<離婚のワケ……>人間として扱われたい……「ありがとう」感謝の言葉【後編まんが:元旦那の気持ち】
前回からの続き。これは最近の話。俺は5年前、元妻(里緒)の態度に耐えきれず離婚をしました。息子(ジュン)が生まれてから里緒は変わってしまったのです。俺は里緒の顔色を常にうかがい、息をひそめるように生活することを強要されました。
「もう家族はいらない……。別れてよかった」独り身になった俺は思いっきり羽を伸ばしました。
独り身になった俺は堅実な生活をはじめました。もう誰かに給料を派手に使い込まれることもありません。養育費は毎月きちんと払って自分なりに責任を果たしているつもりです。そして3年ほど経ったころ……。
職場にシングルマザーの女性・ゆらさんが入社してきました。「娘は2歳で、名前はみきと言うんです」そう優しい笑顔で俺に教えてくれました。
ゆらさんとは仕事で関わりが多かったため自然と意気投合し、お付き合いをするに至りました。しかし結婚を考える段階になると、俺には葛藤が生まれたのです。
(ゆらさんもいずれ、元妻の里緒のようになってしまうのではないだろうか)
(実の子であるジュンを可愛いと思えなくなった俺が、連れ子のみきちゃんのことを可愛がることができるのだろうか……)
トラウマになっている記憶がよみがえり、不安な思いが脳内を駆け巡ります。
「幸せだ……」ゆらさんとみきちゃんと過ごす時間は、俺に安らぎをくれました。
2人と一緒にごはんを食べて、遊んで笑って……。それは前の結婚生活ではあり得なかったひとときでした。俺の行動に「ありがとう」と感謝してくれ、嬉しそうな笑顔を向けてくれるゆらさんとみきちゃん。俺は家族として共に生きていく決意をしました。2人に出会えたから、あらためて“父親”として生きていこうと思える自信が湧いてきたのです。
そしてこの春、元妻の里緒のもとにいる息子(ジュン)が中学生になりました。里緒から久しぶりに連絡が届いたと思ったら、ジュンの入学式の写真が同封されていました。
「ずいぶん大きくなったな」と親戚の子を見ているような感覚でした。そしてこう思ったのです。「この連絡もしょせんお金目当てなのかもしれないな……」申し訳ないのですが、私の心はもう里緒とジュンにはありません。
ジュンが巣立つまではしっかり養育費を払っていくつもりです。ただ俺はもう「ATM」扱いをされるのはまっぴらごめんです。これからも俺のことを「ひとりの人間」として尊重してくれる人たちを大切にしていきたいと思っています。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・物江窓香 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子