男性知事たちが妊婦体験!?ワーク・ライフ・バランス推進キャンペーン動画がグランプリを受賞
3人の知事が妊婦体験。その動画とは?
旦那さんが家事、育児に協力的でない……と日々ストレスを溜めているママも多いかもしれません。それもそのはず、国際社会調査プログラム(ISSP)の2012年の調査によると、日本人男性は世界で最も家事をしないことが判明しているそうです。特に九州や山口地域の男性は、家事に携わる時間が全国平均よりも短く、妻は夫に比べると約7倍働いているというデータもあるのだとか。
この状況を打開すべく、九州、山口の各県と経済界が共同で作成した「九州・山口ワーク・ライフ・バランス推進キャンペーン動画」をご存じですか?
男性に仕事と生活の両立を呼びかけ、子育てに優しい職場づくりを推進するために作られたこの動画。佐賀県の山口祥義(やまぐち よしのり)知事、山口県の村岡嗣政(むらおかつぐまさ)知事、宮崎県の河野俊嗣(こうのしゅんじ)知事の3名が、妊娠7ヶ月の頃と同じ重さである7.3kgの妊娠体験用のジャケットを身に付け、主婦が行う日常生活を実際に体験している動画なんです。
その動画がこちら▼
動画の影響力は海外にまで! 国内外で約3,000万回再生
動画では知事たちが妊娠体験用ジャケットを身に付け、足元が見づらい中ゆっくり階段を降りたり、買い物に出かけたスーパーで下の方の商品を手に取るのに苦労したり、靴下を履こうとしてもお腹がつかえて履けなかったり……とママなら経験したことのある多くの出来事を体験しています。重い買い物袋を両手に提げ階段を登りながら「たまらんなコレは」とつぶやく知事、バスの車内で立っていると席を代わってもらえたりする知事の姿も。妊婦さんになりきりながら家事や仕事を行う知事たちにちょっとエールを送りたくもなる動画です。
こちらの動画は、2016年秋の公開後多くのメディアが紹介し、アメリカやイギリスなど世界16カ国49媒体でも取り上げられたそうです。またハリウッド俳優のアシュトン・カッチャーさんがFacebookでシェアするなど世界での反響も大きく、国内外で約3,000万回再生されたとのこと。
ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS 2017の「総務大臣賞・ACC大賞」受賞
そんな影響力が評価され、この動画「知事が妊婦に。」は、日本最大級の広告賞であるACC TOKYO CREATIVITY AWARDS(ACC クリエイティビティアワード) 2017のマーケティング・エフェクティブネス部門で「総務大臣賞・ACCグランプリ」を受賞しました。
この動画を見て、家事をしなかった男性が急に変わることはないかもしれませんが、妊婦さんの大変さが多くの人に理解され、妊娠中から育児中のサポートを自治体や民間企業が考えるきっかけとなったのではないでしょうか。
「妊婦体験をした男性は、家事や育児に積極的になる。そんなデータがあります」
これは動画内にあった言葉ですが、知事たちも実際に妊婦体験をしたことで、奥様への感謝の気持ちが芽生え、育児サポートは妊娠期間から必要であることに気付いたそうです。
もしこれから出産予定の方は、旦那さんにもぜひ妊婦体験をしてもらって、家事や育児を一緒にしていきたいですね。妊婦体験は、自治体主催の両親学級や、ベビー用品を扱う店のマタニティスクールなどでもできます。お近くでできないか、ぜひ調べてみてくださいね。