亡くなったはずの大叔母が……ドアを叩きながら叫ぶこの声の主は一体……? #身の毛もよだつ恐怖の体験
ママスタコミュニティに寄せられた、あるママとその家族の実体験の怖い話。
遠く離れて暮らす大叔母が、誰にも看取られずに亡くなってしまうところから物語ははじまります。確かに亡くなったはずの大伯母。でも夜中に聴こえてくるこの声はまぎれもなく……。そして投稿者のママの元へ訪れた茶色い煙の正体とは……?
身の毛もよだつ恐怖の体験、どうか明るく賑やかな場所で読むことをおススメします。
※怖い話が苦手な方は読まないでくださいね。
大好きだった大叔母の最期は、孤独死でした
投稿者のママは幼い頃から、父方の親戚である大叔母さんが大好きでした。夏休みに帰省してはたくさん話をした想い出があり、愛情深い大叔母に可愛がられて育った懐かしい記憶は宝物。遠く離れて暮らしている今でも、大叔母の存在を気にかけていました。
大叔母は母屋でひとり暮らしをしていましたが、同じ敷地内に息子夫婦が住んでいたため、寂しさを感じることもありませんでした。大叔母は息子を「あんちゃん」と呼んでおり、すぐ手の届くところにいてくれる息子夫婦と一緒にいられる日々や、お盆には集まってくれる親戚たちに感謝をしながら穏やかな老後を過ごしていました。
しかし、別れのときは突然訪れます。
ある日、息子が母屋で大叔母を呼びますが、一向に返事がありません。「おかしいな……」と思い母屋の中を探すと……大叔母が倒れていたのです。
「死んでる……」
広い母屋でひとり、ひっそりとこの世の最期を迎えた大叔母。あまりにも突然のできごとに、息子は後悔の念に駆られます。
もしかしたら助けを呼んでいたかもしれない。
苦しい苦しいって、畳の上を這いつくばりながら何とか出口に向かおうとしていたかもしれない。
最後になにか言いたいことがあったのかもしれない。
でも、ひとりで逝かせてしまった……。
しかしいくら後悔したところで、亡くなった大叔母が生き返るわけでもなく、息子は葬儀やその他の手続きを進めていきます。
2日後に執り行われる通夜の準備も済み、検死で母屋を離れていた大叔母も戻り、ここ数日の突然のできごとに心身ともに疲れ果てた息子夫婦。母屋に大叔母を残し、自分たちの家でゆっくりと休もう……と、眠りにつきました。
亡くなったはずなのに……。夜中にひびく叫び声は誰……?
息子夫婦がすっかり眠りについた午前2時頃。
「ドンドン! ドンドン!!」玄関の扉をたたく音が聴こえます。その音で目が覚めた息子夫婦。「こんな夜中に誰だろう……」と起き上がろうとしたその時……
「あんちゃん……あんちゃん! 開けて!」
どこかで聞き覚えのあるこの声、まぎれもなく大叔母の声です。
ドンドン! 「あんちゃん! 開けて! 開けて!」
玄関の扉の向こうで、開けてくれと懇願している大叔母。どうして……確かに大叔母は死んだはずなのに……。
ドンドンドン! 「開けて!」
次第に強くなってくる扉の音と叫び声は、何かを必死で訴えているかのよう。布団の中に身を縮めるしかできなかった息子夫婦は、行き場のない恐怖に追いかけられているかのように感じます。
ドンドンドンドンドン!!! 「あーけーてー!!!」
しかし、しばらくすると「あんちゃん開けて!」と言う声は静寂な夜に消えていきました……。
「……いなくなった……?」
声が止んだことを確認すると、息子夫婦は急いで起きあがり、家中の電気をすべて付けて母屋に向かいます。
足元が震えるくらいの恐怖の闇の中に、かすかな希望の光を握る息子夫婦。「もしかしたら……」と、大叔母がいる仏間の部屋のドアを開けると……
「やっぱり死んでいる…………」
動いた形跡もなく、ただただ永遠の眠りについている大叔母の姿は、昼間となんら変わりはありませんでした。
互いに顔を見合わせながら、じゃああの声はいったい……と考えていると、ふと仏間の線香が消えていることに気づきます。故人への食べ物ともいわれているお線香。四十九日まではなるべく線香を絶やさないように……といった言い伝えもあるため、もしかしたらこれを知らせに来てくれた……? でも誰が……。
そして息子夫婦は線香を炊いて、また家に戻っていきました。
大叔母最後の言葉だった……? 投稿者のママの元に訪れた煙の正体は?
次の日、通夜に参列するためにやってきた親戚にその話をすると、「ただでさえひとりで亡くなって寂しかったのに、線香を絶やすからだ!」と叱られた息子夫婦。
あの「あんちゃん 開けて!」は、ひとりで亡くなってしまった大叔母の最後に言いたかった言葉だったのかもしれません。
「あんちゃん……開けて。会いたい……」
もしかしたら最後に息子に会いたかった大叔母。残念ながらその願いは叶いませんでした……。
そして、無事にお通夜が執り行われたその夜。遠方で大叔母の通夜に出席できなかった投稿者のママが眠っているところに、夜勤から旦那さんが帰宅します。「おかえり……」とうっすら目をあける投稿者のママ。旦那さんはなにやらボーっと一点を見つめながらたたずんでいます。
「どうしたの?」と聞くと「誰か近しい方で亡くなった人、いる?」と旦那さん。大叔母のことはまだ話していなかったので、驚いた投稿者のママが「なんで?」と聞く
「枕元に、茶色いモヤのような人影が座っていたよ……」
その瞬間、投稿者のママは「大叔母だ……」と悟りました。
ひとりで亡くなってしまった大叔母は、最後にみんなに会いたくて霊魂としてあいさつ回りに来たのかも……と、親戚一同で納得したのだそう。
投稿者のママも線香を贈り、みんなで大叔母を偲びました。
あの日、息子夫婦の家の玄関を叩きながら叫んだ声の主や、投稿者のママの枕元に座っていた茶色の煙の正体が大叔母であったかどうかの真相は定かではありませんが、みんなが炊いてくれたお線香の香りに包まれて、大叔母さんも安らかなる眠りについたことでしょう。
大叔母さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
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