ミカン狩り遠足で驚いた……!今の子どもたち、ミカンの皮がむけない?
梨やリンゴ、柿にミカン。果物がおいしい季節ですね。
先日、幼稚園のミカン狩り遠足があり、お手伝いに行ってきました。持ち帰り分のミカンを取った後は食べたい分だけ食べていいというシステムで、子どもたちは大はしゃぎしながらみかんをもぎ取り始めました。
すると…
「ミカンの皮をむいてください」の行列
ミカンの皮を回収するバケツを持って見回っていると、1人、2人と園児が寄ってきました。
「皮をむいてください」
「どこから皮むくかわからない」
こう言ってきたのは年長さんたち。私の前にいつの間にか行列ができ始めました。
「年長でも自分でミカンを食べられない子がこんなにいるの!?」
もしかしたらなかには自分でできるけど、ちょうどいいところに大人がいたから甘えた園児もいたかもしれませんが、「皮をむいて」の連呼に驚いてしまいました。
そしてある園児が、「ミカンについている白いの何?」と聞いてきました。ミカンの筋を初めて見たようです。
その時ハッとしました。
私たち親が良かれと思いミカンの皮をむき筋をとって食べやすいように与えることで、子どもたちは食べ方を知らず、実践しないまま過ごしている、と。
子どもが一人でみかんを食べようとすると、力を入れ過ぎて実を潰してしまったり、汁で手をベトベトにすることが多いですよね。でも本当に小さいときならともかく、皮をむくことくらい、成長と共にできるようになっていくはず。親が子どものためと思ってついやってしまい、子ども自身は手を使わずに済むことが、本当に子どものためになるのかと思い始めました。
最近、ひもを結ぶ、ふきんを絞る、物を包むなど、手先を上手に使えない子どもが多いそうです。
生活の当たり前が身についていない子どもたち
全国国公立幼稚園・こども園長会が先生や保護者に対して行った「子どもの生活体験に関する実態調査と意識についての調査」によると、教員や保護者が感じる「子どもたちの生活技能調査(身についていないもの)」の一例は
『・ひもを結ぶ
…教員:76.2% 保護者:77.7%
・ふきんを絞る
…教員:48.3% 保護者:44.9%
・物を包む
…教員:32.7% 保護者:38.5%
(数値はできていないと思う人の割合)
全国国公立幼稚園・こども園長会「こころとからだ!親子で楽しもう!遊びと生活」(PDF)より抜粋』
普段の生活の中で行う手先の動作が身に付いていない結果にドキッとしました。どれも私がやってしまっているかも。ちゃんと教えていない!
これは意識して取り組まなきゃと思いました。
ハンカチやタオル遊びで身につく手先運動
園長会が提案している手先や指先を使う遊びのリーフレットを見ると、私が子どもの頃よく遊んだ懐かしいものが多くありました。
よくやった遊びが、知らず知らず手先を鍛えていたようです。
『・ハンカチを折ってバナナを作り、皮をむく
・ハンカチでリボン作り
・親が上からハンカチを落として子どもがキャッチ
・タオルとリボンを使って人形を作る
・輪ゴムを結んでつなぎゴム段遊び
「こころとからだ!親子で楽しもう!遊びと生活 チャレンジくんとチャレンジ!」(PDF)より』
道具を買ったり大げさな事をしたりする必要はなく、家にある物を使ってすぐ親子で遊べます。
何気ないハンカチやタオル遊びが、子どもたちの生活技能を高めることにつながるんですね。早速ソファでくつろぎながら親子で遊んでみようと思います。
ママの懐かしの遊びが、子どものマイブームになるかも?
文・編集部 イラスト・はなめがね