DJ KOO:第1回 子どもが産まれたことではじめて社会との接点ができたんです
音楽ユニットTRFのリーダーであり、DJやサウンドクリエイターとしても活躍。最近ではバラエティ番組でもおなじみとなった、DJ KOOさんがママスタに登場!
一見とっつきにくそうなルックスながら、テレビで見せる意外なほど真面目なキャラクターが気になって仕方ないママもいるのでは? KOOさん流の子育て方法や奥様についてのお話を、今回から4回に渡ってお届けします。
2月22日に発売されるDJ KOOさん初の単行本『EZ DO LIFE!』を一足早く読ませてもらったのですが、家族愛にあふれる内容ですね。本中には「人生の中での大きな変化は子どもが産まれたこと」とありましたが、KOOさんにとってそれほど大きなことだったんですか?
そうですね。僕は音楽以外やったことがないし、ずっとDJとして生活をしてきて。DJと家庭生活ってかけ離れたものですけど、子どもが産まれたことではじめて社会との接点ができたんですよ。それまで自分と接触したことがなかったような人たちや、場面に向き合うことになったんです。そこから僕の第2の人生が始まったというか、リセットされたところはありますね。
お子さんが産まれたときのことは覚えていますか?
立ち合い出産だったんですが「子どもが産まれた!」という喜び以上に、それを成し遂げた奥さんへの尊敬がありましたね。あとは無事に産んでくれた感謝と。それまではTRFでもDJをやっていても、プライベートはあまり見せないほうがカッコいい、みたいなこだわりがあったんです。でも子どもの誕生があまりにもうれしくて、ツアー中に会場で「じつはみんなに一番最初に報告したくて…DJ KOO、来月パパになります!」と発表しちゃいました。これはミュージシャンならかならず一度はやってみたいことだと思うんですけど(笑)。
盛り上がったでしょうね! 子育ての中で意識してきたことはありますか?
小さな頃から子どもに合わせたような話し方は、していなかったですね。子どもだから理解できないかもしれないけど、「わからないかもしれないけど、これはこうだよ」と。必要以上の子ども扱いはしませんでした。
あとは小さいことですけど、「バカ」「アホ」とか「ババア」とかの差別的な言葉は使わない。言われた相手がイヤな気持ちになるような言葉ですね。それは約束していました。もしかしたら僕のいないところでは使っているのかもしれないけど、今も僕の前では使いませんね。
人のことを呼び捨てにしない、というのもそうです。もちろん僕自身も、そうしたことはルールとして守っています。表と裏で差があるのはよくないと思うんですよ。聞いていないから言っていいだろう、ではないんです。
そうなったのにはきっかけがあるんですよ。娘が産まれたときに「あ、ちゃんといい人になっていかないとな」って思ったんです。それでまず始めたのが、当たり前のことですけど赤信号は渡らない。夜中で誰も見ていなくても車が一台も通っていなくても、それはよくないことだから渡りません。
KOOさんにとって、それが「いい人」になるための第一歩だったわけですね。
僕、人間としての常識は普通にあるつもりですけど、一生懸命受験勉強をしたこともないし就職したこともない。自由に育ててもらって、しかもそれでやってこられちゃったんですよ。だからあえて、自分なりのルールを作らなくちゃいけないと思いました。なのでまずは小さなことでも自分から実践していこうと思ったんです。
娘さんの誕生で人生が大きく変わったというDJ KOOさん。次回はそんな娘さんとパパの今の関係をお聞きします。
(取材&文・鈴木麻子 撮影・石川奈菜)
DJ KOO著『EZ DO LIFE!』(小学館) 2/22 発売!