<進学校あるある>高校で初めての定期テスト。成績上位がとれないかもしれないと不安を漏らす息子
中学生までは学年トップの成績を取っていた子でも、高校で進学校に入るとトップを取れるとは限らないのではないでしょうか。進学校に入学した高校1年生のお子さんをもつママから、こんな相談がありました。
『高校に入って初めての定期テストが近づいています。しかしわが子は「成績が下のほうだったらどうしよう。覚えることがたくさんあって、もう勉強したくない」と言っています。中学生のころ不登校だった時期があったものの、それを乗り越えて進学。高校そのものは「周りの人たちがいい人ばかり。入学できてよかった」と後悔していないようです。私は「こうしている間にも周りの人は勉強しているよ。壁は大学に行っても仕事に就いてもあるんだよ。その都度、乗り越えていかないとね」と話しましたが、これでよかったのでしょうか』
投稿者さんのお子さんが入学した高校は地域でも1番の進学校。しかも330人いる生徒さんのうち、1クラスのみの理数科にお子さんは在籍しているとのこと。進学校の特進クラスのようなクラスなのでしょう。そんな成績優秀クラスに在籍しているお子さんですが、初の定期テストを前にお子さんのやる気エンジンがかからない様子。励ますつもりでハッパをかけたものの、中学時代に不登校だった経緯もあり、どのような声かけや接し方をしていったらいいのか悩んでいるようですね。この投稿に同世代のママや先輩ママから、さまざまなアドバイスが寄せられました。
進学校はそれぞれの中学校のトップたちばかり
『タイムリーな話題! うちは入学早々のお迎えテストでショックを受けてた。うちも理数科。とりあえずうちの子は「お迎えテストの順位が悪かったから定期テストは頑張るわ!」とやる気を出しているところ』
『うちも地方トップ校の高校1年生。天辺もいればビリもいる。初めての試験が不本意でも腐らずにモチベーションを継続すること。これ以外に道はないだろうから親は見守るだけ』
『うちも同じだよ。でも周りの人たちも同じように不安なんだと思う。かるーく「今まで通り頑張ればいいよ」と言っている』
それぞれの中学校では上位の成績を誇っていたお子さんたちが集まってくる進学校。しかし中学で1番の人が300人集まったとしても、高校に入って順位をつければ1番から300番までつくのですから、そのなかで上位に入るのは簡単ではないでしょう。「進学校のなかで下位でも成績が落ちたわけではない」とわかっていても、もしわが子の順位が3桁だったらママとしては心穏やかではいられないかもしれません。しかしコメントするママたちは、中学時代とは違ったお子さんの様子を心配しつつも軽い声かけに徹したり、なにも言わずに見守るとの意見が目立ちました。「もっと頑張って!」と言いたい気持ちをぐっと我慢するママたちの思いやりが垣間見えます。
学校でプレッシャーがいっぱいある
ママたちがあえて「もっと頑張れ」と言わないようにしているのには、こんな理由があるようです。
『進学校の理数科ってことは、学校のなかでもトップ集団。だからこそプレッシャーもすごいと思うよ』
『進学校って3年分のカリキュラムを2年間で終わらせるから、授業のスピードが速くてついていくのがやっとらしいよ』
『学校でさんざんプレッシャーをかけられていると思うよ。家ではプレッシャーをかけないであげよう。クラスや学年で順位が低くても、自分の進みたい進路で入れる大学に入れればいいと思う』
どんな声かけがいいのかとアドバイスを求めていた投稿者さんでしたが、学校だけではなく家でもプレッシャーがあるのはよい状態ではない。「頑張れ!」とハッパをかけるような声かけそのものが、必要ないかもしれないと考えが変わっていきました。
先輩ママの言葉が沁みる
さらにお子さんがもう社会人だというママから、投稿者さんの気持ちを汲んでこんなコメントが寄せられました。
『お子さんは頑張って今の位置にいるでしょう。つまずくことがあるかもしれないけれど、きっと乗り越えられるとお母さんが信じてあげてください。多少のプレッシャーはあったほうが成長できると思うので、そのときそのときを後悔しないようやっていれば、失敗しても取り戻せると思います。心配でたまらないと思いますが親としてできるサポートをして、あとはひたすら見守ることです』
成績優秀なお子さんであれば、中学生のころは定期テストの前でも手応えや自信をもって勉強をしていたことでしょう。お子さん自身がさまざまな努力をしてきたと思いますが、投稿者さんの関わりもあっての今ですよね。投稿者さんが、新しい環境のなかで戸惑ったり悩んだりしているお子さんに、再び手を差し伸べたくなるのは自然なことかもしれません。しかし、これからはお子さんを信じて見守ることが大切だと教えてくれた先輩ママさん。投稿者さんは、
『ありがとうございます。もう言うのはやめます。見守ります』
と伝えていました。
3年後には巣立つわが子の姿を思い描いて
筆者は友人から聞いた進学校のPTA会長さんの話を思い出しました。挨拶の内容は「親は成績や順位にとらわれず、子どもがお腹いっぱいご飯を食べて家でゆったりと休めることと、勉強だけではなく友だち同士の影響しあえる環境を大事にしてあげることを心がけてほしい。いずれ進学して家を出る子が大半だろうから、子どもと過ごせる最後の3年間を親も楽しんでほしい」というものでした。
進学校に進んだことでお子さんは、これまでなかったような学業の悩みを抱えるかもしれません。しかし一方でお子さんは、クラスメイトとの交流を喜ばしいことと感じているようですよね。それならば投稿者さんはお子さんに新しいステキな友人ができたことを、一緒に喜んでもいいのではないでしょうか。またお子さんの好物を準備して会話が弾むような食卓を心がけるのもアリかもしれません。お子さんの進学先によっては、家族揃って団欒できる期間はあと3年かもしれないのです。親としてできることは、お子さんにとって家は楽しくてホッとでき、いつでも帰れる場所にしておくことかもしれませんね。
サポーターに徹する親の役割
進学校に進んだお子さんをもつママたちや先輩ママから寄せられたアドバイスは、投稿者さんにとってハッとさせられたり考えさせられたりするものだったようです。お子さんが成長していくことを信じて見守ること。これは子どもの成長とともに親が自分の役割を変えていくときがきているということかもしれません。ママたちのアドバイスを糧に、投稿者さんとお子さんの高校生活が充実したものになれるといいですね。
文・間宮陽子 編集・ここのえ イラスト・Ponko
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