蛯原英里:第2回 ベビーマッサージは心とからだの両方に良い影響がある
看護師としてNICU(新生児集中治療室)で勤務後、ベビーマッサージを世に広めるため、資格を取得された蛯原英里さん。今回は、ベビーマッサージの効果について伺いました。
ベビーマッサージでは何をするのですか?
ベビーマッサージはオイルを使った、ママと赤ちゃんとのマッサージを介したコミュニケーションやスキンシップのこと。アイコンタクトをしっかりととりながら行うものです。大好きなママに優しく触れられることは、赤ちゃんに安らぎをもたらしますし、心地よい刺激が赤ちゃんの五感に働きかけ、心やからだ、脳の発達によい影響を与えます。
ベビーマッサージの良いところを教えていただけますか?
心とからだの両方に良い影響があるところです。まず、お子さんの落ち着きが変わります。夜泣きや便秘、ぐずりが解消したり、ミルクもたくさん飲んでくれたりすることが多いですよ。そうした育児の負担軽減によって、親にも精神的な余裕が生まれてきます。
加えて重要なのが、早いうちから習慣として取り入れることで、お子さんが何を考えているのか感じ取りやすくなるんですよ。医学的にもスキンシップによる「オキシトシン」という愛情ホルモンの分泌が証明されています。
便秘にも効くんですか?
下半身の血行が悪いと便秘になりやすいんです。ベビーマッサージは全身の血流を良くしてくれたり、おなかや股関節を刺激して腸の動きを良くしてくれたりするので、赤ちゃんのうんちを出やすくするといった便秘改善効果があります。
ベビーマッサージは、赤ちゃんにとって全身運動です。からだ全体がポカポカになって、汗をいっぱいかくことで新陳代謝が活発になります。すると体の中の悪いものが出やすくなって、肌がきれいになる効果もあるんですよ。
他にも良い効果はありますか?
赤ちゃんの免疫力や自然治癒力が高まり、丈夫なからだを作ります。またリラックスすることで眠りの質が良くなり、夜泣きが軽減して成長ホルモンの分泌も高まります。他にもからだの柔軟性が高まり、寝返りやはいはい、たっちなどの運動機能も発達します。
赤ちゃんに優しく触れることでママ自身もリラックスできます。初めての育児に不安な新米ママも、日々赤ちゃんに触れることで赤ちゃんの気持ちや体調の変化がわかるようになると、育児に自信が持てるようになります。ママと赤ちゃんのふれあいは、絆を深めてくれたり赤ちゃんの成長を助けてくれたりするので、ママの子育て力も大きく伸ばしてくれます。家事や仕事、雑事を忘れて赤ちゃんとじっくり向き合うことで、赤ちゃんへの愛おしさが増してきます。ゆったりした時間は、ママ自身のリラックスタイムにもなりますね。
赤ちゃんが嫌がったときはどうすれば良いですか?
もし赤ちゃんが嫌がるようなときがあったら「今日は脚だけ、明日はおなかだけ」という風に無理をしない範囲でやってみてください。少しずつ、赤ちゃんが受け入れてくれるところややり方を探してみてください。
どうしても嫌がったらすぐにやめて、別の機会にチャレンジしてみれば良いんです! 楽しい経験を積み重ねてだんだんと慣れてきて、ママも赤ちゃんが喜んでいるところが分かるようになりますよ。
次回はいよいよベビーマッサージの方法を教えていただきます。お楽しみに。
取材、文・上原かほり 撮影・chiai
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