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男子の戦いごっこが激しすぎる!見守る親の悩みとは

「今日も幼稚園終わったら、〇〇くんと戦いごっこするんだー」
年長になってからというもの、わが息子は園庭や公園で毎日のように戦いごっこを繰り広げるようになりました。

母としてはその言葉に微笑みを返し……しかし裏ではとても憂鬱です。

保育園児、幼稚園児の戦いごっこ、どう思いますか? 戦いごっこを全く好まない人から、ほどほどに見守る人、やられたらやり返すように言う人、いろいろいらっしゃることでしょう。園によっては戦いごっこ自体を禁止したり、ヒーローの必殺技を真似るだけのエア・戦いごっこならOKだったりするところもあると聞きます。

うちの園では戦いごっこは禁止しておらず、先生や親は”見守る”スタンス。保育時間中はもちろん先生がしっかり見てくださっています。保育時間内と降園後で対応が違っては子どもたちが混乱するので、降園後は園庭内の遊びであっても基本的に親が見守ります。ただしエスカレートしたり危険な行動に走ったりすれば止めるのがルールです。

それまでマイペースに自分の世界を楽しんでいた息子が、友だちと遊ぶ楽しさを知ったのが私はとても嬉しかったのです。お友だちが見ているテレビ番組や夢中になっていることに興味を持ち、自分もやってみたいと思い、共に楽しむ。それは成長だなと感じています。

そうはいっても5,6歳児。

かなり力がついてきているこの時期の戦いごっこ、傍から見ているだけでは……ケンカとの違いが全然わからない! 見ているママたちは、ハラハラするのです。
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たとえばある日の戦いは、こんな感じでした。

我が子とその友だちが繰り広げる戦いごっこ、その全容

~ 一対一の戦い ~
「決着(ケリ)をつけようぜ」とか格好つけて言いながら、お友だち同士で連続パンチの応酬。パンチを防ごうと腕をつかんで、手を組みあってレスリングのように牽制。相撲のように押し合い圧し合い。
それからなぜかグルグルと周り、遠心力に耐えられなくなって二人でコケてました。毎日擦り傷が絶えません。

~ それぞれの武器を自慢する戦い ~
お菓子の空き箱で作った武器をぶつけ合います。バンバンとぶつかり大きな音を出す武器、激しすぎて原型をとどめてないから……。武器が壊れたので、戦いごっこは早々に次のステージへ。

~ チーム vs チーム、威信をかけた戦い ~
他のお友だちを巻き込んでチーム vs チームに。毎日のことなのでチームの分かれ方が大まかに決まっています。

ある一人が相手の一人に抱きついて動きを抑え、もう一人がパンチやキックなど。かといって捕まっている子もただやられているだけでなく、体をうまく使って拘束からするりと抜け、駆けつけたもう一人とともに応戦。そのうち追いかけあいになります。5,6歳児なりの力があるパンチ、しかも一か所にとどまらず、相手を変えたりして同じような激しい戦いが続きます。それ、ケンカじゃないの……? と思うこともしばしば。

というわけで、このような戦いが毎日毎日行われています。ツッコミどころもありますが、やはり親としてはどちらかというと、心配してしまいます。

戦いごっこで得られたこと

しかし戦いごっこで得られるものもあったのです。これは息子だけでなく、お友だちにも言えることです。

嫌なことは嫌と言えるようになってきた

今まであまり嫌だと思っても言葉に出さなかったのですが、徐々に嫌という気持ちを表現できるようになってきました。「小学校に入るまでに困っていると言えるようになること」が年長児の保育目標のひとつなので、降園後の戦いごっこの中でも先生のご指導を覚えているのでしょう。

嫌と思っている子を見分けられるようになっている

嫌なことを嫌と言えるようになってきた分、嫌がっているお友達にも気がつくようになっています。

自分たちでルールを決めている

嫌がるお友達や年下の園児たちに戦いごっこを強要するということはありません。そして頭や顔は狙いません。そこは子どもたちのルールとなっているようです。

手加減を知る

お友だち同士でのパンチやキックで、だんだんと力加減の調整ができるようになってきています。戦い慣れしていない(?)子どもや未就園児の弟妹が入ってきたときは、みんな様子を見ながらの戦いに路線変更していますし、泣いたお友だちに追い打ちをかけるようなこともしません。

力の面だけでなく、心の面でも多少コントロールしている節があります。今のところ息子も含めて年長児全員、エスカレートしすぎて感情のままに叩くということはあまり見られません(今後どうなるかが不安)。

そうは言っても激しい戦い。どのあたりで止める?

親は怪我をしないように見守る、この1点のみ。ただ最近は子どもたちの力が強くなってきていて、さらに園庭や公園など遊び場があまり広くなくて怪我をしやすいかもしれないという事情もあり、どこまで見守っていいのか、その加減が親の間でもだんだんわからなくなってきました。

自転車置き場や遊具など危ない場所で戦ったら。
頭や顔を狙い始めたら。
木の棒や石を使い始めたら。
泣きだしたら。

など、明らかに怪我をする、やめた方がよいとわかる行動をすると多くの親は止めに入ります。このあたりは親の間でも暗黙の了解のようになっています。

一番判断が難しいのは子どもがとても真剣に戦っている最中です。

痛がっているようなそうでもないような微妙な表情をして、パンチをしつつ受けつつ、かといって双方怪我をしたような節もなく、戦いを続ける。顔は真剣そのもの。

怪我をしそうでしなさそうな、ここの判断の加減がすごく難しいのです!

戦いごっこを全面禁止にすれば解決はしますが、それは子どもの自律の機会を奪うことになってしまうのかもしれないし、でも怪我をしてもよくないし……。その境目がまた、悩ましいところ。いろいろな価値感を持つ親がいるので、なおさら悩みます。

今は「〇〇くん、また明日ねー」「ばいばーい」で戦いがうまく終わっているので、友だち関係は良い方なのだろうと思いますが……。

とにかく戦いごっこをする以上は、大きな怪我がないよう臨機応変に対応するしかなさそうです。まだ試行錯誤中ですが親は当面、多少の怪我なら覚悟のうえで、危険でない方法を提案もしつつ、先生との連携もしつつ、ハラハラして見守り続けたいと思います。
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文・しらたまよ イラスト・水戸さゆこ

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