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冬の暖房器具などでの事故、どんなことに気をつけたらいいの? また応急処置は?

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寒さが一段と増してきたこの季節、ストーブやヒーター、こたつなどを使っているご家庭も多いのでは? 小さなお子さんがいるご家庭では、暖房器具による注意が必要です。
小児科医で「子供を事故から守るプロジェクト」代表の出口貴美子先生に、暖房器具での子どもの事故についてお話をお伺いしました。
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消費者庁によると、ストーブなどの暖房器具による6歳以下の子どもの事故が情報が医療機関などから7年間で350件以上寄せられていて、その約7割がやけどの事故でした。
とくに事故情報が多かったのが
(1)ストーブやヒーター
(2)こたつ
(3)加湿器
(4)湯たんぽやあんか
などです。

ストーブに触ったり、ヒーターの吹き出し口に手を入れてしまうことも

生まれたばかりの子どもは、動かない本人が何かをするというより、親や周囲の行動が事故につながります。それでも子どもは、あっという間に自力でちょっとずつ動くようになり、行動範囲が広がってくるので、ずりばいやハイハイなどができるようになる頃には、特別な配慮が必要です。床に置いてあるストーブに触ってしまったり、ヒーターの吹き出し口に手を入れてしまったりすることがあるのです。
大人だったらストーブの網にひっかかるようなところでも、小さな子どもの手はスッと通り抜けて直接触ってしまうことだってありえます。
床に暖房器具を置く場合は、ベビーガードや安全柵などで全体を囲み、ほんの一瞬目を離してしまったとしても事故にならないような環境を作ってあげることが大切です。

『実家の石油ストーブにつかまり立ちをし、Ⅲ度の熱傷。熱傷が深く、入院して植皮手術を行った』(0歳)

※植皮手術とは……
植皮とは、いわゆる皮膚移植のこと。自分の体のほかの部分から皮膚を採取して、皮膚が欠損している部分に移植すること。

『お風呂に入る際、目を離した隙に脱衣場にあったガスストーブの上に手を載せ、手のひらをやけど』(2歳)

『右手をファンヒーターに入れてしまい、水ぶくれを伴うやけどを負った』(0歳)

『立ち上がるとき、ポットの上に手をついてしまい、熱湯が太ももにかかってやけど。あらかじめロックはされていたものの、手をついたはずみで解除されたよう』(4歳)

もしそれでも起きてしまったら……応急処置の方法は?

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万が一、やけどをしてしまった場合、すぐに水道水やシャワーでやけど部分を直接、または服の上から冷やしましょう。やけどが片足、片腕以上の広範囲にわたる場合は、救急車を呼ぶか、至急病院へ行きましょう。水ぶくれの場合は、つぶさないようにして形成外科や皮膚科を受診しましょう。

転落や骨折も……こたつの事故にも要注意

この時期やけど以外にも、転んでこたつに頭をぶつけた、こたつから転落して骨折したという事故もたくさん報告されています。普段使っているダイニングテーブルの上にはよじ登ることはなくても、がんばれば登れてしまうこたつの上は注意が必要です。また、天板などは布団の上に乗せてあるだけなので、子どもがつかまった拍子に滑って、体の上に落ちてきてしまう、といったことも十分考えられます。
冬の寒い時期だけに使うものであるため、ふとした瞬間に思わぬ事故につながることもあるので、十分に気をつけましょう。

意外と見落としがち! 祖父母や友人宅でのケガ

また、自宅だけでなく祖父母宅や友人宅などで発生した事故もありました。大人の目が多くなるという安心感もあり、ついうっかり目を離してしまったすきに子どもがケガ……という危険性があります。また、親御さんも使い慣れていない暖房器具の危険性は認識しづらいもの。子どもは初めて見るものに興味津々でいろんなところをさわりたがる可能性があるので、あらかじめどんなところが危険なのかチェックしておくといいかもしれません。

子どもを事故から守ろうと思ったら、ついつい「あれはだめ、これもだめ」となってしまうことも多くなります。しかし、子育てをするうえで一番大事なことは、子どもたちを愛情深く育てることです。その愛情いっぱいの環境の中に「安全」ということを考えてあげるのも1つの愛情です。

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