節分の豆が原因で手術に!?納豆にも要注意
2月3日は節分の日。「鬼はそとー! 福はうちー!」なんていう子どもたちの元気な声が聞こえてきそうですね。節分といえば豆まきをするご家庭も多いと思いますが、小さなお子さんがいる場合は注意が必要です。
小児科医で「子供を事故から守るプロジェクト」代表の出口貴美子先生に、お話をお伺いしました。
豆類は子どもの窒息事故につながりやすい
子どもの窒息で多いのが丸いものを飲み込んだとき。その代表の1つに豆やナッツ類があげられます。豆類は形が丸く、つるんとしているため、小さな子であっても飲み込みやすいもの。そのため乳幼児の窒息事故につながりやすい食品としても有名です。
また、砕いた小さな破片で事故になった情報が医療機関より寄せられています。
『発熱とせきがあり、肺炎疑いで入院。退院後もしつこい咳が続き、数カ月後に気管支異物(ピーナッツの破片)が発見された』(2歳)
『豆が混ざったクッキーを誤嚥し、しつこいせきが出て、一時的に唇が紫になり救急受診』(1歳)
『砕いて小さくしたアーモンドを食べていたら、突然むせ込み、その後咳と高熱が。数日たっても状態が安定せず、気管異物が認められ入院』(1歳)
気道に入ると肺炎に!?
このように豆一粒丸々飲み込んで詰まらせてしまった場合はもちろんのこと、破片でも気道に入った場合、肺炎を起こし大変なことに。
国立成育医療研究センターでは、子どもの豆類による事故は過去10年で46件も起きているそうです。もし、肺の中の気管に詰まってしまった場合、取り除くには全身麻酔が必要になります。場合によっては肺の部分切除となることも。
こういった事故を未然に防ぐためにも、5歳までは豆やナッツ類は食べさせないようにしましょう。3歳までと多くの育児書には書いてありますが、私たち小児科医や耳鼻科医は、子供の発達の程度は個人差が大きく、3歳すぎていても重症な事例を経験しているので、5歳まで食べさせないようにと保護者の方にはお伝えします。
「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとって欲しい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムでは、忙しい朝でも親子で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。
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文・編集部