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今年がラストチャンス!?大井川鐡道トーマス列車レポ

トーマスファンなら一度は乗ってみたい静岡県大井川鐵道を走る「きかんしゃトーマス号」。毎年大人気で抽選が行われるほどですが、今年は運よくチケットをゲット! 車内での楽しみ方から目的地の千頭駅での過ごし方、付近の観光スポットの紹介まで、トーマス列車の旅を存分に楽しむ方法をレポします!

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ちびっこたちの憧れ、トーマスが今年も走っています!

現地にはどれだけ早く着いても、子どもたちが飽きることはありません。

8:30には開く、駅正面のプラザロコ。 トーマスのテーマカラーである水色に埋め尽くされたお土産コーナーを見たり、 プラザ内に展示されている本物のSLの運転席に乗って写真を撮ったり。 車内でいただくお弁当も忘れずに調達したいものです。 子どもたちはもちろんトーマス弁当!

9:00からはSL整備工場見学が開始。出発前のトーマスを整備する様子や、駅のホームに入るための方向転換を転車台の下から眺めることができます。(帰ってからも17:00まで見学可)

同時刻から、SL整備工場見学受付脇に、今年から登場したバスのバーティーが10:20の出発を前にやってきます。 バスのバーティーに乗って終点千頭駅を目指すコースもありますが、定員わずか16名。抽選申し込みはすでに終了しており、現在キャンセル待ちでしか乗車のチャンスはありません。
往復トーマスに乗車するのであれば、トーマスフェア会場がある千頭での滞在時間は2時間ちょっとですので、バーティーとの写真をゆっくり撮影するのであれば出発前か到着後(17:00まで)がおススメです。

ちなみに、運が良ければトーマスとバーティーが並走するところをトーマスの車内から見ることができますが、線路わきの木や電線や建物もありますので、写真撮影はなかなか難しいかと思います。

かつてソドー島で、どちらが早く走れるか対決したトーマスとバーティー。 両者とも必死のデットヒートを繰り広げ、その時は踏切の差でトーマスに軍配が上がりました。 さて、ここ大井川での勝負はどちらに軍配が上がるでしょうか?

 

いざ、トーマスが登場!

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さて、10:38発のトーマス号は、出発のおよそ30分前に新金谷駅のホームへやってきます。 SL整備工場見学をしていなければ、ちびっ子たちはここで初めてのトーマスとの対面を果たすのですが……。 ちびっ子たちの歓声と泣き声の合唱。 どうやら実物大トーマスに興奮するタイプと恐れをなしてしまうタイプといるよう。自分の子どもがどんな反応をするのかも楽しみですね。

定刻通りに出発したトーマスは、のどかな田舎町をゆっくりと進みます。 行く道見どころなどを、トーマスが車内アナウンスしてくれます。 大昔は「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」といわれるほど水流が激しかった大井川ですが、近年ダムが建設され、今では緑の山々を穏やかに縫うように流れています。

途中、SLおじさんやSLおばさんのハーモニカを聞きながら、じゃんけん大会あり、車内でしか買えない限定品販売もあり、あっという間に時間は過ぎていきます。

大人の膝の上での乗車であれば小学生未満は無料のトーマス列車ですが、現地でのトーマスフェアを満喫したいのなら、列車にゆっくり揺られながらお弁当を食べるのがおすすめです。 ただ、座席のスペースはさほど大きくはありません。 ゆったりと過ごすのであれば、子どもの座席も確保しておくのもいいかもしれません。

 

千頭駅へ到着したら

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11:54、トーマスフェアの開催地である終点千頭駅に到着。 ホームの横では、トーマスの一番の仲良し・いたずら好きでやんちゃなパーシーと、トップハムハット卿に「伝説の英雄」と言わしめた日本生まれの機関車・ヒロがお出迎えです。

ヒロはトーマスよりも先にソドー島へやってきて活躍した機関車です。しかし、故障してしまい長らく森の中で昔を懐かしむだけの日々を送っていました。そんな時、廃線に迷い込んだトーマスと偶然に出会い復活することができたという過去を持ちます。

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パーシーとヒロの他、ディーゼル機関車のラスティーやいたずら貨車・いじわる貨車も一緒です。 ジェームスも同日運行する日であれば、ジェームスも並びます。

12:20頃になると、トーマスが方向転換のために転車台に乗ります。 今年は「子ども優先ゾーン」「ひな壇観覧席」も設けられるので、小さなお子さんでも「大人に囲まれて見えない!」ということも少なくなりそうですね。その後1時間ほどパーシー・ヒロ・トーマスが一列に並びますので、撮影コーナーに並んで写真を撮ることができます。

この大井川鐡道のトーマス列車運行日77日の間で、トーマスとジェームスが同日に走るのはわずか10日。 もし、パーシー・ヒロ・トーマス・ジェームスが一堂に会するレアな日に行くことができれば、ぜひとも写真は残しておきたいですね。パーシーやヒロの運転席に乗って写真を撮影したり、ディーゼル機関車のラスティーが引っ張る貨車に乗ったり、 他にもミニSLやバッテリーカー、レールスターなど乗り物が盛りだくさんです。赤いアプト式列車が走る井川線の踏切を渡って音戯の里会場へ行けば、トーマスの資料の展示やたくさんのトーマスゲームで遊ぶことができます。

