実母が重い……もしかして「毒親」?過干渉を防ぐ方法はあるの?
子どもが産まれると、実の母親の力を借りるというママも多いですよね。しかし、中にはその実の母親の存在が重く感じるという人もいます。
実母が近くに住んでいて頻繁に自宅に来たり、長期間自宅に泊まりに来てしまったり、毎日電話がかかってきたりと、こちらのペースを考えない行動に疲れてしまうようです。
今回は、実母のどんな行動に対して「重い」と感じるのか体験談を紹介するとともに、解決の方法についても探っていきます。
「重い」と感じるのはどんな母親?
ママスタコミュニティには、実の母親が重いと感じている人たちの悩みの声が寄せられていました。
『毎週決まったようにくる実母がしんどいです。しかも「行ってあげるわ」と。自分の母だし大切にはしたいけど、最近は電話が鳴るたびに気が重くなります』
『実母が過干渉でノイローゼになりそうです。ほぼ毎日朝と昼に来ます。実母が来ると子どもが甘えて余計に面倒くさい。来たら洗濯物や洗い物があると勝手に片付ける。何度もやめてほしいと言ってるのに直らない。家庭菜園なども勝手に子どもと採取している。子どもの家は私の家という感覚で本当に困ってます』
子どもの世話を手伝ってもらえるのはありがたいところですが、不必要に頻度が多いとしんどくなってしまいますよね。
『実母が泊まりにくれば3か月半近くいるし、電話は毎日最低2時間半してと言われてます。やんわりやめてと言うと、邪魔なんだ、迷惑なんだ、そうなんだ、死にたい、生きてるの嫌になった、ばかり言うので、本当に嫌だ』
『実母が昔、親戚の前で「子どもと孫だけが生きがい」って話しててゲンナリした。趣味がないし健康だけど外出もあまりせず、うちにしょっちゅう泊まりにきて、私と夫を友達代わりにしてるから重かった』
自分ひとりではなく、夫や子どもがいるため、長期間の宿泊は実の母親でも遠慮してもらいたいところですよね。
『私は結婚して実家とは離れて暮らしていますが、毎日のように電話がかかってきて、私の生活を根掘り葉掘り聞いてきます。何時に起きた? 何を食べた? 何をした? 色々と聞いてきます。ご飯のメニューに文句言われたり、お風呂に入る時間が遅いと怒られたりします。すごい疲れます』
『勝手に買ってきた服を孫が気に入らないと、「あなたの渡し方が悪い!」とまで言われた』
そのほかにも、毎日電話がかかってくる、勝手に孫のために服を送ってきて文句を言うなど、「重い」と一言で言っても、その実情はかなり深刻なことが伺えましたね。
過干渉すぎる親は「毒親」かも……知らずのうちにコントロールされている可能性も
過干渉な親は一見すると子どもを大切に思い行動しているように思えますが、子どもの意見を聞かず、支配欲を持っていることもあるようです。「毒親」とは、子どもを支配するなどして、悪い影響を与える親のことをいいます。1999年に出版された『毒になる親 一生苦しむ子供(講談社)』という本のタイトルからつけられたもので、2012年にコミックエッセイ『母がしんどい(KADOKAWA/中経出版)』がベストセラーになったことなどをきっかけに話題になりました。
『毒になる親 一生苦しむ子供』によると、コントロールばかりする親に育てられた子どもは自我が育ちにくく、心の奥にフラストレーションが溜まっていくのだそう。中には大人になった後も自分とは何者であるのか、自分がどうしたいのかまでわからなくなる人までいると言います。そして、そのコントロールから逃れるためには、子どもが自身の意思で自分の人生を取り戻そうと行動しなければならないとしています。
重い母親から逃れるためにはどうすればいい?ママたちの乗り越え方
それでは、具体的にはどうやって行動すればいいのでしょうか? 自分の親だからこそ、結びつきが強く離れるのは難しそうですが、ママたちの経験談から、そのヒントが見えてきました。
『無視する。静かにフェードアウトしていくしかない』
『わざと予定入れたりしたら会いに来る回数はだいぶ減ってきた』
『子どもが大きくなって、パートに出だしたから、最近はこないかな』
『実家から離れたら、干渉はおさまった。だけど、子どもの名前をつける時とか、家を買う時とかケチつけられたので、事前に相談しないようにしてる』
『私は私。母は母。子ども達もそう育ててる』
とにかくほかの予定を入れる、無視をするなど、疎遠にして関わりを減らすことが重要そうです。頻繁に会うからこそ、母親も娘のことが気になってあれこれ口を出してしまっているのかもしれません。そこで、会う時間を減らすことがお互いのためになると考えることができるでしょう。「私は私。母は母」という言葉に、この問題が集約されているとも言えます。実母は大切ですが、自分とは別の人間だということを頭に置いたうえで付き合うことが重要かもしれません。
実母が重いと悩むコメントがある一方で、実母なら問題ない、逆に羨ましいという意見も数多く目にしました。つくづく、実母との関係は人それぞれ違っていて、隣の芝生は青く見えるのだと実感します。完璧な親子関係はないということをしっかりと頭に置いたうえで、自分らしく実の母親と付き合っていくことが重要なのかもしれませんね。
文・高村由佳 編集・しらたまよ イラスト・チル
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