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【小島よしお×EXILE TETSUYA】目の前の子どもたちの笑顔が、活動継続のパワーに 第3回

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前回からの続き。「そんなの関係ねぇ!」「おっぱっぴー」などのギャグでブレイクしたお笑い芸人、小島よしおさん。近年は子どもたちを相手にする“最強キッズ芸人”としても知られています。一方でEXILE・EXILE THE SECONDのパフォーマーであり、さらに2023年から発足した子どもたちをもっと笑顔にしたいという想いを込めたキッズエンタテインメントプロジェクト『EXILE B HAPPY』のリーダーとして活動しているEXILE TETSUYAさん。今回ママスタではこの異色の顔合わせによる対談が実現。ともに力を入れているという子どもたちに向けた活動について、気を付けていることを語り合っていただきました。
子ども向けイベントを盛り上げるための工夫などをうかがった、前回。今回はそのママパパへのアプローチについてもお聞きします。さらに子どもと接することで得られるパワーについてのお話も。

親子で一緒に体験できたら最高!きっと共通の思い出に

──おふたりは声を出して子どもたちを導く、教えるという立場でもあると思います。そうした中で、大切にしていることはありますか?

EXLIE TETSUYAさん(以下、TETSUYA):目線を合わせることは大切にしています。物理的な身長差はあるので、なるべく上から話さないように。ちゃんとしゃがんで、目の高さを合わせて話すようにはしています。

小島よしおさん(以下、小島):僕の場合は、ライブで「そんなの関係ねぇ!」をやった後に子どもたちが元の席に戻るまでに、「“そんなの〜”は、親や学校の先生が“こうしなさい”と言ったあとには使わないようにね」と。最近は教育的なことも考え、ひと言添えています(笑)。「自分が壁にぶつかったときや、友達が悩んでいるときに使ってね」と言っています。「よしおのギャグは前向きなものが多いから、嫌なことがあったときは今日のライブを思い出してね」とか。

TETSUYA:いいですね。そのひと言があるかないかで、大きく違いますよね。親の受け取り方も。

──親へのアプローチとして意識されていることは、他にもありますか?

小島:これは自分発信ではないのですが、最近の子どもは「そんなの関係なーい」と言うんですよ。それは多分、家や園で教えてもらっている正しい言葉遣い。だから僕も子どもたちとやるときだけは「そんなの関係なーい」に修正しています。

TETSUYA:そんなバージョンがあるのですね(笑)。僕の場合は、子どもたちを楽しませることはもちろん軸にありますが、お父さんお母さんのEXILEファンもいてくださるので、家に帰ってからの会話の盛り上がりをどう作ろうかも考えています。例えば僕らの代表曲のひとつ「Choo Choo TRAIN」のロールダンス。家に帰ってから「本物とやったぞ!」と話してもらうのもいいなと思い、大人子ども関係なく挙手した人全員を集めて列を作り、ぐるぐる腕を回して踊ってもらっています。大人にもそうした体験をしてほしい思いがありますね。

小島:親子で一緒に同じ体験ができるのはいいですね!

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続けることが大事。活動が長くなるほど喜びも増えていく

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──子どもたちと接する中で、どういったことにうれしさややりがいを感じますか?
小島:「『野菜の歌』のおかげで、苦手な野菜が食べられるようになりました」とか。初めは冗談で言っていたのですが、本当にそうしたコメントや手紙をもらうことがあります。それはうれしいです。あとは前向きなギャグが多いので「そのおかげで、学校に行けるようになりました」というのも、たまにあります。「妊娠中の不安なときに“(小島さんのギャグ)ダイジョブダイジョブー”を心のなかで唱えていました」というのもありましたね。瞬間速度的な笑いだけでなく、じわじわ響いてくれているのかなと思えます。

TETSUYA:活動が長くなってくると、そうしたエピソードも増えてきますよね。妊娠中にEXILE THE SECONDのライブに来てくださった方が、最後に披露した楽曲「RAY(レイ)」をお腹の中の子の名前につけてくれたそうで。一昨年のツアーに6歳になったその子と親子でまた来てくださったという話を聞き、うれしくてメンバー全員泣きそうになりました。他にも『Eダンスアカデミー』(NHK Eテレ)を観てダンスを始めた子が、世界チャンピオンになったとか。そうした話を聞くと、続けてきて本当によかったなと思います。

小島:そのとき自分が思っていなかったこと、狙ったことではなくても「こんなふうに受け取りました」と言っていただくことがありますよね。

──続けていくと、そうしたうれしさにも出合えるわけですね。

小島:音楽もそうですよね。音楽とギャグってまったく違うようでいて、実は近いものがあると思っていて。音楽は「過去の名曲」という言葉もあるくらい、時間が経っても色褪せないというか。むしろ聴いた人たちの人数が増えていく分、輝きを増していく。僕のギャグも、そんなふうになっていくといいなと思っているんですよ。僕が出たばかりの頃は「飽きる」「一発屋」などと言われ、自分でもそうなのかなと思っていたところがあって。今はそこから転換して、ギャグも歌のように輝きを増していけないかなと(笑)。古いネタをやっている感覚だと演者としてもテンションが下がっちゃいますが、「今は知っている人の累計がどんどん増えている」と考えれば、モチベーションが上がるじゃないですか?

TETSUYA:それ、すごくよくわかります!

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一緒にいるだけで受け取るエネルギー。ずっと循環するパワーに

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──やっていく中で、子どもたちからパワーをもらうことはありますか?
TETSUYA:もう、何をしても元気をもらいます。カッコよくいえば子どもは宝だし、日本の未来。ただ目の前にいるこの子どもたちが喜んでくれることに、自分のやっていることが少しでも繋がる瞬間があればいいなと。そんな気持ちでやっていると子どもが急に笑顔になったり、引き気味だった子がステージに上った瞬間に変わったり、目がキラッと輝いたり。そんなときはすごいパワーをもらいます。

小島:本当にそうですよね。ステージに上ってきてくれる子どもたちの表情や、すごく大きなレスポンスの声とか。それがまた、こちらのエネルギーにもなる。持続可能なサイクルで回っているなと思います。

TETSUYA:ライブはどんな場所でやられているのですか?

小島:ショッピングモールやハウジングセンター、地元のお祭りなどが多いです。元気な子がより元気になるのもうれしいですし、ちょっとおとなしめの子が最後に声を出してくれるのもまた、うれしいんですよ。

TETSUYA:ああ、それ、よくわかります!

子どもたちの楽しげな様子を思い浮かべ飛び出す言葉の端々から、いかにおふたりがこの活動に愛情を注いでいるかが伝わってきました。
さて、次回のテーマは「学ぶこと」について。教育系のYouTube動画も人気の小島さんと、社会人になって以降に大学院で学んだTETSUYAさん。いったいどんなトークとなるでしょう?

【第4回】に続く。

取材、文・鈴木麻子  撮影・松橋晶子

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