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46都道府県で相互利用可能!「子育て支援パスポート」事業とは?

「子育て支援パスポート」ってご存知ですか? これは子育て中のパパやママが協賛店に行き、子育て支援パスポート(紙、デジタル、スマホアプリ対応など地域ごとに差あり)を提示すると各種割引や優遇サービス、外出サポートが受けられるというものです。粉ミルクのお湯の提供やおむつ替えスペースなど赤ちゃん向けのものから、地域によっては塾の割引や住宅ローンの金利優遇が受けられるなどの特典もあって、とっても魅力的です!

住んでいる自治体はもちろんのこと、旅行や帰省時にも使える

『こども家庭庁では、社会全体で子育て世帯を応援するため、既に各自治体において実施されていた「子育て支援パスポート事業」について、各都道府県と協力し、子育て世帯が現在居住する地域(都道府県)に加え、全国の他地域でもサービスが受けられるよう強化しています』

子育て支援パスポートは、今年4月より41道府県の参加を得て同事業の全国共通展開がスタート、さらにこの10月からは5都府県を加えた46都道府県で相互利用できることになりました。これによって旅行や帰省の際など自治体エリア外に出かける際にパスポートを持参、提示すれば外出先の県で提供しているサービスを受けるので、なにかと役立つことは多そうです。サービスは以下のマークがあるお店などで受けられるので、お出かけの際にはぜひ参考にしてください。

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これを受け、さらに事業を活発化するため内閣府子ども・子育て本部が「子育て支援パスポート事業全国共通展開フォーラム〜子育てにやさしい社会の実現に向けて〜」を開催しました。

フォーラムでは、主催者を代表して加藤勝信内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)を始め、自治体、企業、応援団体などの多くの団体が参加し、それぞれの取り組みを紹介、トークセッションを行いました。先進事例の発表として、埼玉県、石川県、京都府の取り組みがそれぞれ発表されました。

アプリの地図上で幼児用トイレや授乳スペースが見られる例も!

埼玉県では全国にさきがけ「パパ・ママ応援ショップ事業」として平成19年から取り組みを始めており、現在協賛店の数は20,645店舗(平成28年度9月末日現在)あります。埼玉県では協賛店が多いうえに、大手チェーン店による飲食割引サービスや塾の入会金の免除、住宅ローンの金利引き下げ、定期預金の金利優遇などが受けられるなど、子育て世代にとっては非常に嬉しいサービスが盛りだくさん。また、平成28年9月からは子どもが3人以上いる家庭を対象とした「多子世帯応援ショップ」もスタートしています。

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石川県では、通常のパスポート「いしかわエンゼルマーク運動」に加え、子ども3人以上の多子世帯家庭が対象の「プレミアム・パスポート事業」についての取り組み事例が紹介されました。こちらは多子世帯への経済的支援として、ローン金利の引き下げなどが受けられます。また、通常のパスポートは親のみを対象にしていますが、こちらは同一世帯の祖父母にもパスポートを発行していたりと、おじいちゃんおばあちゃんも得する仕組みになっています。

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自治体の発表の中でも注目度が高かったのが京都府の「きょうと子育て応援パスポートアプリまもっぷ」。GPS機能に対応していて、アプリの地図上で幼児用トイレや授乳スペース、協賛店などが表示されるので、旅行先でもおむつ替えスペースなどを簡単に見つけることができます。またおでかけ中のケガや病気に対する小児科などの医療機関情報も掲載しているため、いざというときには大変役立つアプリです。

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ローソン・モスバーガーの取り組み

企業からはローソン、モスバーガーの取り組み例が紹介されました。ローソンでは青森、岩手、秋田、山形、福島の5県で半期に一度子育て世代への割引クーポン発券・配布、滋賀、大阪、京都、兵庫、奈良の約2250店舗でミルクのお湯を提供していることが発表されました。

また、モスバーガーではキッズメニュー開発に加え、とくに要望の多かった低アレルゲンメニューの開発に力を入れていることが伝えられました。

現在は46都道府県ですが、平成29年4月1日からは、神奈川県を加えた全国47都道府県で「子育て支援パスポート」が相互利用可能になる予定です。自分が住んでいる地域でどんなサービスが受けられるのかチェックし、パスポートを発行して上手にサービスを利用できるといいですね。

取材、文・間野由利子

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