<お義姉さん、着物返して!>お腹の赤ちゃんが空へ…「着物のせい!」【第7話まんが:義姉の気持ち】
前回からの続き。私(セイコ)は、夫のヨシキと3年前に結婚しました。ヨシキは穏やかで優しく、私のことを一番に考えてくれる人です。弟コウタの奥さんであるヒトミちゃんとはとても気が合い、一緒にランチに行ったりお茶をしたりする仲でした。友人の結婚式のため、私はヒトミちゃんからお祖母様の形見だという着物を借りました。そんなとき待望の妊娠が判明するのです! しかし結婚式当日、私は激痛に襲われ、会場を抜けて病院へ向かうことになったのでした。
私たち夫婦の元へやってきてくれた待望の赤ちゃんは、お空に帰ってしまいました。私は処置をしてもらって安静にしてから、着替えを持って迎えにきてくれた夫と一緒に帰りました。自宅に戻ってから、涙が枯れるまで泣きました。
私は悲しみに押しつぶされていました。仕事に行っても、心ここにあらず。魂が抜けてしまったとはこんな感じなのではないでしょうか。しかしこのままではいけないのは分かっています。私はしばらく考えた後、ヒトミちゃんを呼び出しました。
せっかく授かった命だったのに……。大切に育てていこうと思っていたのに……。私は未来が真っ暗になった気がして、何もやる気が起きませんでした。
両親に事情を話すと、今はゆっくり心と身体を休めなさいと言ってくれました。そのとき私はヒトミちゃんにも事情を話さなければと思ったのです。
私の気持ちに寄り添って、優しく話を聞いてくれたヒトミちゃん。けれど結局は私のことを心配するフリをして、着物のことを心配していたのです。彼女の言葉を聞いた瞬間に、私のヒトミちゃんへの信頼が音を立てて崩れていくのが分かりました。
赤ちゃんを亡くしたときの、私が二度と見たくない着物を早く返してほしいと言うのです。その無神経な発言が私には信じられません。あの着物が私の目に触れることがないように、早く処分しなければと思ったのでした。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子