DJ KOO:第4回 子どもへの愛情があるお母さん方がやっていることは、全部正しいことだと思います
最終回を迎えた、DJ KOOさんへのインタビュー。じつはKOOさんのバラエティ番組出演を支えているのは、奥様と娘さんだった?! 思わず心がほっこりする素敵なお話です。
テレビに出ているKOOさんに、ご家族から「あそこはもっとこうすれば…」というようなアドバイスなどはありますか?
ありますよ、やっぱり。なんといってもJK(女高生)と一番よくテレビを見ている主婦層、まさにそのふたりが家にいるので。遠慮のない意見が出てきますね(苦笑)。たとえば番組アンケートで「おすすめの近所のお店」という設問があっても、ミュージシャンは答えられないんですよ。以前は「とくになし」って書いていたんですけど、「とくになし」で収録に参加するよりもいろんなことを書いて参加したほうが絶対におもしろいんです。僕にはわからないことでも奥さんに聞くと「だったらあそこがいいよ」って情報がたくさん返ってくるので、助かりますね。
ディズニーランドでのロケがあったりすると、ロケハンという大義名分で家族3人で行ったりもするんですよ。「ディズニーランドでおすすめのお土産」と言われて気づかなかったことも、JKならではの情報の速さで「これとこれが新作!」と(笑)。番組出演という大義名分で、一緒に出かけることは多いです。
よいコミュニケーションツールにもなっているんですね。しかもおふたりが強力なKOOさんのブレーンになっているという。
そうですね。本業はミュージシャンだから頑張ってアンケートを書く必要はないのかもしれませんけど、じつはそこも含めての自分かなって。プライベートもそのまま出せるのは、強みというか。娘には最近「パパはバラエティにちょっと慣れてきて、わざとおもしろくなるようにしていない?」って言われました(苦笑)。さすがに身内は鋭いですよね(笑)。
奥さんも頼りになりますよ。クイズ番組に参加するときは「その番組ならこれ」って、本を買ってきてくれたりしますし。
ちゃんと予習をするんですね。
でも全然当たりませんね。クイズって予習できないものなんだな、と。『雑学王』に出演させていただいたときも、事前に雑学の本を2~3冊暗記していったんですけど1問も出なかったです(苦笑)。でもそれが無駄だとは思わない。DJイベントで新曲をかけるのに「こんなテイストの曲」と探して500~600曲聴いても、そのうち2曲しか使わなかったりするんです。それと同じで、何事にも無駄はないと思っています。
※KOOさんの愛用しているメモ帳を拝見。番組の予習などがビッチリと記載されていました。
先日発売された単行本『EZ DO LIFE!』にも、KOOさんならではのそんな哲学やご家族についてのお話がたくさん掲載されていますよね。どんな本なのか、簡単に説明していただけますか?
人生を楽しむためのキーワードを「KOO訓(こうくん)」としていくつか挙げているんですけど、どれも身近にあることばかりだと思います。考え方をちょっと変えると気持ちを楽に持っていくこともできる、と。毎日仕事、家事や育児にも頑張っている方に読んでもらって、元気になっていただければと思います。毎日を楽しくするための、ちょっとしたきっかけにしてもらえるとうれしいです。
ありがとうございます。では最後にママスタ読者へのメッセージをお願いします。
今はたくさんの情報があふれていますよね。子どもを育てながら気持ちが揺れたり、「間違っちゃったかな」と後悔することもあると思うんですよ。でも、全部正解です。お母さん方がやっていることは人それぞれですけど、すべて子どもへの愛情が元になっていることだと思うので。子どもを見て「ちゃんと育っているな」と思えるのであれば、大丈夫です。全部が正しいことだと思いますよ。僕は世のお母さん方を心から尊敬していますから。
バラエティ番組では「恐妻家」などとも言われ、ご家族のことをおもしろおかしくお話しているKOOさんですが、それも愛情があるからできることなんだなぁと実感。テレビでお姿を観るのがますます楽しみになりました。
(取材&文/鈴木麻子 撮影/石川奈菜)
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