小学生の半数が23時までに就寝!?「仕事」や「習い事」で就寝時間が遅くなるママができること
学研教育総合研究所の小学生白書Web版によると、小学生の就寝時間は学年が上がるごとに徐々に遅くなっていることが分かっています。5・6年生の3割以上が22時30分以降に床に就いており、特に6年女子では半数と際立って遅いことが見受けられます。もはや大人と変わらない睡眠時間であるのが現状です。そうはいっても、小学生に入学すれば、幼稚園や保育園時代とは生活スタイルも環境も変化するので、低学年のうちから早寝・早起きの習慣をつけたいと思っている家庭もいるようです。
「仕事」や「習い事」で就寝時間が遅くなる
『二年、22~23時の間。仕事が遅いから遅い』
『小4です。
本当は21時頃にしたいけど、中学生の息子(塾送迎等)がいるとどうしても22時。
ちなみに中学生は23時過ぎに就寝』
『6年。
仕事から帰宅するのが19時過ぎなのでどうしても夕飯20時、お風呂が21時、寝るのは22時すぎてしまう』
『6年
平日は週3で塾と他の習い事で22時を過ぎることも時々あるかな』
『サッカーのクラブチームに入っていて、週4日は練習が終わるのが9時だから、帰宅してお風呂入って寝ると22時が限界』
『勉強で23時』
『小4と小6、24時かな。私が起きてると一緒に起きてる。
しかも隠れてDSやってる』
『6年生。塾から帰ってきて、お風呂に入ったりしてたら24時近いかも』
習い事や仕事の帰宅時間の関係で、やむを得ず、就寝時間が22時以降を過ぎてしまうとの声が多数寄せられました。なかには、ママと就寝時間が同じで日付が変わる頃まで起きているお子さんも。
では子どもの「睡眠不足」には、具体的にどのような影響があるのでしょうか?
子どもたちの睡眠不足は「学習障害」や「発達障害」に間違われることも
厚生労働省「子どもの睡眠」によると、日本の小・中・高校生は世界的に見ても最も夜更かしをしていることで有名とのこと。いくら夜更かしをしても登校時間は同じですから、睡眠時間は短くなり、朝に起こされてもボーっとしたまま朝食も摂らずに登校し、日中には強い眠気をこらえたまま授業を受けている子どもが数多くいるそうです。眠気のためにもうろうとして授業に集中できず、学習障害や注意欠陥多動性障害などの発達障害と間違われてしまったケースもあります。
週末に寝坊する子どもは「体内時計」が乱れがち
不規則な睡眠習慣は生体リズムを乱します。私たちは朝に目覚めて明るい光を浴びてから約14時間後より徐々に眠気を感じるように体内時計(生物時計)がセットされています。生活リズムが不規則な子どもでは、毎日の体内時計の時刻合わせがまちまちであるため、寝つき時刻も目覚め時刻もますます不規則になっていきます。特に週末に寝坊をする子どもは体内時計を整える強い光(太陽光)を浴びる機会も逃してしまい、夜更かし型に拍車がかかります。
夜更かしの子どもは寝不足を週末に解消します。平日に比べて、週末に3時間以上遅くまで寝ている子どもは睡眠不足があると考えてよいでしょう。週末に遅くまで寝ていると、その日の夜に眠れなくなり、月曜日の朝をつらい思いをして迎えることになります。
「早寝・早起き」ではなく「早起き・早寝」が大事
遅くまで起きている子どもに対し、「早く寝なさい! 明日起きられないわよ!」というママ、いらっしゃるかもしれません。しかし「早く寝ないから朝起きられない」この発想は逆なのです。「早寝・早起き」ではなく「早起き・早寝」から始めましょう。まず1週間、頑張って早起きをさせましょう。そして歯磨きでもしながらベランダに出て日光を浴びる。それが無理なら窓辺で顔を戸外に向けるだけでもいいのです(室内方向を見てしまうと体内時計の時刻合わせには不十分です)。
1~2週間ほども続けると子どもたちの体内時計は徐々に朝型に変わり、早起きのつらさは減ってきます。早起きさせた分の睡眠時間は早寝になった分で取り返せるでしょう。早起きから始めることで、太陽と朝食を効果的に使って体内時計の時刻合わせを行うわけです。ただしくれぐれも週末の寝坊には注意してください。お昼近くまで寝坊してしまうと体内時計が一気に遅れ、1週間分の苦労は水の泡になってしまいます。
就寝時間を早くする方法
いかに規則正しく、過ごさせてあげるかが親の役目。もちろん親の事情もありますが、なるべく早寝・早起きを最優先にすることで、多感な時期の子どもの体も心も休ませてあげたいところです。でも実際には、仕事や習い事などやむを得ない事情もあるでしょう。
今回は忙しいご家庭でも試せる、就寝時間を早くする方法をお伝えします。
就寝時間の「目標」を決める
『9時にお布団入って9:30には寝る』
『1年生、2年生は20時、5年生は21時』
就寝時間の目標を決めているママたち。お風呂は○時、布団には○時に入る、など具体的な目標をたてておくと、行動にもメリハリが出て、布団に入る次官がまちまちということがなくなりそうです。
「パパの食事」を待たない
『我が家はパパの食事は待ちません。夫婦してこども優先! という気持ちが強いので』
『遅い時は待ちません。
旦那も先に食べててって言ってくれます。
でも旦那が帰って来て食べてる時は、一緒に座って話したりしますよ』
家族そろって食事をとりたい気持ちもあることでしょう。しかしパパの帰りを待つことで食事の時間が遅くなり、結果的に子どもが寝る時間が遅くなってしまうかもしれません。その場合、家族そろっての食事は、夜から朝に変更してみるのはいかがでしょうか? 夜はママとごはんを食べて早めに就寝し、翌朝早起きして「家族団らんの時間」を楽しむのもいいですね。
早く起きることで、良い目覚めになり、1日を気持ちよくスタートできます。また学習に対しても、よい影響に繋がることでしょう。毎日、家事・育児・仕事と忙しいママたちの参考になれば幸いです。
文・編集部