支鏡で検査した結果、異物が確認され摘出した』

もう1つ注意したいのが、ピーナッツやアーモンドなどの乾いた豆類です。パパのおつまみを食べてしまったり、チョコレートの中に砕いたアーモンドが入っていたりと、意外と身近なところにあるので、注意が必要です。豆類は、子どもが3歳まで食べさせないようにしましょう。

子どもの誤嚥を減らすために気をつけたい「7つのこと」

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毎回の食事はもちろんのこと、お菓子や果物など、子どもに食べ物を与えるときは、以下のことを気にかけてあげることで、窒息事故を減らすことができます。
1、必ず、大人が見守っている中で食べさせる
2、子どもの口に合った量で与える(一回で多くの量を与えすぎない)
3、適切な大きさに切り、よく噛んで食べさせる
4、小さく切る時は、なるべく縦長になるようにカットする
5、食事中に驚かせない。
6、歩きながら、遊びながら、テレビを見ながら等、〇〇しながらモノを食べさせない
7、正しく座っているか確認する(仰向け寝などの状態で食べさせない)。

ママは忙しいため、時間に追われて「早く食べて!」とばかりに、次から次へと食事を子どもの口に運んでしまいたくなることがあるかと思います。そんなときこそ、この話を思い出して、ゆっくりと食べさせてあげてくださいね。

今回のポイント
① 巨峰、ミニトマト、白玉団子など、丸くてツルっとしている食べ物は小さく切って与えましょう。
② 泣き切った後に大きく息を吸い込んだり、驚いた時などに食べ物が気管に入り誤嚥が発生します。食事をするときは、落ち着いて食べさせましょう。
③ ピーナッツのような豆類は、気管に入ると肺炎を起こし、最悪の場合、死亡するケースもあります。乾いた豆類は3歳まで食べさせないようにしましょう。

「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとってほしい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムは、忙しい朝でも親子で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。生活に役立つ記事は『朝ごふん』ページで読むことができます。ぜひご覧くださいね。

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