休憩も忘れずに

少し疲れたら駅舎の横の2階にある無料休憩所へ。 エアコンの効いた涼しい店内でゆっくり休むもよし、お弁当を食べるのも良し、休憩所内のモニターに映る、本国イギリスでのトーマス列車が走る映像を見ながらプラレールコーナーで遊ぶも良し。 畳の座敷席もあるので、ねんねの赤ちゃん連れでも安心です。

トーマスフェア開催中はおもに夏。会場の千頭駅は標高が高いこともあり平地よりは涼しいですが、長時間炎天下の下にいれば疲れますよね。 そこでおススメなのはここ。
現地でもらえるパンフレットにも記載はないのですが、無料休憩所の階段を下りた脇にあるビニールプール。 ただのビニールプールと思われるその中の水は、すぐそばにある水場から汲み上げている源泉かけ流しの地下水。冷蔵庫のチルド室より冷えているのではないかと思うほど冷たくて、遊び疲れてほてった体を非常に効果的にクールダウンさせてくれます。 もちろん子どもの着替えは必須!

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さて、帰りましょ。

14:10帰りのトーマス号が出発します。 行きも帰りも「トーマスじゃなきゃ!」そんなことありません。 おススメの帰り方は、14:53発の”SLかわね路2号”。

トーマス号が出発するため、14:00近くなると一気に会場から人が姿を消します。 それまでは炎天下の中グズる子どもをなだめながら各コーナーに並ぶ必要がありましたが、それ以降はほとんど並ぶことなく遊べます。 トーマスとの撮影などのポイントだけ抑えておいて、それまでは駅周辺を散策したり無料休憩所でお弁当を食べたりしつつゆっくりフェアを楽しむことができます。

昨年のわが家も帰りはSLかわね路2号で帰ったのですが、 帰りの車内は子どもや夫は遊び疲れて夢の中。まるでジブリの映画のようなレトロな車内にゆったりと座って、 車内でSLおばさんが奏でてくれる昭和歌謡のハーモニカを聞きながら、のんびりと流れる車窓の景色を眺めるのは、子育て中のバタバタな日常の合間の貴重な癒しになりました。

見どころはトーマス以外にもアリ! 乗り物好きなら土産も!

15:27トーマス号が出発駅だった新金谷に到着します。 到着後、帰還するトーマスを見送るもよし、お土産を買うのも良しですが、乗り物好きなちびっ子のママパパならぜひ 車で15分ほどの場所にある富士山静岡空港へ。
通常、空港で飛行機見学となると、広い駐車場を歩きいくつもの通路や階段を上がって展望台に行くことが多いもの。こちらは国際空港とはいえこちらはこじんまりしているので、無料駐車場から5分も歩けば発着する飛行機を真近に望める展望スペースに到着します。

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お土産を買うなら、新金谷駅から相良牧之原インターチェンジへの道中にある「高柳製茶」がおススメ。 この近辺は日本有数の茶処でも知られますが、同社の社長が大のスイーツ好きということで、お茶スイーツが盛りだくさんです。 中でも一押しは「お茶つみクッキー」。 口に入れればクッキーがほろほろと崩れ、香り高い静岡茶の香りがお口いっぱいに広がります。

もうひとつはペットボトルに水と一緒に入れるだけでペットボトル緑茶になる、ペットボトル用ティーパック。 外出先で飲み物を買い足す手間なく、水さえ確保できればいつでもおいしい緑茶がいただけます。

ちなみに静岡の方にとってお茶=緑茶。市販のペットボトルの緑茶は、あくまで‟ペットボトルのお茶”であって、‟お茶”ではないそうです。 こちらの「高柳製茶」では、立ち寄ったお客さんすべてに無料でおいしい緑茶とお菓子でもてなしてくれます。一口くちにすれば‟ペットボトルのお茶”と‟お茶”の違いがわかるかもしれませんね。

さらに「秘境の旅」はいかが?

もっと時間に余裕がある方には断然おススメは、大井川鐡道で行く「秘境の旅」。

トーマスフェアの会場がある千頭駅から、井川線に乗り換え赤いアプト式列車に乗って9駅。 大井川水系ダム建設のために作られたこの路線に乗って行く先にあるのは、無人駅の「奥大井湖上駅」。 名前の通り湖(ダム湖)の上にあり、あるのは駅の横にあるコテージのみで、眼下にはただただ目に眩しい青い湖面。鮮やかな山の緑と鳥のさえずりだけが聞こえます。

奥大井湖上駅からさらに2駅先にある尾盛駅は無人駅だけがぽつんとあり、車や徒歩でも行けず、電車で行くしか方法がないというまさに秘境駅です。残念ながら現在奥大井湖上駅より先は土砂崩れのために運休しており、行くことができないようです。2016年11月までには復旧予定だそうですが、再開したらぜひ行ってみたいですね。

2014年から始まったこの大井川鐡道のトーマス列車。ライセンスの契約上今年が最後といわれ、来年からの予定はまだわかりません。 トーマスファンなら今年がラストチャンスかもしれません。 ローソンチケットでの抽選予約が前提ですが、キャンセルが出た場合などは大井川鐡道のホームページから直前にチケットが取れる可能性もあるので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

文・桃山順子

(c)2015 Gullane (Thomas) Limited.

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