夫は犬だと思えば腹も立たない!?【花まる学習会 高濱先生】
「なんで私がこんなに忙しくしているのに、夫はスマホを見ながらゴロゴロしているの!」と思うこと、ありませんか? そんなときはこの言葉を思い出しましょう。「夫は犬だと思えばいい」。これは「花まる学習会」代表高濱正伸先生の言葉。いったいどういう意味なのでしょうか。
子どもが泣いていても我関せず。こんな旦那にイライラ!
夫に腹を立てている奥さん、いませんか? 子どもが泣いてる。自分は夕食の後片付けをしなければいけない。そこに夫が帰ってきて「腹減った。今日のごはんなに?」といいながら、ソファーに横になってスマホをいじっているわけです。
奥さんからしたら腹が立ちますよね。「『ごはんなに?』じゃないでしょ! 子どもが泣いているんだから、あやすくらいしなさいよ!」と。
愛だ恋だという時代は良かったんです。マリッジブルーもあり、マタニティーブルーもあり、子どもを産んで、母親になったとたん、奥さんの生活は激変。365日24時間休みなし! でも、夫は父親になってもまったく変わらない。夫に対して「なんだ、こいつ!」「全然使えねーな!」ってなりますよね(笑)。
夫自身は一生懸命やっているつもりなんですよ。
私の部下にも結婚して父親になった人がいますが、奥さんのことを「彼女、最近なんだか怖いんです! 昔の彼女と違うんです」と言うんです。僕からしたら「知ってるよ。そんなの当たり前じゃん!」という感じですよ。世の中の夫は、みんな同じことで悩んでいるんですよね。
余計な事は言うな、逆らうな、まとめるな、解決するな!
夫だって家庭の平和を願っているんです。僕は何年も前から「父親学級」というのをやっていますが、毎回応募が殺到しています。そこで何をやっているかといえば、ひたすら「うなずき」の練習です(笑)。
「ただいま」といって家に入った瞬間から、うなずきながら「僕はあなたの話を聞いていますよ~」的な感じでいけばいいんです。それで家庭が円満になるんだからね(笑)。
夫からしたら奥さんの話というのは、オチがないうえに延々と続くし、何を言いたいかわからない。だから、話をまとめたいし、意見があれば言うし、あげくのはてには、頼まれてもいないのに解決策まで提示する。
奥さんからしたら「なんだ、こいつ!」ですよね。奥さんは、ただ話を聞いてほしいだけなんです。「うん。うん。それは大変だったね」と、共感してほしいんです。
だから、僕は「父親教室」では、うなずきの練習とともに、こうもいいます。
「奥さんの話を聞くときは、余計な事は言うな、逆らうな、まとめるな、解決するな!」。夫は、とにかくひたすら奥さんの話を黙って聞く! それが夫婦円満の秘訣です。
違う生き物だからこそお互いに理解しようとすることが大切
奥さんも、夫を人間だと思うからイライラするんです。こんな時は、夫は犬だと思えばいいんです。見た目は人間だから尻尾はないけれど、「夫はこんな時に喜んでいる。機嫌がいい」と観察しておくんです。機嫌がいいときに、家事を頼んで1つでもやってくれたら「ありがとう!」といえばいいんです。
そしたら機嫌のいいときにやってくれますよ。犬に「あんた、なんで自分の服くらい洗濯できないの!」とかいわないでしょ。これは夫側にも言えることです。ちなみに、夫が犬なら妻は虎です(笑)。自分とは違う生き物だから、お互いに歩み寄って相手を理解しようと努力する。これが大切なのです。